2009/09/30 00:53
テーマ:日記 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

イベント、素敵でした・・

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行ってきました~!


ああ・・まだ、ドームの興奮が残っています。

これは、終演後のドーム全景!会場内は撮影できないですからね・・

ピントボケてるけど^^

 



7年ぶりの2ショット。チュンサンとユジン。

 

オープニングのアニメの後、舞台に表れたジウさんが待つ場所に、


花道から登場したヨンジュンが表れて・・

 


大晦日に待ち合わせした、あのツリーの下ですね♪


今度こそ再会を果たす2人という演出です!

 


2人の抱擁のシーンでは、会場4万5千のほぼ全員から「キャ~!」


という悲鳴が・・(笑)

 



今年の運をここで使い果たしたアリーナAの私の席からは、


どうにか肉眼で生ヨンジュンが見られました~。


(バッチリ!って感じでは無かったけれどね^^)



前の人の頭で、時々視界から消える事も多かったけど、


双眼鏡で覗くと、(あくまでも双眼鏡で)彼がすぐ目の前!


・・・・あわわわ。

 



舞台が、ほぼ中央に設定されていたので、この前の京セラよりは


見やすかったんではないでしょうかね。


インタビューの間もステージは廻り舞台になっていて、ゆっくり


全方向に回転していましたし。

 


オーロラビジョンも4面全部に設置されていましたね。


スタンドにいた方の見え方はどうだったのかしら・・

 



アニメの先行上映あり、主題歌の演奏あり、歌唱あり。




今回のサプライズは、気球に乗っての場内周遊でした!

 

スタンド席を中心にゆっくりと進んで行きます~。



そういえば前回、3階席の家族と目が合わなかったって


言ってましたもんね。絶対今回はそういう演出をしてくれる


と思っていましたよ~。

 


よかったね~。みんな~!!

3階席の人まで今回は結構な至近距離♪



そういう意味では皆さん納得の気球遊泳だったんじゃないかしら。

 



・・余談ですが^^


私はあの気球。絶対乗れないなあ・・

 

あれ、怖いですよ~。ゆっくりとはいえ結構な高さ!


しかも2周もしたんですもん。ヨンジュンもジウちゃんも、


よく笑顔で乗れるなとそんな所に感心しておりました。

(三半規管の弱い私。きっと吐くよ・・・トホホ)

 


観察してたら、あの気球。下で数人の男性がワイヤー持って


誘導してたんですね~。ビックリしました!


まさに人海戦術・・っていうか手動??


でも考えたらその方が安全なのかも。人間の手の方が、咄嗟の

アクシデントに対応できるのかもしれませんしね。

 



あっという間の2時間半。


最後にまた2人で登場してくれた時には、


私もずっと手を振っていました。

 



少し心配だったのは・・


ヨンジュン、やっぱり本調子ではなかったですよね。


明るくジョークを言ったり、子役の子に「アジョシ」と言われて


クレーム?(笑)つけたりしてましたけど。



彼が感動していたのも伝わってきましたよ。


私達にとってヨンジュンが元気の素であるように、彼にとって私達が


彼の元気玉になっていたら嬉しいですね。

 


明日(もう今日だ!)も、イベントが待っています。


ヨンジュン!今夜はゆっくり休んでね!(それしか言えない・・)

 

 


開演前。


○ざましTVの取材が、私たちの目の前に・・・^^


ブログ「君恋」の明音ちゃんと私は、カメラのフレームを


器用に避けながら、その場でお友達を待っていたのでした!

 

・・もしかしたら背中は映っちゃったかもね(笑)

 


明日は、終演後にオフ会が・・・


朝もお茶会、ランチ会もあるので、ハードスケジュールです^^

 

お返事は、夜中?


もしくは明後日になっちゃうかも。


今から謝っておこう・・・・ゴメン~!!


2009/09/29 00:41
テーマ:日記 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

ドームで逢いましょう!

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ああ~~、遂に今日です!!


お泊り組の方も、通勤(爆)組の方も、

準備は完璧?ですか?


