2011-07-22 01:18:58.0
テーマ:【創】恋のタイトルマッチ カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

今日も追悼「恋マッチ」2


こんばんは^^

21日は土用の丑の日ということで・・・
でも、涼しくて、
ほんのひととき暑さにお休みをいただいて体が楽になったね^^

うちの近くのファミマはまるっきり「ペ・ヨンジュン」に対して
やる気がないところだけど^^;

うちわは、私が催促して倉庫から出て・・・
私がうちわの客1号を務めて。

まあ、知らないうちに終わってた・・・

1店舗20枚ってすぐ終わっちゃう枚数だよね^^;


でも、本日(21日)のファミマはうな重がお茶つきで安く売っていたので、
それを夕飯にしました^^


「韓国の美」のDVD、ブロコリ独占販売はうれしいね~^^

孫さん、よかった^^

22日19時から予約開始だね^^

痩せっぽちになる前のjoonに会えるね。





さて。

本日もBYJシアターは芳雄ちゃん追悼作品です。
以前にもアップしましたが、
「恋のタイトルマッチ」の2部です。















【恋のタイトルマッチ】第4・5話です。


隣のヨンシュンさん(ペ・ヨンシュン)・・・・ ぺ・ヨンジュン (32歳)
相棒のタクヤ(木島拓哉) ・・・・・・・・・ 木村拓哉   (32歳)
私・通称リコ(牧村キリコ)・・・・・・・・・  小雪     (28歳)

リコの職場の後輩(岡本准一)・・・・・・・・  岡田准一

京香先輩(佐藤京香)・・・・・・・・・・・・  鈴木京香
アニキ(牧村桔平)・・・・・・・・・・・・・・・  椎名桔平







恋のタイトルマッチ。
それはたくさんの相手に勝つことではない。

これぞ!と見込んだ相手、好きになった相手と結ばれる。
それが勝利者という称号を手にすることだ。
負けない!
誰に?

自分の弱虫に!


そして、大好きなあなたと結ばれるまで
私は、

頑張る!







【恋のタイトルマッチ】2

主演:ぺ・ヨンジュン
   小雪
   木村 拓哉







「第4話 ステキな餃子」


リコが、PCで四星物産のショールームの内装図面を書いている。次から次へアイデアが浮かんできて、考えがまとまらない。全くアイデアが出てこなくて困る仕事もあるのだが、なぜかここの仕事はやりたいことがあふれていて、頭の中の整理をしないと、イメージが定まらなくて困る。
後ろから京香がPCを覗き込む。


京:リコ、すごいじゃない。(驚く)何度描き直してるの? さっきのもかなりよかったのに・・・。
リ:いろんなパターンが浮かんできすぎちゃって・・・まとまらなくて・・。
京:へえ・・・。(リコの顔を覗き込む) それって・・・もしかして、違うところからパワーもらってる?
リ:なあに? それ?
京:(笑って)まあいいや、気がついてないなら・・・。私はあんたがいい仕事してくれればOKだから・・・。ふ~ん、そう?・・・・そうなんだ・・・。(立ち去る)
リ:先輩!(立ち上がる) なあに? その独り言、やめてくださいよ・・・。ねえ、ちゃんと言いたいことがあるなら言ってよ。気持ち悪いな・・・。(ちょっと眉間に皺を寄せて座る)
京:(戻ってきて耳元で囁く)あの男でしょ? ちょっとカッコよかったわよね・・・。デートしたの?(腕組みしながら、顔を覗き込む)
リ:えっ! デートなんて・・(顔が赤い)ただ私の現場を見に来ただけですよ。
京:(ちょっと不満そうに)あら、そう? ふ~ん、准一がさ、二人とも目がハートだったって言ってたわよ!(ちょっとつんとして言う)
リ:(より赤くなって)やだ。准一君、どこ?(見回す) ひどいな・・・そんなこと、ないですよ。(あっ!)他になんか言ってませんでしたか?
京:え~。なんかあったの? そうでしょ! 何? ねえ何?(興味しんしん)


そこへ准一が現場から帰ってくる。


准:ただいま~。外はくそ暑いぜ。
京:准一! ねえ、この間、高校の図書館で何があったの?


