2010/04/28 17:12
テーマ:創作の部屋 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

春の日の妄想。~作り話~

Photo


BGM☆「逢いたくてしかたない」~郷ひろみ~





彼が来日してから、8回目の朝が来た。

窓を開けるとすっきりとした青空が広がっていた。

今日は土曜日で、仕事は休み。

簡単な朝食と身支度を済ませて空港に向かった。


すでに彼のファンと思われる何人かが、空港ロビーに佇んでいた。

13:30・・・。

この便に乗って彼は帰国する。


何の根拠もない。

いわゆる≪勘≫というヤツ。

私だけじゃなく、みんな≪勘≫を頼りにここに来ているのだ。


真の情報を知っている人など、ほんのひとかけらに過ぎず。

そういう人は、けして大勢の人間が集まる所へは来ない。


突然、ざわめきが起こった。

入り口に向かって人波が動いた。

彼が来た・・・!

私も、そう思って急いで同じ方向に移動した。


しかし、姿を現したのは彼のスタッフだった。

出国ロビーにぞろぞろと向かうグループの中に、彼の姿はなかった。


                 


「キミはカレがいるから、ひとりでも大丈夫だよね」

新しい赴任地に向かう朝、夫がぽつりと言った。


外国の俳優に夢中になっていることを夫が快く思っていないことは、うすうす感じていた。

けれど、言葉に出して言われたことは一度もなかった。

だからこそ、その日の朝のひと言は意外だった。


子供がいないから、夫に着いていくことは、難しいことではなかった。

それをしなかったのは、仕事を辞めたくないと言うこともあったが。

心のどこかに、ひとりの時間を作りたいと言う願望があった。


誰にも邪魔されずに、彼に浸れる時間がほしかった。

仕事をしている時以外は彼のことを考え、数週間に1回夫が帰宅する時は、優しい妻に徹した。

気ままな日々は、瞬くうちに過ぎて行った。


                 


                  
そんな中、彼が極秘来日をした。

「極秘」とは名ばかりで、入国情報はその日の内にネット上を駆け巡った。


プライベート旅行と言うことで、公式行事はなく、彼がファンの前に姿を現すことはない。

会えるチャンスは、出国の時・・・その時しかない。


ソウル行きの便は、あと3便。

最終便の搭乗手続きが終わるまで、彼の到着を待ったが、とうとう彼は姿を現さなかった。


無性に煙草が吸いたくなった。

出口から左に数メートル行った所に、硝子張りの喫煙スペースがあった。

煙草に火を着ける。

メンソールが舌を心地よく刺激した。


禁じられていた煙草をまた始めたことを夫は知らない。

硝子越しに月が見えた。

やや太めの三日月だった。


今回の日本滞在は長くなる・・・そんな気がした。

彼を残してスタッフが先に帰国したことが何よりの証拠のように思えた。


                 


2007年春。

彼は、映画のプロモーションのため共演女優と来日した。


記者会見でのひとコマ・・・。

『おいしいうなぎの店を知ってるって、先輩が言ったんです。連れて行ってあげるって約束したのに・・・ふられましたぁ~』

女優は、おどけた表情とは裏腹に、どこか棘のある言い方をした。


意地悪な記者が問いかけた。

『こんな美人を残して、≪先輩≫はどこへ行ったんでしょうねェ?』


『さぁ・・・ね。多分・・・オンニ・・・』

言いながら、女優は、横にいる彼の様子を窺った。

彼は、顔色ひとつ変えず、視線を合わせることもなかった。


字幕スーパーでは、「多分、他の先輩と出かけたんだろうと思います」と訳された女優の言葉。

だが、熱心なファンは「オンニ」の言葉を聞き逃さなかった。

その後、数日間、彼の「空白の一夜」は、ネット上を大いに湧かせた。


日本でのイベントを終えた彼は、プロモーションの最後の目的地香港へと向かった。

そして、自国に帰国することなく、また日本に逆戻りし、約2週間、日本に滞在した。


かつての共演女優と日本で逢瀬を重ねていた・・・などと。

多種多様な噂が流れたが、彼自身はひと言も語らなかった。


                 