今夜はドキドキ、眠れないかも・・・

 

 


今頃、彼はどうしているんでしょうね。

 


打ち合わせも終わって、

もう眠りについているんでしょうか。(しばし妄想・・)

 



29日の東京方面は、あまり天気が良くなさそうですね。


さすがの晴れ男も、秋雨前線には敵わないかもしれません^^


でも、きっとドームは私達の熱気で、暑くなっているでしょうね。

 

 


夕方の東京ドーム。

 

全国から、続々と集る家族達。

 

きっと素敵な日になりますよ~~♪

 

 



私も今夜は、少し早寝しますね。

 

皆さん、いい夢を・・・・

 

 

 


・・アリーナAの皆さん。私、29日は御一緒です^^


どうぞよろしく~(笑)


2009/09/28 00:59
テーマ:ひとり言 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

同じ空の下に彼が・・

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彼、来日しましたね~。


ああ・・この同じ空の下に彼がいる・・


そう考えるだけで幸せな気分になれます。

 

 



実は、土曜日の仕事帰り。少し体調が悪かったんです。


私がたまになる「ああ・・まずいぞ」っていう休めサイン。

 

連休の忙しさと、もろもろの緊張^^・・


疲れですね。


こういうサインは自分ですぐ分かるので、家に帰って即効寝ました。


早期発見、早期治療?


簡単な体なんです、私(笑)たった2時間爆睡したら完治してました!

 

ああ・・よかった。


こんな時に寝込んだりしたら、泣くに泣けない・・

 


さてさて。


ついに彼が来日です~!!


金浦空港の写真も、成田の写真も、あちこちで見てきたんですが、


まだ動画で見てないんですよ~。


どこかのニュースでやらないか、夕方チェックしてたんですけどね~。


どなたか見ましたか~??

 

やっぱ、朝まで待つしかないのか・・


歩く姿を見たかったんですけどね。

 


髪、結構切りましたね。


写真で見る限りでは、茶髪ともいえないくらいのダークブラウン。


とても似合ってました。

 

そして、明日・・・


もう明日ですよ。

 

明日、彼に逢える・・・・

 


何だか今日は一日落ち着きませんでした。

 

刻々とあがってくる彼の動向。


金浦での彼は、数日前の記者会見のときよりずっと元気そうに


見えましたよね。そんな姿にホッとしながらも、何故か彼の来日が


現実的に思えなくて・・

 

名刺を刷ったり、チケットをチェックしたり。


準備をしていても、心はどこか上の空だったんです。

 

それが、成田の写真を見て一変^^

 

家族に手を振るその笑顔に、「ああ・・来たんだ・・」って。


そう思ったら、急に元気になって、

 

「買い物行ってくる!夕方のニュース見るからね!」と、言い残し、


スーパーへすっ飛んでいった私でございました(笑)

 

 


昨日UPした、KA・ZO・KUシリーズ最新作 「旅立ち」。

 

ジュンの息子レウォンは、俳優である父の裏方(スタッフ)になる


という選択をしました~!新人スタッフのレウォン。


もちろん日本でのイベントに同行してるんでしょうね~(爆!)


どんな来日風景だったのか・・


そんなお話も、その内書きたいと思っています~。

 


2009/09/27 00:23
テーマ:「KA・ZO・KU 」シリーズ カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

KA・ZO・KU   「旅立ち」 後編

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後編です!

これがレウォンの選択でした・・って事は、ドームには?(笑)




 

 


僕はどれくらいの時間、その本を読み続けていたんだろう。

 

気がついたら、外はもう夕暮れ。

窓一面にオレンジの光が差し込んでいる。

 

ドアの前にミナが立っていた。

泣きそうに、少し唇を噛んで。

 

ミナの短い髪は、ほんの少し右側がはねていた。

その右手には、僕が好きな銘柄のコーラのペットボトル。

おずおずとした立ち姿は、いつもより少し小さく見えた。

 

 

「・・おじ様がね。男が何時間も1人でいるとろくな事が

ないから、傍にいてやってくれって」

 

「アハ。そう」

 

「ねぇ。今、私が居たら嫌?

コーラ買ってきたけど、まだ飲めない?