リコが准一に目配せする。准一はリコに「何?」という顔をする。


准:何がって何? 別に変わったことはなかったですよ。ああ、ヨンシュンさんが見に来ましたけど。
京:それだけ? うそ。何かあったんでしょ?
准:別に。
京:そう? なあんか怪しいなあ・・・。(二人を睨む)

部長:(遠くから)佐藤君! ちょっと。青山の子供ランドの件、どうだった?
京:あ、部長。それがですねえ・・・・。


京香が部長のほうへ真面目な仕事人の顔に戻って歩いていく。准一がリコのところへ来る。


准:先輩、何言ったの?
リ:・・・ねえ、あのこと、京香先輩に言わなかったでしょうね? ぶつかっちゃったこと・・・。
准:何?・・・先輩!(リコに呆れる)男がそんなこと、言うわけないでしょ。そんなこと、女の人に話すわけないじゃない、先輩、少しおかしいよ。(呆れ顔で去っていく)
リ:そうよね・・・うん。はあ~。(ため息)・・・なんか、いろいろ気になっちゃうのよね・・・うん。(またPCに戻って仕事を始める)




タクヤが会社の自分のブースから、イスで伸びをしながら、リコに携帯で電話をしている。リコはPCの図面を睨んでいる。


リ:なあに?(ちょっと冷たい)
タ:ねえ、今日、豆腐、買っといてくんない?(甘えてる)
リ:なんで? 自分で買いなさいよ。私はあんたの嫁さんじゃないわよ。(つっけんどんに言いながらPCを見ている)
タ:いいじゃん、そのくらい。オレ、いいもの、持ってるんだ。
リ:何?
タ:おまえの好きな「ペー」がつく人の、あるチケット。
リ:「ペ」? 本当? 何のチケット?
タ:内緒・・・。それ、やるよ。豆腐、買ってくれたら。
リ:ホント?
タ:うん。暑いうちは毎日、冷やっこ、食べたいじゃない?
リ:わかったわよ。毎日、買えばいいんでしょ? 本当にくれるのね。・・・「ペ」さんの。
タ:うん。「ペー」さんの。
リ:OK.。絹ごし? 木綿?
タ:もち、木綿でよろしく!


タクヤは携帯を切って、「林家ペー」の公演会のチケットを眺める。





二日後の会社の帰り道。
今日の日付の「ぺー」の公演会のチケットを2枚持って睨んでいる。

私もバカよね・・・。まんまと、あいつの罠に引っかかったわ。ひと夏の豆腐代がこれだよ。やんなっちゃう・・・。


ヨ:リコさん?

後ろから呼ぶ声がする。リコは立ち止まり、声のほうへ振り返る。


リ:あっ、ヨンシュンさん! 今、お帰りですか?(微笑む)
ヨ:ええ。(後ろから小走りでやってきてリコの横に並ぶ)よかったら、一緒に帰りましょう。
リ:ええ。あっ!(いいことを思いつく)ヨンシュンさん、日本の漫才って見に行ったこと、ありますか?
ヨ:いえ。
リ:これ、もらったんですけど。行ってみます? おもしろいかどうかわからないけど、あなたと似た名前の人の公演会なんです。ペーさんって人の。
ヨ:(興味が湧いて)おもしろそうですね。いいんですか、僕と一緒で。
リ:いいの? 行っても・・・。じゃあ、ご一緒、しちゃいましょうか。2枚あるから、よかったわ。

二人は見つめあって楽しげに寄席まで出かける。





寄席の帰り道。
ヨンシュンとリコが並んで歩いている。


ヨ:ああ、今日は本当に笑ったな。本当におもしろかったですね。(リコの顔を覗き込み、目をキラキラ輝かせている)
リ:ええ。(ホントに?)


