2010/06/17 15:41
テーマ:創作・小説 カテゴリ:趣味・特技(その他)

一万の夜を越え~流連~

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   <Ⅲ>


「いつもあとからやってくるのね。」

彼女が初めて(の様な気がした)僕に声をかけてきた。

レイちゃんが席を立ち、その後ろから覗き込むようににっこり微笑んで、

”コンニチハ”といった風な会釈をして、今空いた席を促した。


「これで久しぶりに面白くなりそうだ。なっ!好みだろ?
 あ・・エツコちゃんもユリちゃんもスッごく可愛いんだけど、でもね、
 津川君とヨシオカは女に関しちゃライバルなんだよねえ・・・わかるんだなあ、
 これが!」

得意気にマスターが言うと、

「やけに楽しそうだねマスター。だけど、悪いけどもうそんな遊び止めたよ。
 これからは真面目に女の子と付き合うことにしたんだから。頼むからチョッカイ
 出さないでくれよな。」

と、津川君が言った。

それは俺の台詞だ!と言いそうになり、慌てて言葉を呑み込んだ。危うく皆の思惑に填りそうだった。

俳優を目指す彼には、恋のゲームも修行かなんかと考えていた。


「おっ、始まったよ、それも殺し文句だね。」

「マスター独りで盛り上がってるだけじゃないの。
 だいたいねぇナゴムには誠実な彼氏がちゃんといるんだからね。」

レイちゃんがそう言うと、

気のせいか彼女の顔が少し翳ったように見えた。


「そりゃあこんだけ可愛いんだから彼氏の一人や二人いるでしょう。
 そんなこと関係ないじゃん、楽しければいいんだよ!」

「この店は安くて気楽だから来てるんで、あなたたちがいつも遊んでる女達と
 一緒にしないで欲しいものだわ。
 ナゴムが変な事に巻き込まれたりしたら、彼に責められんの私なんだからね!」

「それは、ナゴムちゃんと彼氏との問題であって、レイちゃんには関係ない
 ことだよ。」

「こんないい加減なところに連れて来た事が、私にも責任があるって言ってん
 のよ!」

マスターとレイちゃんの言い争いが始まった。


何時もの事なのか、アツシだけがオロオロしながら取り持とうとしていたが、
皆、面白がって聞いていた。

何かと何時も仲裁役の順一郎君も相手にせず、口論の原因である彼女さえ、
口を挟もうともせず、ついには、パーティーゲームを始めていた。


「なんで貴方はそーなわけ!」

と、ドンとグラスをテーブルに叩き付けるように置くと、
レイちゃんが、店から走り出ていった。
直ぐにマスターも謝りながら追いかけて行った。


一瞬は呆気に取られていたが、主のいない店で、勝手に飲んで遊ぶのは、
僕等には別段珍しい事ではなかった。

彼女にとっても、友人のその行動は珍しいことではないらしく、
「あらま、」と言っただけで、再びゲームに戻り陽気に燥いでいた。


三十分ほどしてから電話が鳴った。
マスターからだ。

仲直りしたらしく、近くの小料理屋「いがぐり」にいるから、
店を閉めて皆で来いという事だったが、僕等は其の儘ゲームを続け、切りのいいところでお開きとした。

この店のアッシーでもある19歳のアツシが女の子たちを送って行ったが、
彼女は、レイちゃんのバックを届けに行くと言うので、僕とヤツモト君も
一緒に、<いがぐり>に行く事にした。


2010/06/16 07:34
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一万の夜を越え~流連~

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<Ⅱ>
 彼女とは一ヶ月ほど前、わざわざ迎えの車まで寄越し
絶対好みの娘が来てるからと言われて、呼び出された合コンで
初めてあった。


その居酒屋<紫雲>は、
駅から右手にまっすぐ伸びる富士見通りを、

十五分程歩いた場所にあり、しかも、深夜にも拘らず込んでいた。 
この街は都下の高級住宅街という触れ込みだが、
学生街でもあり、夜遅くまでも人が行き交っている。
 
その時は、もう既に出来上ってしまっている酒宴に入り込めず
早々に帰った。
 
 彼女とは帰り間際に、軽く挨拶した程度だったとおもう。
それ程好みじゃないという事もあったが
誘い出しの口実を真に受けて、
夜中にノコノコ出向いていく、自分の愚かさに、情けなく、
腹が立っていた。
 