・・ゴメン。何だかバカみたいね、私」

 

「ここに来て」

 

「え?」

 

「おいでよ。それに、そんな下向いてたら顔がよく見えない」

 


小さな歩幅で、ゆっくり歩いてくるミナ。

やっと僕の傍に来ると、遠慮がちに椅子に座った。

 


「よかった。色々考えすぎて、たった今、ミナの顔が

見たくなったところ。ゴメンな。心配したろ?」

 

「死んじゃうかと思った・・」

 

「この程度の怪我じゃ死なないよ。ただの骨折だぞ。馬鹿だな」

 

「私のせいよね、レウォン君が怪我したのは。

レウォン君に猫がいるのを教えたの、私だもの」

 

「ストップ!それは言うな」

 

 

『じゃあね。ん、もう!大丈夫だから。

1人で来たのよ、ちゃんと帰れます。

・・あ。ねぇ、レウォン君、見て!あんな所に子猫がいる。

危ないわ』

 

『どこに?猫なんかいないよ』

 

『いるの!そこ、ほら、後ろのタイヤの傍・・』

 

『タイヤ?あ!あれ?ああ、いたいた、このチビ助?』

 

『いたでしょ?・・ねえ・・大丈夫?』

 

『ホラ!これだろ?』

 

『キャッ!もう!

よかった。レウォン君に抱かれてればもう平気ね』

 

『僕はこいつよりミナの方を抱きたいけどな』

 

『え・・やだ、レウォン君・・』

 

『ああ、ミナ』

 

『ん?』

 

『今度はGパンで来いよ。髪もクシャクシャでいい』

 

『え?何?』

 

 

そうだ、あの時。

バスが、急に大きな音でクラクションを鳴らしたんだ。

それに驚いて猫が僕の手から飛び出した。

反対車線に飛び出した猫を拾って振り向いたら、

トラックが・・・目の前に。

 

 

「それに除隊だなんて・・

無事に兵役を全うするんだって、

早く大学に戻りたい、ってあの時」

 

「そう、あの時はね。いや、ついさっきまでさ。

この本読むまで、実はそう思ってた」

 

「本?」

 

「看護師さんにさ。ベッドの下に落ちてる本、取ってくれって

頼んだら、その人、僕そっちのけで読み始めちゃって。

父さんのかぞくなんだってさ。

まだ発売になってないのに!!って、すげー興奮してた」

 

「だって、おじ様よ?当然じゃない」

 

「そうだね。父さんは、そういう人なんだよな。

男が1人でいるとろくな事がない、か。アハ、確かにね。

そうかも。でもいい事もあったよ。

こんな短い間に、僕は人生の選択をしたからね」

 

「レウォン君?」

 

「悪い。ベッド、もう少し起こしてくれる?」

 


ベット脇のリモコンをミナが押すと、少し視界が変わった。

新たに見えた光景に、僕の考えは間違ってない・・

そんな気分になった。

 


僕の顔を潤んだ瞳で見つめるミナ。

その柔らかな髪に手を伸ばし、僕は指先で軽くそれに触れた。

ミナの瞼から、綺麗な雫がポロッと零れた。

 


「除隊になって、正直ショックだったよ。

今までの自分が何だったのか、考えてもみた。

でね、思ったんだ。もう無理な背伸びは止めようって。

今の僕がしたい事。本当に僕がやりたい事。

答えを探してた僕に、この本がその道を教えてくれた」

 

「この本が?」

 

「きっと、初めから答えは出ていたんだ。

これは、ただのきっかけ」

 


僕はミナにそう言うと、


彼女の髪にそっとキスをした。

 

 


僕のリハビリが始まったのは、

それから2週間ほど経った日の朝だった。


元々体力があったのと、精密検査の結果が良かったおかげで、

予定よりずっと早くベッドから起き上がる事が出来たんだ。

 

父さんは僕に約束した通り、来日までのほとんどのスケジュールを

キャンセルして、僕のリハビリに付き合ってくれた。


いや・・


それは違うな。

付き合っているのは、むしろ怪我人の僕の方だ。


父さんは僕とは別に、1人黙々とメニューをこなしていた。

 

ゆっくりと松葉杖で歩く練習をする僕の傍で、

父さんはランニングマシーンで汗を流す。


ヘッドフォンで音楽を聴きながら、額に汗を光らせる姿は、

まるで寡黙なアスリート。

 

そういえば、僕がまだ高校に入る前だったか、

父さんが写真集のために3ヶ月も家を空けた事があった。

 

「最善を尽くした姿をかぞくの人に見てもらうんだ」

 

