「冬のソナタ」第1話より
「冬のソナタ」第1話より
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先日の、罰を受けている猫の写真を見て
「?」と思われた方も多いと思います。
「罰を受けているというより、おどけているように見えるけど。」
確かにそうも見えますが、韓国ドラマ上級者の方であれば、
もしくは「冬のソナタ」大好きな皆さんであれば
なぜあれが罰を受けている姿なのかは、お分かりですよね。
はい、これが韓国式なのです。
若き日の思い出の1ページに
悪いことをして廊下に立たされた・・・という光景が
思い浮かぶ方も多いでしょうが、
その時の貴方の手は、どういう状態ですか?
水の入ったバケツを両手に持っている方も多いですよね。
罰が罰であるために、悪いことをした生徒にキツイ思いをさせるために
両手に重~い水バケツを持たせる、これが日本式です。
(体罰が許されない今となっては、「でした」というべきでしょうか・・・)
韓国では、この水バケツの代わりがまさに
「拳を握り両手を上に掲げる」という行為です。
そう、冬のソナタの第1話に出てきますよね。
ジュンサンが転校してきた初日。
ユジンたちは遅刻をして、
校門のところで両手を挙げて正座をさせられ
先生に絞られる・・・
(上の写真のシーンです。)
というシーンがあります。
腕を挙げるぐらい楽勝では?と思ったら大間違い。
1分で挫折してしまうほどキツイそうですよ。
そして、日常的に正座をする日本人と違って、
韓国では正座をするのは叱られる時、反省している時、
もしくは儀式の際などに限られます。
ですので、正座をすると言うのも、韓国の子供たちにとっては
なかなかキツイことなのですね。
韓国daumでググッて(ダウムって?)見たところ、
両手を挙げて正座をさせられている
こんな韓国のサッカー少年たちの可愛い写真も見つけました。
コーチに叱られちゃったんですね・・・
でもみんなめげずにカメラ目線です。さすが。
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今の日本の学校では体罰が禁止され
こんな風に、しかられるということがなくなったそうですが、
遠足に遅刻してみんなの目の前で先生にビンタされたり
クラスのみんな全員で先生に「けじめ棒」でお尻をビシッと叩かれたりしたことを
同窓会で友人たちと語り合ったりできる「体罰」許容時代に学校に通った私としては、
そんな思い出がない今の子供たちが、なぜかすこし気の毒な気がします。
ワンダーキャット?
2010年5月15日の野良猫フォト劇場2 『チュニャンのお正月』が
すこしわかりにくかったかもしれませんので、補足します。
①チュニャンがおどる「Tell Meダンス」とは?
(注1、3、4、5)
ご存知のとおり、韓国は数年前から空前のガールズグループブーム。
その韓国ガールズグループブームの火付け役となったのが、
少女時代とワンダーガールズです。
なかでも、ワンダーガールズの最初のヒット曲「Tell me」は
爆発的な人気を巻き起こし、全てのミュージックチャートで
2007年から2008年にかけ、数週間にわたり1位を独占しました。
曲の人気と共に振り付けも話題となり、赤ちゃんから高校生、社会人、
はたまた軍人さんや海を渡った西洋諸国のアイドルファンなどありとあらゆる人が、
Tell meの振り付けを真似て動画サイトにアップロードしたり
会社の宴会で出し物として踊ったりするなど、Tell meシンドロームが吹き荒れました。
日本で涼宮ハルヒのハレ晴レユカイのダンスが(一部で)流行っていましたが
それを、全国民でやっていた、という感じです。
このブログの記事が書かれたのも2008年の2月。
ちょうどTell meシンドロームのさなかです。
チュニャン嬢も、町でいちばんイケてる(?)猫なのですから、
Tell meダンスをおどれて当然の、ワンダーキャット(注3)なのです。
注5の「ソヒ」とは、ワンダーガールズメンバーの名前。
彼女のパートに「オモナ!」という歌詞があり、
韓国の男子という男子が、「オモナ!」とうたう彼女のしぐさに
萌えていた、という話です。
ワンダーガールズおよび「Tell me」をご存じない、という方は
ぜひ下記でご確認ください。キャッチーだし、ダンスもとってもいいですよ。
ワンダーガールズ「Tell me」
②韓国では、猫はコタツで丸くならない?