それから、二日後の土曜日の夜、又誘いの電話。
ジャムマスターからだった。

カフェ<じゃむ>は、
駅から左側に伸びる旭通りを少し行った所にあった。


「最近冷たいじゃないか。ちっとも顔出さないしさあ・・・」
「ゲンバ工事がめちゃくちゃ忙しくってね、それに、
遊んでられる身分じゃないヨ、稼がなきゃなんないしね」

僕は、少し前に流行ったポーカーゲームで作った借金の為、
八王子の住宅開発の現場でアルバイトをしていた。

「水臭い事いうなあ。飲み代なら気にしないでよ。借金なら地道に
払ってれば無くなるさ。なっ!来いよ!
明日は休みなんだろう?
一昨日<紫雲>に行ったろ?
レイちゃんが、その女の子達連れて来てて、もりあがってっぜ!
アッシーが今そっちに迎えに行ったからさ、待ってるよ~」
 
 暫くは、こういった仲間達とは距離を置こうと思っていた。
が、きっぱりと断れる意志の強さは僕には無かった。

ありとあらゆる誘惑に弱く、
この先、何年か何十年かの人生に於いて、
自分自身の軟弱さに振り回されながら、生きていくのだろう・・・

 
この時の彼女は、<紫雲>で会った時とはまるで別人の様だった。
美人で華やかなレイちゃんの横に並んでも決して引けを取らず、
  
------というより、相乗効果というか、
     他にもいた女の子たちは全く憶えてないが、
     小さなカフェスナック全体を
     二人で華やかなものにしていた------

周りの男たちに笑顔を振り撒いていた。


一昨日の、深夜の居酒屋には余程似つかわしくにない、
垢抜けないボーッっとした小娘と同一人物だと言われても、
俄には信じ難く、からかわれてると思ったくらいだった。

もっとも、漠然とした印象だけで、顔まで憶えていなかったが。
ポニーテールだったか、おさげ髪に度の強そうな眼鏡をかけ、
セーターとデニムのオーバーオールを着ていた。

そうだ”アラレちゃん”だ
 そんな全体像を思い出し何だか愉快な気分になっていた。
今にして思えば、美人ぶった今の姿より、あの時のほうが、
ずっとチャーミングだったかもしれない。


「ツガワが今彼女を狙ってるんだよ」
とアルバイトのヤツモト君が言った。
「誰を」
「何だよ、決まってんじゃん、あの中の狙い目と言えばさ、
レイちゃんは、マスターがあの通り、仕事もせずもう夢中なんだから」

聞かなくとも、一目瞭然の光景だが、彼女に気を奪われていた事を
覚られない為に、つい出た言葉だった。

「おーい、ヨシオカヨシオ!こっち来いよ!何でそんなとこで一人で飲んでんだ?ヤツモト君もこっち来てていいよ。」
マスターが奥のボックスの方から叫んだ
 
今までなら、直ぐに女の子の取り合い合戦に参加していたが、
僕は、彼女にとって、”その他大勢の中の一人 ”になるのが嫌で、敢えて、入口付近のカウンター席に座っていた。

 
ここは、店にやってくる女性客を、マスターが目星を付け、
独特の人なつっこさで引き止めて常連にさせる。

そして、ここに集って来る男達は、その女の子を落とせるかどうか、
又は、誰が落とすかに賭ける・・・
それは、この店のお決まりのゲームの様になっていた。

僕が彼女に関心を持ったかどうかなんて、
彼らには殊更問題ではなく、誰かが名乗り出たからには、
他にも候補がいた方がより、ゲームは楽しくなるというわけだ。


「いつもあとからやってくるのね。」
彼女が初めて(の様な気がした)僕に声をかけてきた。
レイちゃんが席を立ち、
その後ろから覗き込むようににっこり微笑んで、
”コンニチハ”といった風な会釈をして、今空いた席を促した。


                  
                                   つづく


2010/06/13 10:03
テーマ:創作・小説 カテゴリ:趣味・特技(その他)

小説・一万の夜を越え~流連~

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とても恥ずかしくおこがましいのですが、こっちのブログでも

オリジナル小説を始めることにしました。

本来の目標は、韓国俳優カテゴリ35人にも入らないソン・イルグクさんを、

少しでも日本でも認知度を高めたいな・・・・なんて

それこそ大それた野望(?)を持って入ったサイトですが、

段々ブログが面白くなりもっと楽しみたくなってしまいました。(笑)