そう言って旅立った父さんが、帰って来た時には別人の様な

体になっていて、僕も母さんもすごく驚いたんだ。


そのトレーニングは過酷を極め、遊ぶ事も本を読む事さえ

出来なかったらしい。帰って来た父さんは、玄関のドアを開ける

なり「逢いたかった・・」と僕の目の前で母さんに、

それはそれは濃厚なキスをした。慣れているとはいえ、

思春期の妄想逞しい中坊だった僕にとって、

それは、眠れなくなるほど忘れられない強烈な思い出。

 


「レウォン。どうだ?痛くないか?」

 

その時の事を思い出して少し顔が緩んでいた僕に、

父さんが声を掛ける。

もうだいぶ走っているのに、父さんは息1つ乱れていない。


「うん、歩けそう。まだこれが無いとダメだけどね」

 

松葉杖を顎でしゃくって、僕は父さんにウインクをした。

父さんはにっこり笑うと、また前を向いて黙々と走り出した。

 


そうだ。


そう、この背中。

この張り詰めた背中を、僕は幼い時からずっと見てきた。

 

この人を超えたいと、ずっと思ってきた。

そしてこの人の存在が、正直少し重荷だった。

 

でも、違った。

この人を超える事なんか出来ない。

いや、そもそも超える必要なんかない。

 

16才年上の、僕の父。

 

この人は、僕の光なんだ。

神様が、父のいない僕にプレゼントしてくれた、

大切な光。


この光をもっと輝かせたい。

俳優としてのこの人を、影から支えて行きたい。


僕が、じゃないんだ。

この光をもっと多くの人に届ける仕事、

僕はそれがしたかったんだ。

 

 

僕の怪我はチュンサンも驚く程の早い回復で、

それから更に2週間後には、無事に退院する事が出来た。

 

「驚くべき回復力ですね。

本当は全治6ヶ月の怪我なんですよ?」


「ドラマみたいですよね」


そう言って苦笑する僕に、医者は大きな声で笑った。

 

退院の時、タクシーの運転手に僕は、

自宅では無い行き先を告げた。

着慣れないスーツを着た僕を乗せ、車はそこへ向かう。


ソウルの中心街にあるそのビルは、

もう何度も行った事がある場所。

 

 

・・何て言うだろう。

 


反対されるだろうか。

温厚なあの人が、怒るだろうか。

 

ビルの入り口には、また数人のアジュンマの影。

僕はその横を、少し足を引き摺りながら通り過ぎた。

 

 

「どうぞ」

 

「失礼します」

 

「こんな時期に新入社員なんて。

一体どういうつも・・レウォン?」


「ヒョン、紹介するよ。

彼がさっき話した中途採用の、ペ・レウォン君だ。

大学はヒョンの後輩。成績優秀、兵役も終えている。

小さい時からこの業界を見てきたから、そこいらの新卒

よりも使えるぞ。まず手始めに来日の・・」

 

「何の茶番だ」

 

「言っただろう?今度の来日は一大イベントだ。

アニメのプロモーション、本の紹介、開局したTV局。

インフルエンザ対策だって充分にやらなきゃならない。

彼は日本語が話せる。猫の手だって借りたい今、即戦力だ」

 

「それで、何故こうなる」

 

「俺はヒョンの息子だから採用したんじゃない。

彼が真剣で、使えると思ったからだ。先日病室で面接をした。

将来はヨンジュンのプロデュースをしたいそうだ」

 

「俺は聞いてない」

 

「・・・」

 

「いいよ。分った。ちゃんと話したほうがいい」

 

 

社長はそう言って、部屋を出て行った。

急に静まりかえる部屋。残された父さんと僕。

父さんは、僕の目をじっと見つめていた。

 

 

「どういうことだ」

 

「大学は?どうするんだ」

 

「辞めようと思ってる」

 

「どうして?」

 

「本当にやりたい事が見つかったから」

 

「レウォン!!」

 

「今までの僕は、父さんをずっと意識してたよ。

アジアを代表する俳優。微笑みの貴公子、演技大賞、文化勲章。

父さんの偉大さが、僕には負担だった。

父さんが卒業出来なかった大学、行けなかった兵役。

僕がそれをやり遂げる事で、少し父さんを超えられる・・

そう思ってた。

でもね、除隊になって、その考えが変わったんだ。


前に父さんが僕の事を“お前は俺の風だ”って言ってくれた事が

あったよね。

父さんが僕を必要としている。僕はそれが嬉しかった。

こんな僕が父さんの支えになってる。それが信じられなかった。

事故に遭って、除隊になって、入院中いろいろ考えた。

そして、一冊の本を読んだんだ。


あれは父さんが僕に置いていったんだよね。

この1年。父さんが精魂込めたあの本を・・

僕、分ったんだよ。そしてあの本を読んで確信した。

 