「すみません、火を・・・貸してもらえませんか?」

2本目の煙草に火を着けようとした時、横から声をかけられた。

私は黙ってライターを差し出した。


「どこかに落としてしまったようで・・・禁煙しろってことでしょうかね」

男は、ライターを返しながら軽く頭を下げた。


「禁煙できたら、苦労しない・・・?」

「そう言うことです」

男は、照れ笑いを浮かべた。


不意に男の携帯電話が鳴った。

「生まれた~?明日になりそうだって言ってたのに!それで・・・どっち?男?男か!」

辺りをはばからず、叫ぶような話し振りだった。


男は灰皿で煙草を揉み消すと、「子供・・・生まれたんです」と言った。


見ず知らずの私にも言いたくなるほどの喜びだったのだろう。

「ライター、ありがとうございました!」

大きな声でそう言って、颯爽と喫煙室を出て行った。


本来なら、彼も今の男と同じように我が子の誕生に歓喜する年なのだ。

恋愛も思うようにできない彼が、不憫になった。

多くの人間から愛されるスターだって、その人生はその人のものなのだ。

誰も、そこに立ち入る権利はない。


折りしも2007年のあの時と同じように、日本は桜の季節。

「あの日の桜がもう一度見たい」と、彼女にせがまれ。

日本のどこかで、寄り添って夜桜を見上げているかもしれない。

ふと、そんな気がした。


                 


明日、もう一度空港に来よう。

それは、彼の姿を追い求めるためではなく。

夫の赴任先に飛ぶ飛行機に乗るために・・・。


私は、煙草とライターを喫煙室のベンチに残し、外に出た。


『地酒うまいぞ』

昨夜届きながら、返信もせずにいた夫のメールを開けた。


『全部飲まないで、取って置いて』

私は、夫に返信メールを送ると、もう一度三日月を見上げた。



                     



2010/04/28 10:04
テーマ:今日のひと言 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

もう拘らない事と、いまだにコダワリタイコト。

Photo






ちょっと疲れたなあと思った時は。

「ヨンジュン」を観るに限る。


夕べは、「YOU TUBE」でヨンジュンを眺めていた。

そして、たまたま見つけた動画がこれ・・・↓


いつのことだか、想像できますよね?

見たくないわ~と言う方は、スルーしてね。




当時(?)は、某サイトでフォトをちらりと見て。

見ちゃいけないもを見てしまった・・・そんな気分になりましたが。


今は、大丈夫。

こんな動画があったんだ・・・と、余裕です(笑)


な~んだ、ハグもしてないし握手もしてないじゃない。

あっさりしたもんだわ。

2ショットで写真を撮った~なんて話はどこから出たんでしょ?

このあと・・・?


だとしても、もう拘らない。

彼女たちのしあわせ~って、顔。

「あ~」っていうため息・・・。

わかる、わかる。



さて、さて。

反対に、いまだに大いにコダワリタイコト。


「高矢禮・健」に、新しいお弁当がお目見えとか・・・。



なんともおいしそうなお弁当じゃないですか~!


例のツアーでも、こう言うの出してほしかったなあ。


1個1200円でしょう・・・採算取れないことないと思うんだけど。


加えて言うなら。

「アニソナ・ツアー」だったんだから。

パッケージに2人の写真を印刷するとか・・・。


ミネラルウォーターのボトルを「アニソナ限定版」にするとか。

そうしたら、捨てないで記念に持ち帰ったのに・・・。


そういう、些細なことで喜んじゃう≪家族≫の気持ち。

理解できると、DAも向上するのにね。


                 



≪余談≫&≪追記≫

ヨンジュンは先日の来日で。

しっかり「高矢禮」のお仕事をこなして帰国したのね。


「高矢禮・弁当の試食」


ツアー弁当も試食してほしかったなあ・・・とは、無理な話し。


ヨンジュンとジウさん(チュンサンとユジンと言うべきですね)の2ショット写真。

今日、届きました。

このこともやはり、「イマダニコダワリタイコト」の部類に入るかも。















[1]

TODAY 6161
TOTAL 2775917
カレンダー

2010年4月

1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
ブロコリblog