リコはヨンシュンほど感激していない。寄席の間、ヨンシュンはお腹をかかえて笑っていた。これが抱腹絶倒というやつかと、リコが感心したほどだった。確かにおもしろかったが、そこまでは・・・リコには理解できなかった。ヨンシュンは幸せいっぱいという顔をしている。


ヨ:いやあ・・・本当におもしろかった。(思い出し笑いをしている)


一人で感心して何度も頷いている。それを見て、リコはぺーさんを見ているより、ヨンシュンのほうがかわいいというか、なんか憎めないというか・・・とにかく彼を見ているだけで、幸せな気分になってくる。


ヨ:ああ、お腹、空きましたね。(楽しそうにリコの顔を覗き込んで)リコさんの好きなもの、なんでも奢りますよ。今日のお礼です! ああ、楽しかった! また行きましょう! ね!(目を輝かせる)
リ:ええ。(また?・・ちょっとやだな・・)そうですね・・・。(笑顔を作るが、少しテンションが下がり気味)


またぺーさんは・・・ふ~。でも、まあいいや。なんか、うれしい。ヨンシュンさんと一緒だと、なんか、楽しいもん。


ヨンシュンの顔が笑顔でいっぱいだと、なんだか、リコも自然に笑顔になってきてしまうのだった。





数日後。
東京丸の内の高層ビル。10階。
外資系ワイワイバンクの融資部の広い会議室の窓際でヨンシュンが窓の外を眺めている。
ドアが開き、融資部の部長が入ってくる。年の頃は36、7。なかなかすっきりした感じのいい男である。
男はにこやかに笑いながら、


部:お待たせ致しました。融資部の部長の牧村でございます。
ヨ:四星物産のぺ・ヨンシュンです。初めまして。
牧:さあ、どうぞ、お掛け下さい。


ヨンシュンと牧村は名刺を交換し合い、席に着く。


「ワイワイバンク融資部・部長 牧村桔平」


ヨ:牧村さん・・・牧村さんていう苗字は日本では多いんですか?
桔:いえ、それほどでは。なぜですか?
ヨ:いや、同じ苗字の方を知っているので・・・。
桔:そうですか。奇遇ですね。では、ええ~と、今回の四星さんの新プロジェクトをまず概要から伺っていきましょうか?
ヨ:はい。ではこちらの資料を・・・。(資料を差し出して説明を始める)


商談後。



ヨ:よろしくお願いします。韓国では、こちらのスキンケアは非常に好評ですし、企業としても優良企業として今注目されています。もともと長い歴史のある老舗の会社なんです。
桔:「古くて新しい」ですね。期待できそうですね。わかりました。検討させていただきます。
ヨ:・・・ところで、牧村さん、あなたとお話していると、不思議な気分になります。初めてお会いした気がしないんです。(不思議そうに牧村を見つめる)
桔:そうですか?(苦笑する) それはうれしいな。私たち、気が合うかもしれませんね。ぺさんのプロジェクトにはこちらもとても興味があるんですよ。
ヨ:ありがとうございます。しかし、目がとても・・・懐かしいというか、不思議です。
桔:ハハハ。そうですか? これはご縁があるかもしれませんね。ではまた、後日。お返事させていただきます。
ヨ:よろしくお願いします。(きちんと頭を下げる)





土曜日の夕方。
買い物帰りのリコが駅の改札を出てぶらぶらと歩いていると、駅前の本屋からヨンシュンが出てくる。


リ:ヨンシュンさん。(見つけてニコッとする)
ヨ:あ、リコさん。(うれしそうな顔になる)お買い物ですか?(買い物袋を見る)
リ:ええ、ちょっとバーゲンに行ってきました。
ヨ:ふ~ん。女の人ってそういう楽しみがあっていいな。
リ:ヨンシュンさんは行きませんか?
ヨ:僕はあんまり・・・。(ぐ~っとお腹が鳴る)
リ:あ、(笑って)お腹が鳴ってますよ。
ヨ:(時計を見る)もう、そんな時間ですね。
リ:よかったら、この近くにおいしいラーメン屋さんがあるの。ご一緒しませんか?お勧めのお店なんですよ。
ヨ:いいですね。連れてってください。リコさんもそれでいいの?
リ:ええ。実は私もすごくお腹が空いていて・・。(微笑む)お腹が鳴らなかっただけ、よかったわ。



二人は連れ立って、駅から歩いて3分ほどいったラーメン店に入る。


リ:まずは、ここの名物、しなちくラーメンとジャンボ餃子は食べなくちゃ。
ヨ:リコさんもそんなに食べるの?(驚く)
リ:ええ、私、大食なんです。(笑う)
ヨ:(笑う)じゃあ、それをいただきましょう。