父さんは、僕の光なんだって。


アジア中の人達に、ううん、いつか世界中の

人達に、この光を届ける仕事がしたいって。


いい加減な気持ちじゃないんだ。

昔から、スタッフさんの仕事が好きだった。

映画を撮るにしても、父さん以外の俳優と仕事するなんて事、

考えられない。


格好つけてたんだよね、僕は。

一番身近にこんな凄い人がいるのに、

僕は外から、無理矢理追い越そうとしてたんだから」

 


長い足を投げ出すように椅子に座っていた父さんは、

ふぅと長い溜息を吐くと、ジャケットのポケットから煙草を

取り出した。そして、ずっと直立不動で立っていた僕の方へ、

ポンとそれを放り投げた。

 

「吸えるんだろ。知ってるぞ。

突然強制的に親の役目を終えさせられたんだ。1本付き合え」


僕はその中から1本抜き取ると、

ポケットから自分のライターを出して火を点けた。

 


父さんは何も話さない。

ただ黙って一点を見つめ、紫煙を燻らせる。


やがて、未だ直立不動で立っていた僕の方を向くと、

大きく息を吐き、根元まで小さくなったそれを

強く灰皿に押し付けた。

 


「・・気持ちは変わらないのか」

 

「ずっと父さんを見てきた僕だよ。きっとこれが正解だ」

 

「誰に似たんだろうな。言い出したら聞かないその性格は」

 

「父さん、だろう?」

 

「そうだよな、やっぱ俺か・・お前も馬鹿だな」

 

「親譲り。何年一緒にいると思ってんだよ」

 

「分かった。好きにしろ。ただ、1つだけ条件がある。レウォン。

親として、これだけは譲れない。

・・大学だけは出ろ。それだけは約束してくれ」

 

「どうして」

 

「笑の夢なんだ。お前が小さい時からの、笑の夢。

あいつも中退してるだろ?お前だけは女手1つでも大学へ、って。

出会った頃、俺によくそう言ってたんだ。親の夢を潰すなよ」

 

「ん」

 

「それから・・仕事中、俺はお前の親じゃない。分かってるな」

 

「はい」

 

「そうだ。これからは“ヒョン”って呼べばいい。

スタッフは皆そう呼んでる」

 

「おい。ノックくらいしろよ」

 

 

いきなり戻ってきた社長は、デスクから必要書類を取り出すと、


僕と父さんにその書類をポンと手渡した。

 


「契約書。サインして。

レウォンはここ。ヒョンは、この身元保証人欄ね」

 

「俺が?」

 

「それが最後の親としての仕事でしょう?

レウォン。日本行き、大丈夫だよな。

君は通訳も兼ねてるから、今日これからのミーティングにも

参加してくれ」

 

「あ、はい」

 

「今回の行動は常にヒョンと一緒。

日本かぞくとのコミュニケーションも頼むよ。

まったく・・退院が遅すぎるよ。

あと3日しかないんだぞ、忙しいったら。

じゃ、新人君。ヒョンに挨拶して」

 

「・・え?」

 

「改めて紹介します。この事務所のトップ俳優、ヨンジュンssi。

ヒョン。レウォンだ、よろしく」

 

 


その立ち姿は、痺れるくらいかっこよかった。

ポケットに片手を引っ掛け、少し大股に足を開いて。


片方の唇を少し上げて小さく何回か頷いたその人は、

僕にその大きな右手を差し出した。

 


「じゃ、よろしく。僕の事は“ヒョン”でいいからね」

 


僕は、1回深呼吸した。


そして、肘に手を添えながらその大きな手を受け止めた。

 


「今日からお世話になります。よろしくお願いします!