昨日はこんな拙いブログに、初めてヨン百人近い方が覗いてくださった様な

のでビックリしましたがとても嬉しく思っています。

ありがとうございました。

お暇な時の時間潰しにでもなれば幸いです。


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           <1>


 夢を見ていた。
 
十六歳の春近い冬の日、僕は期末試験を控え早くに帰宅した。

雪深いこの土地には珍しく真っ青な空が見られ、

雪面にはキーンとした清々しい空気が冴え渡る土曜の午後だった。

平屋の家は殆ど雪に埋もれていて、

よくも潰れないものだと感心しながら、屋根の雪下ろしをしていた。

それはかなりの重労働で汗だくなのに手の甲はやたらと冷たく、

家に入るとそのまま炬燵に首まで潜り込んだ。

赤いカーボンファイバーの剥げかけた金網ごと

ヒーターを抱える様にして手を温めながら、

窓外とは対照的に暗く湿った家の中から、窓を眺めていた。

もちろん、家の中から窓外など眺められるはずはない。
 
三日三晩降り続いた雪が軒先まで積もり、

さっき下ろした雪も其の儘で、小さな掘っ立て小屋のような借家は、

すっぽり雪に埋もれていた。

雨戸の閉じられていないガラス窓は妙に不安定で、

その隙間から雪が吹き込み、

白く縁取るようにして、可愛らしい積雪を造っていた。
 
僕が眺めていたのは、ガラスに張り付いた葉っぱだった。

雪とガラスの間に挟まれてしまい、

まるで身動きが出来なくなってしまったかの様なその葉っぱが、

まだ、青々しく若葉然としていた頃から、

そこに到るまで想像していた。
 
そして其のまま眠ってしまったらしい僕は、夢に魘されていた。
 
 
 未だ見ぬ女体の秘部が迫り、湿った秘毛が手指に絡みつき、

腕から肩へとだんだん海蔓草の様に張り付いてくる。

振り解こうと藻掻けば藻掻く程きつく張り巡らされ、

指先から溶かされるように吸い込まれていく。

消滅したかのような感覚に慄き、無我夢中で腕を振り払った。

次の瞬間、ゴツンと大きな音を立てた。

炬燵ごと持ち上がりそうなその音と、

ヒーターにぶつけた手の痛みで目が覚めた。、
 
じっとりと全身汗ばんでいた。

浅い眠りの中で、

誰かいっしょに炬燵に入ってるような気配がしたので、

誰も居ない事を願う様に、薄暗い家の中を見回した。

愕然とした。いつの間に帰っていたのか・・・・・・
 
台所で夕飯の支度をする母の姿は見慣れた光景だった。

なのに何か不自然な空気と、ぎこちなく見えるその後姿を一瞥し、

炬燵布団を頭まで被った。

言い知れぬ罪悪感に苛まれながら、

ただただ全てが夢なんだと確信しようとしていた。

手にはぶつけた痛み以外の感触はなく、

鼻先に手指を近づけてみた。

炬燵の中特有のむれたにおいだけだった・・・・・。



 「ナンテ失礼な事してんの!」

ナゴムは彼女のジャージのパンツの中に入っていた

僕の手首を掴み出し、払い除けた。

「あ・・・ゴメン、寝ぼけてたみたい」

「だから失礼だって言ってんじゃん」

抱き寄せようとしたが、彼女の枕代わりになっている僕の左腕は、

感覚がなかった


2010/06/12 16:21
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邂逅

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遠くに行ってしまった人は
 
いつか、忘れるでしょう
 
そのうち、優しい人にめぐり合い
 
どこかで、あの人も元気にしてるでしょう・・・・・と
 
でも、死んでしまった人は忘れられないでしょう
 
だってね 
 
いつも、傍にいるから・・・・・
 
忘れそうになると、
 
トン、トンと
 
耳打ちしてくるよ。


2010/06/10 16:04
テーマ:創作・小説 カテゴリ:趣味・特技(その他)

刹那に

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こわしたい
       (めちゃめちゃに・・・)
 
こわせない
       (そっとそっと・・・・)
 
こわしちゃいけない
       (だいじにだいじに・・・)
 