二人はフーフーいいながら食べる。


リ:ねえ、おいしいでしょう? しなちくがいっぱいで。好きなんです、私。ここはお勧めですよ。ソナさんも好きでよく来るのよ。
ヨ:そうなんだ。やっぱり、韓国で食べるのと、一味、違いますね。日本の味がしますよ。(笑う)


ヨンシュンがリコを見つめる。リコの笑顔をじっと見て、


ヨ:リコさんて、なんか不思議な感じだな。リコさんのリズムって人をホッとさせるものがありますね。
リ:そうですか?
ヨ:うん。なんか独特ですよね・・・。主張しすぎず、それでいて存在感があって・・・。う~ん、韓国でも、佐藤さんみたいな感じのキャリアウーマンの人はよく見かけるんですよ。
リ:京香先輩? やり手が多いんですね。(笑う)私、先輩はすごく尊敬しているんです。バンバン仕事はできるし、生き方がとっても積極的なんです。
ヨ:リコさんだって、バンバン仕事してるじゃないですか・・・。佐藤さんには・・・僕はちょっと構えちゃうんです。年上でガンガンやりますって感じだと、こっちもガンガンやりますって感じになってしまって。・・・たぶん、僕がまだ、子供っぽいんですよね。(笑う)
リ:そんな・・・。でも、先輩には、「リコは今、考えているのか、ボーっとしているのか、よくわからない」っていわれることがあって(笑う)。これでも一生懸命仕事をしているんだけど。変でしょ?
ヨ:いえ・・・リコさんのなんとも言えないそのゆったり加減がいいです・・・。好きです、そういうの。

リ:ありがとう。ヨンシュンさんて・・・時々とっても恐く感じる時と、すごくやさしく感じる時とがあって、ちょっと謎なんです、私。
ヨ:そうお? ふ~ん、恐いですか? 今は?
リ:今は楽しいですよ。(笑う)・・・目力が強いのかしら。睨まれてると思うことがあります・・・ごめんなさい・・・。
ヨ:そうですか・・・。気をつけよう。(自分に言い聞かす)リコさんを睨みつけるほど、憎々しく思ったこと、ないですよ。(笑って見つめる)
リ:そうですか? よかった。(ホッとする)
ヨ:リコさんとこんなに親しくさせてもらって、すごくうれしいんです。
リ:私も。・・・私たち、友達ですよね? ただの仕事仲間じゃなくて。
ヨ:友達? 友達・・・。そうですか。(ちょっと物足りない)
リ:違う? いいでしょ? こんなに仲良しなんだもの。
ヨ・・・ええ。・・友達。まずはそこから始まる・・・。うん。(自分に言い聞かせる)
リ:えっ?(聞き取れない) ねえ、このジャンボ餃子、すごくおいしいでしょう? 皮の焼き加減がいいの。外側がパリっとしてて中がジューシーで・・・。
ヨ:ホントですね・・・・。(リコをじいっと見る)
リ:ね! ヨンシュンさんも食べて。(餃子を食べて微笑む)
ヨ:(リコが食べている姿を見つめる)ホントにステキです・・・。
リ:えっ? ヨンシュンさん、餃子は「ステキ」とは言いませんよ。(笑う)
ヨ:(少し赤くなって、下を向いて微笑む)・・・そうでした・・・「おいしい」でしたね。
リ:ええ。(笑って見つめる)

ヨンシュンは前に座っているリコに目が釘付けである。








「第5話 3階さん揃い踏み」


リコがソナのスナックで、焼きそばとサラダを食べている。
ソナのスナックは8人ほど座れるL字型のカウンターとテーブル席が10席というこじんまりとした店である。
バイトに来ていたチャコがリコのアニキと失踪してから、バイトを雇うのがイヤになって、今は一人で切り盛りしている。