・・・ヒョン」

 

 


『ぼく、シン・レウォンだよ。ヨロシクね~』

 

 



5歳のあの日から、ずっと憧れていた人。

 



僕は、今日からその人と共に歩き始める。



2009/09/26 00:58
テーマ:「KA・ZO・KU 」シリーズ カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

KA・ZO・KU   「旅立ち」 前編

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これは、KA・ZO・KUシリーズの最新作^^

つい、さっき書き終わった作品です(笑)本当は誕生日に・・って思ってたんですが、

間に合わなかった上に、書いてるうちに段々変わってきてしまって・・

今回、レウォンの進路決定。前後編になっていますので、後編は、また明日に~♪




 

 

気がついた時、そこは病院のベッドの上だった。

 


どうして僕はここにいるんだろう。

 

白い天井。

蝉の声が微かに聞こえる大きな窓。

起き上がろうと体を動かすと、足は重く、

腕は点滴に繋がれていた。

 


僕は、いったい何をしたんだ?


そして、あれはいつの事なんだろう。

 

 

久しぶりに恋人が面会にやってきて、

大学での様子や、家の事。

来週の父さんの誕生日の計画、

今度2人で見るつもりのハリウッド映画・・

短い時間を惜しむ様に、僕達は色々な話をした。

 

彼女は淡いブルーのTシャツに真っ白なミニスカート。

ころころと笑いながら話す彼女の長い足を、周りの男達が

チラチラと見ていて、僕は彼女の話に頷きながら、

奴らを牽制するのに忙しかった。

 


・・そうだ。


彼女をバス停まで送った帰り道。

子猫が僕の手の中から・・そして・・

 

そして・・・

 


どうしたんだ?

 

 

 

「レウォン」

 

「・・とう、さん?」

 


ドアから入ってきたのは、紛れもなく父さんだった。


少し無精ひげを生やして、

お気に入りのビンテージジーンズに、普段使いの縁なしの眼鏡。

 


どうして、父さんがここにいるんだ?


やっと本の仕事が終わって、日本に行く前の準備が忙しいと

この間の手紙に書いてあったのに。

 

え?・・じゃあ、今日は何日?

今は・・いつ?

 


「もう話せるのか?お前の意識が戻ったって、笑が興奮してた」

 

「・・父さん」


「よかったな。意識さえ戻ればもう大丈夫だと、医者が言っていた。

こいつ、心配掛けやがって。

もうすぐ俺は1つ年を取るんだぞ。微笑みの貴公子が、

お前のせいで余計に年取ったらどうしてくれるんだ?ん?」

 

父さんは陽気にそう笑って、僕のおでこを小さく指で弾いた。

 


「父さん・・僕は、どうなったの?」

 

「憶えてないのか」

 

「ん・・猫が・・そこまでしか思い出せない。

僕はどうしてここに?今日は、いつ?・・

父さんは、どうしてここにいるの?仕事は?日本行きは?

・・母さんは?ユキは?そうだ・・ミナ!」

 

「おいおい。元気なのは分ったから、そう矢継ぎ早の質問をするな。

質問は各社1つずつと共同会見では決まってるもんだ。

わかった。順番に話してやる。そんなに急に話すと疲れるぞ」

 

「だって」

 

 

父さんこそ疲れているんだろうか。

静かにベッド脇の椅子に腰を下ろすと、

眼鏡を外し目頭を強く押さえた。

やがて眼鏡を掛け直すと、小さく息を吐き、

いつもの低い声で話しだした。

 


「よし。いいか、質問が多いから簡潔に言う。

お前は事故に遭った。ミナちゃんをバス停まで送って行った

帰りだ。飛び出した猫を助けたお前は、後ろから来た軍の

トラックに撥ねられた。カーブに差し掛かっていた車はスピードを

落としていて、猫もお前も奇跡的に助かった。

だが、頭を強く打っていたお前は5日も意識が無かった。

だから今日は8月28日だ。


俺はちょうど今度のイベントの打ち合わせで、事務所に詰めていた。

笑(えみ)から連絡があって・・

病院に着いたのは、笑より俺が先だったな。

・・お前は、ずっと眠ってたよ。子供みたいな顔して眠っていた。

この5日間。俺も笑も、ほとんど寝てないんだぞ。

久しぶりにお前の寝顔を2人で見て、ずっとお前に話しかけてた。

“戻って来い”って。


あいつは今、新潟に電話を掛けに行ってるよ。

お義父さんも、心配されてたから。ユキはソンウンの家だ。

ウンジョンssiが預かると言ってくれて。

ミナちゃんは・・廊下にいる。

あの娘は、お前のこんな姿を見るのが辛いらしい。

お前の事故は自分のせいかと傷ついている・・他に質問は?」

 


