<妄想3>手洗いその後
背中を押していただけたので…
起承転結の「転」の回を…
どうってことなくてスミマセン。
「ふじかわセンセ~」
(う、黒田…)「はい」
「田辺ちゃん見なかった?」
(何だよそのちゃんは)「見てません(しれっ)」
「うーんいっつもこの時間は外来なんだけどなあ」
(俺とキスして放心状態なんだよ)「ああ…写真検討会ですか」
「今日は珍しい症例あるから、おまえも来るか。あいつ、ピッチで呼ぶよ」
(あいつとは何だ)「…はい」
科は違うけれど、循環器・呼吸器は大学では同門だ。
彼女の先輩は俺の先輩でもある。
めったな態度はとれない。
黒田は彼女のオーベンで…まあ、師匠ってとこ。
医者は完全徒弟制度。
講義に出て国家試験に受かっただけじゃ、何とも使いようがない。
色んな手技は卒業してから覚える。
いい研修病院でいいオーベンに恵まれないと、悲惨なことになる。
彼女がこいつにひっつくのも、無理ないんだ。
だけど面白くない…
一日中一緒。
皆がヘンな噂流したくなる気持ちも判る。
だけど彼女が術着の寝起きで心臓マッサージした時、
ノーブラを確認して喜んでたってヤツだ。
許せん…(怒)
涼子先生も涼子先生だ、なんで当直の時にノーブラで寝て
今日みたいな肝心な時に…あんな白い…ブルーの花のついてる…
……はっ駄目だ、思い出すとなんかこれ…ヤバイ…俺。
「じゃ、全員そろったところで、今日はアメリカ帰りの肺炎が来たから…」
黒田が何か言ってるけど、頭に入ってこない。
だって目の前に涼子先生だ。後頭部だけど。
…柔らかかったな…体中全部。
「予約」とか…あれは正直引かれたかも(汗)
だけど…今夜、どうやって誘おう?
涼子先生、酒強いんだよな…
いやいや両想いなんだから、酔わせる必要はないわけだ。
ああして、こうすると、こうなって……あれ、もう終わった?
「藤川君、今日当番?」
「…違います。(先生が非番なの確認して、二年目を脅して交代しました!)」
「じゃ、ご飯食べに行こう♪」
…涼子先生…軽々クリアするなあ…皆、見てるけど。
あの黒田の顔…(ふふん)
やっぱり天然だなあ、可愛すぎる。
「飲みますよね?車、置いてから行きましょう。玄関まで迎えに行きます」
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