ソ:食べ合わせ、悪いよ。もっと力が出るもの、食べな。肉でも焼く?
リ:いいよ。焼きそばにお肉も野菜もたくさん入れてもらってるもん。これで、いい。
ソ:そうお? ねえ、たまにヨンシュン先輩に会う?
リ:うん。クライアントだからね。ソナさんだって会うでしょ? ここにもよく来るんでしょ?
ソ:まあね。週に3回かな。もっと来てほしいよ。
リ:でもそれで2日に1回じゃない。それだけくれば、十分じゃない?
ソ:まあね。
リ:ねえ。たまにヨンシュンさんて、韓国語をつぶやくんだけど。意味がよくわからないの。
ソ:そう? なんて言った?
リ:ええとね・・・「ケンチャナ?」だったかな?
ソ:ああ、「大丈夫?」っていう意味だよ。
リ:そうか・・・そう・・・。(図書館で二人で抱き合ったあと、リコがため息をついた時に言った言葉だ)
ソ:いつ、言ったの?
リ:・・・う~ん、たいした時じゃないの・・・。あと、イッ・・なんだっけ? 忘れた。
ソ:韓ドラ見てると、少し言葉、覚えるよ。
リ:そうだね。最近、見てないからな・・・吹き替えはだめだね。
ソ:うん、やっぱり韓国語で見ないとね。


リコの携帯が鳴る。


リ:もしもし、あ、タクヤ? 何? お豆腐? うん、今、ソナさんとこでご飯食べてるの。来る? じゃあ、待ってるね。(携帯を切る)これから来るって。お豆腐食べたいって。
ソ:そう、豆腐チゲでも作るか。(笑う)


その時、ドアが開き、ヨンシュンが入ってくる。


ソ:先輩!(うれしそうな顔をする)


リコも振り返る。ヨンシュンがリコに気づき、笑顔になる。


ヨ:来てたんですか?(うれしそうに言う)
リ:ええ。(うれしそうに見つめる)


なぜか今日はヨンシュンを見ただけで、リコは胸がドキドキしてしまう。ヨンシュンがいつもよりめちゃくちゃステキに見える。
たった3日、会わなかっただけなのに、うれしくて胸が弾けそうだ。
ヨンシュンが顔を輝かせて、リコに会えて幸せという顔をするものだから、もう、リコの動悸は激しくなってきている。


ソナがなにげなく、リコを見た。ソナに心の中を気づかれないかとヒヤヒヤで、より緊張して、胸がバクバクだ。
しかし、ソナはリコのことなど、まったく気にせず、


ソ:先輩、豆腐チゲ食べる? (ヨンシュンのテーブルの前をセッティングしながら)
ヨ:いいね。その前に、ビールちょうだい。お元気でしたか?(リコの隣に座ってリコの顔を見て微笑む)
ソ:OK! あ、今日は全員勢揃いするね。
ヨ:何が?(ソナを見る)
ソ:あのマンションの3階さん。先輩と同じ年のタクヤ君が来るのよ。先輩と同じくいい男。タクちゃんもお豆腐が好きだから、豆腐チゲで乾杯しよう。
ヨ:リコさんも仲良しなんですか?(リコの方へ少し体を向けてにこやかに言う)
リ:えっ、ええ。


この至近距離で、こんなににこやかに見つめられると、ホントに呼吸困難に陥りそうだ。


ヨンシュンさんがこっちへ体を向けて話しているだけなのに、なんか・・・それだけで包囲されているような気がする。
別に彼が手を伸ばして、私の肩を抱いている訳じゃないのに、まるで肩を抱き寄せられているような・・・。

私って変?

最近、ヨンシュンさんといると、妄想なのか・・・変な気分になっちゃう・・・。

今日は特に変。久しぶりに会ったから? ソナさんがいるから? タクヤが来るから?