父さんはそう言うと、僕の手をぎゅっと握った。

力強い大きな手。

その温もりに、僕の心も落ち着いてくる。

 


「そう・・・ゴメン。心配掛けたんだね。

でも、よく思い出せないや。猫の顔だけは憶えてるんだけど。

びっくりしただろう?父さん。仕事中だったんだよね」

 

「あぁ、心臓が凍ったぞ。俺が仕事を私用でキャンセルしたのは

初めてだ。大丈夫だよ。イベントまではまだ時間があるし、

本の方も全部終わったから。・・どうだ。痛むか?」

 


「うん、痛い。それに動けないよ。

点滴だけじゃなくて、これだもん」

 


おどけて足を持ち上げる素振りをすると、

父さんは下を向き、くすっと笑った。

だが、その表情とは対照的に、

握っていた手に一瞬力がこもった。

 


「・・父さん?」

 


父さんの様子が変だ。

この人が僕の目を真っ直ぐに見ない事なんて、

今まで一度だってなかった。


僕達が親子になってから。

いや。

初めて出逢った、あの時からずっと。

 


「父さん。何?どうかした?」

 

「ん・・笑がな。あいつ、俺や皆の手前、明るくしてるが、

結構キテる。

お前。交通事故だけは、あれほど気をつけろって・・あいつが

それにどんな想いを持ってるか、お前だって知ってるだろう」

 

「あ」

 

そうだった。

僕の実の父を、それで失ったんだ、母さんは。

21年経った今でも、それは母さんの消えないトラウマ・・

 

愛する母さんの、苦しむ姿を見ていられなかったんだろう。

父さんは下唇を指で弄りながら、搾り出すような声で僕にそう言った。


長い沈黙の後、小さく頷きながら、父さんは僕の手を強く握り返す。

 

「レウォン。悪かった、少し言い過ぎた。

お前の意識が戻るまでの笑を見てたから・・笑は気丈な奴だから、

精一杯頑張ってたよ。見舞いに来たフィリップ達にも笑顔でさ。

“まったく、レウォンったら親を心配させて!”

そう言って、ぷんぷん怒ってた。

俺にも気を使ってたんだろうな。仕事に行けってせっついたりしてさ。

でも、よかった。

あのままお前に何かあったら、俺はお前を許さなかったぞ」


「うん・・」


「でもお前は帰って来た。今となればそれも笑い話だ。

俺は信じていたから。

俺の息子は、こんなに簡単にくたばる奴じゃないって」

 

「父さん」

 

 

ゆっくりと席を立った父さんは、真夏の陽射しが眩しい

窓辺に立った。

カーテンも何も引いていない窓。

大きく息をする父さんの眼鏡に、光が反射してキラリと光る。

 

・・少し痩せたみたいだ。

半年前に見た時には、確かもっと肩が広かった。

 

大きくて、強くて・・涙脆くて。

子供みたいに純粋で・・負けず嫌いで。

 

 


「まだまだ外は夏だな。今日は蝉がやけにうるさい」

 

「ん?」

 

「お前の怪我。全治6ヶ月だそうだ、レウォン。

頭部強打、複雑骨折。猫を庇ったお前は、弾き飛ばされて

壁に激突した。

足にはボルトが何個も入ってるし、肩にもヒビが入ってる。

大丈夫。元通りになるさ。ただ、少し時間が掛かるけどな。

それと・・一昨日、軍から連絡があった。お前の今後についてだ。

惜しかったな。あと半年だったが、除隊になったよ」

 

「・・え?」

 

「一時は命も危ぶまれたんだ。全治6ヶ月。

どっちにしろ軍に戻るのは無理なんだよ、レウォン」

 

「除隊?そう・・言ったの?今」

 

「奇跡的に骨折だけで済んだんだぞ。

頭も打っているから後遺症の心配だってまだ・・」

 

「嘘だ」

 

「肩のヒビだけどな。

その筋肉が無かったら、骨、粉々だったらしい。

この2年で付いた筋肉のおかげだってさ。

軍での訓練がお前を護ったって訳だ」

 

 


除隊?


僕が?