 
熱い炎の塊が
 
喉の奥深くで
 
ボクを苦しめる





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              金子光晴  愛情69より




愛情55
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はじめて抱き寄せられて、女の存在がふわりと浮いて、
なにもかも、男のなかに崩れ込むあの瞬間。
 
五年、十年、三十年たっても、あの瞬間はいつも色揚げしたやうで、
あとのであひの退屈なくり返しを、償ってまだあまりがある。
 
あの瞬間だけのために、男たちは。なんべんでも恋をする。
あの瞬間だけのために、わざわざこの世に生まれ,めしを食ひ、生きて来たかのやうに。
 
男の舌が女の唇を割ったそのあとで、おんなのはうから、おづおづと、
男の口に舌をさしいれてくるあの瞬間のおもひのために。

 
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                               これらの春画は、金子光晴の義弟、河野密氏が所蔵していた
                               大きさはタテ18cm、ヨコ12cmの画帳で12枚つづり。
     
 
 
女への辧
 


 女のいふことばは、
いかなることもゆるすべし。
女のしでかしたあやまちに
さまで心をさゆるなかれ。
 
女のうそ、女の気まぐれ、放埒は
女のきものの花どりのやうに
それはみな、女のあやなれば、
ほめはやしつつながむべきもの。
 
盗むとも、欺くとも、とがめるな。
人目をぬすんで、女たちが
他の男としのびあふとも、妬んだり
面子を振り廻したりすることなかれ。
 
いつ、いかなる場合にも寛容なれ。
心ゆたかなれ。女こそは花の花。
だが、愛のすべしらぬ偽りの女、
その女だけは蔑め。それは女であって女でないものだ。


2010/06/02 08:29
テーマ:創作・小説 カテゴリ:趣味・特技(その他)

古いクロッキーデッサン

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古い日記をしまってた箱から出てきました

このてのものはみんな結婚前に実家に持ってたら処分されたと思ってたのに・・・

自分で持ってたのがあったなんて

中高生の頃の日記といっしょの箱に入ってた・・・

19の頃のクロッキー,エスキ-ス

もう二度と絵は描かないつもりだったのに・・・・

尤ももう手が動かない

以前ヨンムンを描こうとして全然かけなかったし

左端のはスポイトで描いてるはずだけど、今では考えられません

初めての男性ヌードでは、完全にぶっ飛んじゃいました。

何処見て良いのか、ほんとに見て良いのか・・・

となりの人の絵ばかり見てた記憶があります

懐かしいな。スキャン賭けとこっか


2010/05/28 09:06
テーマ:一万回の夜を越えて カテゴリ:趣味・特技(その他)

パールカラーの月を愛で

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小さくみすぼらしいままの私を、置いてきぼりのまま

歳月は容赦なく過ぎてきた

眠れない夜などは

少女の頃のように、夜空を見上げ

月を眺め・・・流星を探し・・・




翌日の事を思いベッドに戻り、そして何度も寝返りを打つ

夢見る少女じゃいられません

世間では普通のおばさんです

責任ある社会人として、大人として

自らもそうあろうと振舞う

ほんとは何時でも、ちぐはぐな自分に矛盾を感じながら流されてきただけ



あの冬

24歳のまま凍りついてしまった私の五臓六腑

大人になりきれないまま

時の流れの中で、記憶と共に風化されていく

永遠に24歳の青年となった彼は不運なのか・・・

この頃

漠然とした妬ましささえ感じる事がある










2010/05/25 10:38
テーマ:ソン・イルグク カテゴリ:趣味・特技(その他)

あいたい

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あえないことが          
 
こんなにつらいなんて
 
 
 
あえない時間が
 
めぐりあえる日をより輝くものにしてくれる
 
 
そんなの
 
いまさらもういいよ・・・・
 
 
遠くからでいい
 
触れられなくていい
 
せめて
 
あなたの息吹きの感じるところで
 
みていたいのです


2010/05/20 05:08
テーマ:一万回の夜を越えて カテゴリ:趣味・特技(その他)

初恋

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どうしても許せない恋がある


初恋と呼ぶにふさわしく、それは単に憧れに過ぎなかったのだが・・・


それに気が付くまでいくつの恋をしたことだろう
       

 

歳月と共に風化させてはいけない恋がある


それと共に忘れちゃいけないひとがいる



その為、

私は「一万回の夜を越えて」を書くことにしたわけで・・・

(本気で書き出す勇気が無い・・・数えてみたらあれから、まだ9255)