(注2)
鋭い方は「韓国でもこの歌、あるの?」と疑問に思われたことでしょう。
はい、もちろん、ございません。多分。
ここは実際には、韓国人なら誰もが知っている
童謡「ケナリ」の一節を替え歌にしてうたっています。
♪オリジナル曲
「ケナリ」 [동요]개나리.mp3
나리 나리 개나리 (ナリナリ ケナリ)
입에 따다 물고요 (つんで 口にくわえて)
병아리떼 뽕뽕뿅 (ひよこが ぴょんぴょんぴょん)
봄나들이 갑니다 (春をさがしにいきます)
ケナリとは、レンギョウのことで、韓国の春を代表する花です。
春が来て暖かくなり、レンギョウの咲く丘を
ひよこたちがぴょんぴょんと歩き回っている。
そんな、ひよこたちなのか、それを見守る「わたし」なのかはわかりませんが
春が来て幸せいっぱいな生き物たちの姿が目に浮かぶような歌です。
♪チュニャンバージョン(替え歌)
고양이떼 뿅뿅뿅 (ねこたちがぴょんぴょんぴょん)
설나들이 갑니다...(お正月をさがしにいきます)
そんな部分なのですが、日本で育った私たちは
残念ながら「ケナリ」という童謡を知らないためそのまま訳すと伝わらないので
悩んだ末、皆さんにもわかっていただけるよう「雪やこんこ~♪」にのせてみました。
でも、よくよく考えたら韓国にはコタツ文化はありません。
韓国風に言えば「猫はオンドルで丸くなる~♪」でしょうか?
それはともかく、ここではモデルになったチュニャンが
写真を撮っているおじさんを楽しませようと替え歌を歌ってみせているのですが
その後、調子にのりすぎたのか、バランスを崩して
座っていた木からずりおちてしまう、というオチになっています。
このようなドジふんじゃったねこちゃんの姿、
猫を飼った経験のある方なら一度や二度はご覧になったことがあるかと思いますが、
そんな時、猫ちゃんたちは決まって、「なにもありませんでしたよ」と
恥ずかしさをごまかすような行動をとりますよね。不思議・・・。
チュニャンも恥ずかしさをごまかす為か、Tell Meダンスを代わりに踊り始めますが、
それもうまくいかず、どんどんドツボにはまっていきます。
ところが最後は写真を撮っているおじさんを悪者にしつつ
高飛車な態度でおねだりまでしてしまうという、荒業を成し遂げています。
③韓国のお正月
(注6)
お正月、といえば韓国では普通、旧正月をさします。
毎年1月の下旬から2月のどこかが3日間ほど正月連休となり
その間、都会で暮らす人々も故郷の田舎へ帰り、家族と共に過ごします。
日本でもお正月には家族そろって卓を囲み
家長(ほとんど死語でしょうか??)が新年の挨拶をしておとそを頂き
お年玉を頂き・・・という風習があると思いますが
韓国では、祖先にチャレ(茶礼)と呼ばれる儀式をし、
親や年配の親戚に挨拶(세배/歲拜/セベ)をします。
セベの様子
そうすると「お前は今年、いっぱい勉強をしなさい(などなど)、エヘン」と
目上の方が有難いお言葉トクタム(徳談)をくださり、
その後、はれてセベットン(お年玉)にありつけるといった具合です。
2008年は2月7日が元旦(설날)にあたり、
今回の記事が書かれたのがその正月連休に入る前日だったので、
これから家族に会いに実家に帰るであろう年上のカメラマンのおじさんに
チュニャンは一足お先に「濃い~いセベ(極端なほどの新年の挨拶)」をして、
おいしいお年玉をおねだりしている、というわけです。
チュニャン、ほんとにかわいいヤツです。
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