たぶん、第三者に自分の心が透けて見えそうな気がして、心が危険信号を鳴らしているんだ。
私が今、どうも恋をし始めているらしいことを、二人に知られるのが恥ずかしいのかもしれない。

そう、きっと・・・恋だよね・・・。こんなにバクバク胸が高鳴ってるもん。



にもかかわらず、リコの胸の高鳴りなんかお構いなしに、ヨンシュンは積極的にリコに笑顔で迫ってくる。


ヨ:皆で一緒にお酒を飲んだりするの?(リコをじいっと見つめて話す)
リ:ええ。(なんとなく息が漏れたような声になる)ソナさんのところで、皆で夕飯食べたり、飲んだり。ダーツをしたり・・・。
ヨ:そうお。楽しそうですね。・・・会ったことないよね、僕。(ソナに聞く)
ソ:そうね、ホント。来る日が違うのね。あ、来た!(ドアのほうを見る) タクちゃん!(手を振る)


タクヤが入ってくる。ヨンシュンと目が合う。一瞬、タクヤが構える。リコからもソナからも話だけは聞いている男だ。


タ:こんばんは。(軽く会釈する)・・・あのう、ヨンシュンさん? 
ヨ:ええ。タクヤさんですか?(にこやかに言う)
タ:あ、はい。よろしく。リコ・・ソナさんから伺っています。
ヨ:そうですか。同じ3階なんですか?
タ:あ、ええ。・・・リコの・・・隣部屋です。


リコが赤い顔をしてタクヤを見ている。タクヤもちょっとリコを盗み見する。今日のリコは、いつものリコと少し違って、しとやかな感じだ。


ソ:ねえ、とにかく、座りなさいよ。どこに座るの? 先輩と並んだら。二人でチゲ食べて、飲んで。リコは?
リ:もうお腹、いっぱい。
タ:うそ! まだ食えるだろ?(疑わしそうに)
ソ:まだ食べられるわよ!(なんで?)


ヨンシュンが噴出して笑ってしまう。


リ:ヨンシュンさん、なんですか?(ヨンシュンを見る)
ヨ:本当に大食漢なんですね。(笑ってしまう)
リ:やだ・・・今日は、もう、お腹がいっぱいなんです!(本当に胸がいっぱいだ)
ヨ・タ・ソ:そうお?(なんで? 皆で見つめる)
リ:やだ・・・今は・・・お腹がいっぱいなの!(何よ、皆で)
タ・ソ:ふ~ん。(どうしたの?)


ヨンシュンだけ、微笑んでいる。まるで、リコのときめきに気づいているように・・・。


ソ:とにかく、陽気にやろうよ! あとで、ダーツ大会もやるよ。看板、出しちゃおうかな。
リ:お店閉めちゃうの?
ソ:うん! 今日は遊びたい気分なんだよね~。だって、先輩も加わって、皆揃ったし。3階さん、仲良し結束記念コンバ、やらない?(ビールを出して注ぐ)皆で、パアっとやろうよ、ね!


ソナにつられて、皆で楽しげに笑う。
ビールで乾杯しながら、ヨンシュンがうれしそうにリコを見つめて笑う姿を、タクヤはじっと見ていた。




翌日。
会社からの帰り道、リコが駅の改札を出ると、この間のように、ヨンシュンが駅前の本屋にいる。


リ:ヨンシュンさん!
ヨ:あ、リコさん。
リ:また会いましたね。(うれしそうに微笑む)
ヨ:・・・。(照れたように笑う)
リ:どうしたんですか?
ヨ:・・・偶然じゃないんです。リコさんに会いたくて。(リコの顔を見てから下を向く)実は待ってました。
リ:あ~・・・。(リコも下を向く)私も会えて・・・うれしいです・・・。
ヨ:そうお?(リコの顔を覗く)
リ:ええ・・・。
ヨ:一緒に帰りませんか・・・いえ、一緒に夕飯を食べましょう。・・・いい?
リ:ええ。(うれしそうにヨンシュンを見る)
ヨ:じゃあ、どこへ行きましょうか。
リ:う~ん、何が食べたい? ここのことなら、なんでも聞いて。イタリアンでもフレンチでも、居酒屋でも。
ヨ:いろいろ、探索しているんですか?(笑う)
リ:ええ。・・・何にします?
ヨ:う~ん・・・リコさんは・・・。

ヨンシュンがちょっとリコの背に手を当てて、二人は通りを歩いていった。





数日後。
京香が得意先での打ち合わせを終えて、丸の内のビジネス街を歩いていると、前から見たことのある男が歩いてくる。身なりのキチンとした、いかにも仕事ができそうな感じのビジネスマン。


京:ちょっとあんた!(走り寄る)桔平じゃない!