 

また


何年歳を重ねても風化されない恋がある


それと共に忘れられない人がいる

 

初恋


一万以上の日々を過ぎた今でも


生きる勇気も奪う様な失恋があったとしても・・・



それは私の中でどんどん小さくなりながらも、


さらに硬く重い塊となって残っていくのだろう


消えることなく・・・



 




ずっと以前、社用で外に出た時、


夢を追いかけてるままの風貌の彼を見つけた


仕事を忘れ思わず後をつけてしまった。が、渋谷の雑踏の中で見失った


それから
10数年、初めて買ったPCの中で


インディーズを立ち上げ、まだ夢を追いかけてる彼を見つけた


風貌も、声も、夢も、そのままで


そこで
HPを知り、

結婚してる事も
11歳を筆頭に3人の子供もいることを知った


以来さらに
10数年間PCの中でずっと、静かにストーカーしてきた


独り身になったことも、夢と理想で生きてる事も

静かに見ていた


イメージ 1 



しかし


昨年春、私の住む町に彼が引っ越してきた


そして先ごろブログの中で、


初めて、わたし・・・?が出てきた


「あの頃、」の女の子、として・・・


まあ、その程度だが彼には


でも、

あの頃、の女の子は少し悪戯がしたくなって


初めて書き込みをしました



・・・あの頃・・・の女の子はあなたのちかくに住んでます
ずっと応援してます

と・・・


かといってもう連絡するつもりは無い

同じ街で偶然会わないことを願う


2010/05/17 18:58
テーマ:創作・小説 カテゴリ:趣味・特技(その他)

古井戸

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君はもう知ってしまっただろう

それはもはや憧憬ではなく

埋れた過去でしかない事を


2010/05/07 02:18
テーマ:創作・詩 カテゴリ:趣味・特技(その他)

強く逞しくそして優しく

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                         弱虫


泣き虫

甘えん坊

優しくって臆病で

あれから

何度一緒に散り行く桜の下を歩いたかしら

すっかり逞しい少年になりまたね

いつから手をつながなくなったんだっけ

そのかわり

母の手荷物持ってくれるんだね

うれしいけど・・・

なんだか・・・ね
 
 
 


2010/04/29 00:27
テーマ:創作・小説 カテゴリ:趣味・特技(その他)

一万回の夜を越えて

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   序章 Ⅱ


投身の醍醐味


飛降りるなら

なるったけ高いところがいい

果たして、

大地に叩き潰されるその瞬間まで

何を思うのだろう

しまった!

と、吾と吾身を後悔するのかもしれない。

でももう落ちるしかない

それまでの人生と

終には母の胎内に居た記憶まで

一瞬にして甦ってくる事だろう

そして、その人生がそれ程悪いものではなかったと気づくだろう





「よそ様のノートに何書いてんだよ!」

隣でヨシオが私の肩をシャーペンで突いてきた。

「ちゃんとノート録ってくれよ!」

先週から、ワン講義ワンコインで、代筆と代弁のバイトを引き受けている。

よそ様の学校に堂々と忍び込むのが愉快そうだったからで、バイトというよりゲームの様

なものだった。












2010/04/28 06:12
テーマ:創作・小説 カテゴリ:趣味・特技(その他)

一万回の夜を越えて

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”駒鳥は
巣立ちして間もなく
林の中を水平に一直線に飛翔するという
そして
多くの若い駒鳥が
樹木に激突して地に落ちる・・・・・”
   
  「青春の墓標」あとがき (奥 紳平)






     「 序章 」


”大脳の中に、洪水の様に濁った池がある”

何かの本の冒頭文だった様な気がするが、全く思い出せない。

悶々とした日は、いつもこの一説が頭を過る。

あれから、いったいどれだけの夜を迎えたのだろう。

新しい朝とともに、私は何度生まれ変わったことだろう。

そして、

今ここにいる。

しかし、

あの生命はにどと甦らないことを  やっと、覚った。











2010/04/27 12:59
テーマ:創作・詩 カテゴリ:趣味・特技(その他)

邂逅

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迷える子羊たちよ

私たちは

少女だった日々を

忘れた事はない・・・・・・

何時の日も

危ういその瞬間を知っている

それでも

これから何度と無く訪れるであろう

君たちの危機から

救ってあげる事は出来ない

でも、見ています。

その涙も、

その怒りも


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