そんな馬鹿な・・

 


僕はこの1年半、国に、軍に忠誠を尽くしてきた。

父さんの息子の僕じゃなく、1人の韓国男子として

堂々と働いてきた。

こんな怪我、すぐに治してやる。

なのに、どうして・・除隊なんて・・

 


「お前は若いから早く良くなるさ。俺も日本に行くまで

まだ1ヵ月以上ある。本の事でストレスも溜まってたし、

体も鈍ってるからちょうどいい。俺も一緒にリハビリするよ。

かぞくにカッコイイ姿、見せたいしさ」

 


明らかに僕が落胆してるのが分ったんだろう。

父さんは、大きな窓を背に、僕に向かっておどけて笑顔を見せた。

 

そんなにカッコよく微笑まないでくれよ。

どんどん・・惨めな気持ちになってくるじゃないか。

 


「また、中途半端だよね」

 

「ん?」

 

「また中途半端だよ、僕は。いつもこうなんだ。

もう母さんを泣かせたくないと思ってたのに、

僕は一番悲しませる事をしてしまった。そして、除隊?

たかがこんな怪我1つで?

父さんはあの大怪我の時でさえ、最後まで撮影を続けたじゃないか!

やり遂げた父さんは、すごく男らしくて、カッコよくて・・

僕も最後までやり遂げたかった。僕自身の力で、誰の力も借りずに。

自分に自信を持ちたかったんだよ。自分に誇りを持ちたかった。

だから志願して兵役に行ったのに・・

僕はね、父さん。

自分で言うのもなんだけど・・頑張ってたよ。

あの集団の中で頑張っていた。それが・・まるであの子猫だ。

捨てられた子猫みたいに・・外に放り出された」


「レウォン」


「本当は忙しいんだろ?父さん。

会社の事や、今後のドラマの企画。父さんがいなくちゃ進まない

プロジェクトが山積みだって、知ってるよ。

悪いけど帰ってくれないか。母さんと廊下のミナにもそう言って。

・・・1人に、してくれないかな」

 


我が侭な息子の言葉に、父さんは静かに何度か頷いた。

そして、腰のポケットから煙草を取り出すと、

“吸ってくる”と指でジェスチャーを残し、

父さんは病室を出て行った。

 

 


除隊・・


そうか。


こんな状態になってるのに、その事を僕は考えてもみなかった。

もう、軍へは・・あの場所には戻れないんだ。

 


泥と埃と涙でどろどろになりながら走った演習。

朝の点呼に同室のドンハが遅れ、連帯責任で食らった

腕立て千回の罰。

顔が気に食わないって理由だけで呼び出され、無茶苦茶に

殴られた真夜中の兵舎裏。

男だけの集団で、そういう対象として見られた、嫌な思い出。

 

僕はそれを全部実力で跳ね返してきた・・悔しかったから。

人の何倍も努力すれば、その結果はちゃんと付いてきた。

自分の足だけで立ちたかった。

そして、僕は勝って来たんだ・・あの集団の中で。

 


僕はどうすればいいんだ。

僕は一体どうすればいい・・

 


大学に戻る?

いつもの生活に?

 

試験、コンパ、友人とのバカ騒ぎ・・・

 

あの日常に、今の僕に戻れというのか。

あの優しい繭の中にまた、戻れというのか。

 

 

僕は一体何をやりたいんだろう。

 

卒業して、アメリカに渡って、映画の勉強をして・・・


小さい時からずっと、そう思ってきた。

映画監督になりたい。

父さんの映画を撮りたいって。


ただずっと、そう思ってきたけれど。

 

 

 

天井の無機質な模様をずっと見つめ、じっと耳を澄ます。


窓の外の蝉の声と、廊下を走る人の靴音。

サイレンを鳴らしていた救急車が到着したらしい、

緊迫した人々の叫び声。

 


目を瞑り、静かに思い浮かべる。

 

母さんの泣き顔。

ユキの笑顔。

父さんの男らしい声。

 


僕が一番したい事は?

 

僕の目標は?

 

僕は・・・

 

僕が・・・

 

 

 


頭の中が整理出来ず、僕の耳には心臓の鼓動だけが響いていた。

 

「あうっ」

 

点滴の針に繋がれ、動けない僕は、

思わず空いている手で、ベッドの上を激しく叩いた。

 


“ドサッ!”

 


何かが落ちる音がした。

 

「・・何だ?」


重そうなその音のする方へ目をやると、

 


そこには、分厚い一冊の本が落ちていた。


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