男が驚いて京香を見る。


丸の内のコーヒーショップの窓際に、京香が座ってタバコを吸っている。


桔:久しぶりだな・・・元気だったか。
京:生きてたのね。(睨む)いいもん、着てるじゃない、グッチ?
桔:よくわかるな、さすがだな。(うれしそうにする)
京:あんたの好みくらい・・・覚えてるわよ。(タバコの煙を吐き出す)
桔:そうか・・・。
京:夜逃げなんかじゃなかったわけね。(じっと顔を見る)
桔:まあな。(とぼけて、コーヒーをスプーンでグルグルかき混ぜる)
京:なんであんなサル芝居したの?
桔:えっ、まあ。(笑う)
京:私から逃げたかった?
桔:いや、とんでもない!
京:フン。でもそれもあるでしょ? 桔平の新しい女、はたちだって?
桔:まあ、いろいろあってさ・・。
京:リコから聞いた時は驚いたわ。あんたが、たかだか30万円の借金で、20の女と夜逃げしたなんて。
桔:まあ・・・な。

京:ただのヘッドハンティングだったのね。
桔:まあ・・・。
京:今どこに住んでるの?(腕を組んでタバコを吸う)
桔:代々木・・・あたり・・・。
京:外人用のマンション?
桔:まあな。
京:いい暮らししてんのね・・・。(タバコの灰を落とす)
桔:・・・。(困って笑う)
京:ところで、あんた。いつまで、あの子にあんな暮らしさせてんの?
桔:誰?(チャコ?)
京:リコに決まってんでしょ。あんなことさせてたら、お嫁に行けなくなるわよ。
桔:どうして?
京:・・・タクヤ君にでも頼まれたの?(タバコをふかす)
桔:別に・・・タクヤは何にも知らない。
京:二人を騙してどうすんの?
桔:いやあ・・なんかあの二人、いい感じだったんだよなあ・・・それでさ・・。それで・・・キューピット。
京:バカじゃん。フン。(タバコの灰を落とす)あんた、間違えてるわよ。
桔:どこが?
京:リコはタクヤなんか好きじゃないわよ。
桔:・・・そうか・・でもかなりいい男だぞ。(ノンキに言う)
京:まあね。私は好きだけど・・・。リコは違うやつが気になってんのよ。
桔:だれ?
京:あんたの知らないやつ・・・。(タバコを吸う)
桔:そうか。
京:(タバコの煙を吐き出して)ねえ・・・。(灰を灰皿に落とす)来る? (冷たいが情熱的な目)
桔:えっ? (少し赤くなる)
京:今夜、うち来る?(見つめる)
桔:えっ?(頭の中に、チャコが家で食事の支度をしている姿が思い浮かぶが) いいの?(うれしそう)


京香がタバコの火をもみ消して、桔平を睨みつける。二人はぐっと見つめあい、笑った。





午後8時。
マンション一階のエレベーターホール。ヨンシュンとタクヤが並ぶ。


タ:こんばんは。今、お帰りですか?
ヨ:ええ。タクヤさんも遅くまで、忙しいんですね。
タ:ええ。


エレベーターのドアが開き、ヨンシュンとタクヤが乗り込む。タクヤの頭がヨンシュンの鼻の近くをかすめて、ヨンシュンがタクヤの髪の香りに気づく。


この香りは・・・。


エレベーターが3階に着く。ヨンシュンが「開」を押している。


タ:あっ、すみません。じゃあ、お先に。(ちょっと頭を下げて出て行く)


ヨンシュンはタクヤの後から降り、タクヤの歩く後ろ姿を見ながら歩く。


タクヤが入っていく部屋を確認する。
302号室。リコと同じ部屋だ。


ヨンシュンは最初、不思議そうに見て、そして次の瞬間、顔が強張った。





続く・・・。










by あらまりりん







[コメント]

[トラックバック]

 
▼この記事のトラックバックURL
http://blog.brokore.com/kiko3/tbpingx/5592.do

▼この記事にコメントする

コメント作成するにはログインが必要になります。

[ログインする]


TODAY 250
TOTAL 1070494
カレンダー

2017年9月

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブロコリblog