2012/10/15 13:37
テーマ:太陽を抱いた月 カテゴリ:韓国TV(その他)

『太陽を抱く月』第1話(3)

Photo



 こっそり隠月廊の塀を乗り越えて 


 宮殿の外へ出ようとしたことが


 国王である父、成祖の耳に入ってしまったフォンは


 成祖に呼び出されて ひどく叱れていた。


 「宮殿の外が そんなに魅力的なのか?


  一体 何の不満があるのだ!」


 大声で怒る成祖の前で フォンは小さくなって


 「ヤンミョン兄上に会い


  学問を論じたかったのです。」と言った。


 「そなたが論ずる相手は 師匠たちだ!」


 また成祖の大声が飛ぶ。しかしフォンは言い返した。


 「恐れながら、侍講院の授業は楽しくありません。」


 侍講院とは 世子の教育を担当する官庁のことだ。


 「何だと?」成祖はフォンを睨みつけて言った。


 フォンは必死に懇願した。


 「厳しい論争なしに 限界の壁は越えられません。


  疑問も持たずに 世の中を知ることができますか?


  書筵では不可能なことが・・・


  兄上とは可能なのです!」


 フォンの言葉に 成祖は益々声を荒げた。


 「それを言い訳にするのか?」


 フォンは 父の怒りに泣きそうになりながら


 小さな声で言うのだった。


 「他に出る方法がなかったので、塀を越えたのです。」


 成祖の怒りはフォンを越え、周囲に飛んだ。


 「そなたたちは 何をしておったのだ!!」


 フォンの後ろで正座していた臣下たちは皆


 慄いて、成祖に深くお詫びのお辞儀をするのだった。


 フォンは臣下たちに申し訳なくて 涙がこぼれそうだ。


 「輔徳以外の官僚を罷免にし


  書筵は しばし師傅と賓客が受けて持て!!」


 成祖はひれ伏す臣下たちに そう怒鳴った。


 臣下たちは また深々とお辞儀をして了承した。


 そして成祖は 息子のフォンに向かって


 「世子は毎晩 追加で勉強するようにしろ!


  そして今後は 外出する時の同行は許さぬ!」


 と言い、フォンに父との外出も断られてしまった。


 これでフォンは またまた宮殿の外の世界から遠くなった。


 それは 義兄、ヤンミョン君とも遠くなったことを意味した。


 フォンはうなだれて こぼれ落ちそうな涙を堪えた。


 


 その晩。ユン大妃は 部屋で趣味である盆栽を剪定していた。


 そこへ「大妃様。史判様がお見えです。」と女官の声がした。


 史判様とはユン・デヒョンのことだ。


 大妃はデヒョンに部屋に来るように命じていた。


 「ようこそ。」大妃はデヒョンを招き入れる。


 そして盆栽に気が付いたデヒョンに


 「近頃は 盆栽を育てるのが楽しみです。


  いかがですか?」自分の盆栽をデヒョンに見せて


 「枝の曲がり方が 美しく堂々としていませんか?」


 デヒョンに大妃が感想を求める。するとデヒョンは


 「豪快な勢いが そびえ立つ松のようです。」と褒めちぎる。


 しかし、大妃は少し怖い顔つきになり


 「盆栽の妙味をご存じですか?」と尋ねる。


 デヒョンは答えた。


 「苗木を 好みどおりに育てることではないですか?」


 すると大妃は満足そうに笑って そして真顔になって言う。


 「そのとおりです。でも、盆栽は見た目よりも難しいのです。


  時を逃すと望みどおりの形にするのに苦労します。」


 その言葉を聞いて 世子のことを言っているのだろうと


 デヒョンは 鈍いなりに理解して笑った。


 「侍講院が大変な騒ぎだったとか。」と聞く大妃に


 「大々的な人事の異動があるでしょう。」とデヒョンは言う。


 「今こそ世子が 良い師匠に会わなければ・・・


  本当に心配です。侍講官は次の国王を育てる地位ですから。」


 と大妃は言った。するとデヒョンは醜く笑って

 
 「すでに手を打ちました。」と大妃にささやくのだった。


 大妃は「王位を継ぐ世子のためにも


 政治のためにも 一族の役目は多いのです。


 特に史判の責任は重大です!」とデヒョンに念を押した。


 ユン大妃が大事だと思う政治は 国家や民のためではない。
 

 自分の血縁者たちと外戚の繁栄、ただそれだけだった。


 嫌、そのために彼女は王妃となって 


 今は大妃の座に就いたといっても過言ではなかった。


 だから様々な大事な役職には 外戚の者に就かせたかった。


 そして 国王をも自分の意のままに動かしたかったのだ。


 しかし、息子の成祖は外戚をよく思っていなかった。


 成祖は真面目に 国王の責任を果たそうとする誠実な王だった。


 そのためにユン大妃は孫の世子は 自分の思い通りに操りたかった。


 外戚から侍講官を選び、フォンを教育することを望んだのだ。


 
 

 

 

 
 フォンが成祖から叱られたと聞きつけて


 その晩、母の王妃ハン氏は 成祖の部屋にやって来た。


 「殿下、世子の気持ちをご理解ください。


  打ち明けられる友もなく、


  責任と禁忌だけが 強要される生活です。


  ヤンミョン君の入宮をお許しください。


  殿下が婚礼前のヤンミョン君を外に出し


  一切、入宮させないために 世子は寂しさを・・・」


 そこまで言うと、書物を読むフリをして聞いていた成祖が


 急に本を閉じて 怖い顔で王妃を怒鳴った。


 「我儘で国が守れるのか?


  皆 帝王学を学び王位に就いている!


  民を守るべき者が 自分を抑えられなくてどうするのだ!」


 「しかし、殿下。」我が子が可愛くて 懇願する王妃に


 「王妃も下がれ。誰かいるか?王妃のお供をしろ!」


 と成祖は冷たく王妃を拒んでしまった。


 成祖が世子のフォンと庶子のヤンミョン君を差別するのは


 実は国王としてだけはでなく、父親としての愛があった。


 成祖はヤンミョン君が可愛くないわけでは決してなかった。


 ただ、正室が世子のフォンを産んだからには


 兄であっても ヤンミョンが 王にあろうなどという望みを


 決して抱かせてはならぬと思うからだった。


 そんな望みを抱けば 必ず命を落とすからだ。


 昔、可愛い義弟のウィソン君が謀反を起こしたとして


 逆賊として刃に倒れたように


 ヤンミョン君が 同じように逆賊になることがないように


 自分は決して太陽にはなれないのだということを 


 ヤンミョンが小さい頃から


 成祖は徹底して 彼に思い知らせたのだ。


 しかし、そんな成祖の父としての愛は誰にも理解されなかった。


 唯一理解したのが ヤンミョンの母である


 禧嬪パク氏だったかもしれない。


 禧嬪は常に「殿下と世子のために生きよ。」


 そう我が子のヤンミョンに言い聞かせていた。


 それが母として 我が子の命を守るすべだったからだ。

 


 王妃が成祖の寝殿から出てくると 国王の側室である


 禧嬪パク氏が 成祖の寝殿に向かって歩いてきた。


 2人は互いにお辞儀をして挨拶を交わすと


 王妃が禧嬪に「誰も入れるなという王命だ。」と言った。


 「申し訳ありません。」と詫びる禧嬪。しかし王妃は


 「そなたは悪くない。ヤンミョン君は挨拶にも来ないか?」


 と優しく声をかけるのだった。


 「しばし旅に出たと聞きました。」禧嬪がそう言うと


 「殿下が冷たく扱うから 来にくいのだろう。


  入官したら 挨拶に来させなさい。


  東宮殿に寄ってくれたら なおよい。」と言う王妃は


 息子のフォンに兄を合わせてやりたいと思う優しい母だった。


 そして禧嬪とヤンミョンを思う優しい女性だった。

 禧嬪は深く頭を垂れて 王妃を見送った。


 

 


 フォンが自分を恋しがっているとは知らずに


 自由な旅をしていたヤンミョン君。


 野生の雉を2羽仕留めて 肉屋の主に交渉する。


 「土産を買うから 高値をつけてください。」


 店の主は「あんまり見ない顔だが素人か?」と聞く。


 するとヤンミョンは 素直に


 「通りすがりの者です。


  旅費を稼ぎたくて捕まえてみました。」と言った。


 狩りをして旅を続けるというその好青年は 


 あまりにも気品があって、美男子だった。


 「どれどれ・・・」と主は見事な雉を品定めを始めた。


 主がいくらか決めかねていると ヤンミョンの目に


 長い行列が目に入った。店の主に尋ねると 


 8歳の子供が脈も診ずに病気を言い当てると言う。


 「お守りみたいな石があって 万病に効くという噂だから


  みんな群がっているんだ。」と言う店の主。


 万病に効くと聞いて ヤンミョンは微笑んで言った。


 「迷っていたお土産は あれにしようかな。」

 すると・・・


 「星宿庁の国巫、チャン・ノギョンを超える


  子供巫女だ!!名医も驚いた万病を直す神秘の石!!


  限定50個だ!!残り少ないから 番号札を取って!」


 そう大声をあげて 診療所に呼込む男がいた。


 「ください!」と人々は その男に群がって番号札を奪い合った。


 ヤンミョンも 番号札を必死で手に入れた。


 そこへ今では国巫の座に就いているノギョンが 


 お供の巫女を連れて現れる。


 「あれです。子供を利用して 悪事を働いています!」


 傘を被って顔を隠していたノギョンに お付きの巫女が言った。


 「食べ物を与えず、子供が死んだら 別の子供を買い 


  商売を続けています。酒場に売ることもあります。」


 巫女が訴えると ノギョンは「中へ入って確かめよう。」と言った。


 ノギョンが並んでいる人々の横を通り過ぎて


 診療所へ入ろうとすると ヤンミョンが手を広げて前を塞ぐ。


 「ちょっと失礼。番号札をもらいなさい。悪いが私が先だ。」


 そう言ってヤンミョンは ノギョンに番号札を見せて


 門の中へ入って行った。


 ノギョンは外の行列に戻ろうとするが 


 ヤンミョンに すこぶる高貴な気を感じて振り返り


 ”朝鮮の空に 2つの太陽・・・と心の中でつぶやいた。


 そして門の中へ入り もう一度ヤンミョンを凝視して


 彼から放つ輝く太陽の気をノギョンは感じ


  ”2つの太陽”の1つに間違いないと確信する。



 

 


 そのヤンミョンのくぐった診療所の門の中には


 ”神秘の石”と書かれたのれんがかけられ 横の棚には


 様々な石が積まれ それぞれに番号と値札がついていた。


 座敷の縁側に腰掛けた小さな女の子が目を閉じて


 病人を前に座らせて 「肩に邪悪な気が漂っている。


 五十肩だな」などと言って診断すると


 横にいる男が筮竹を振って 怨霊がついているからと言い


 高額な”神秘の石”を患者に買うように勧めていた。


 ノギョンはそれを見て憤慨した。


 ヤンミョンは その巫女という少女を観察して


 これは詐欺だと見破ってしまう。


 患者のフリをした男が 順番を待つ間で


 どこが悪いのか聞きだして 筮竹を持つ男へ合図を送り


 その男が目を閉じた少女の背中に、患者の様子を指で伝えていた。


 巫女役の少女はやせ細り、唇は乾き切っている。


 「イノシシを捕まえる時に 足をひねってしまって。」


 と偽の患者の男に言い わざと足をくじいたフリをして 


 自分の番が来たヤンミョンは 少女の巫女の前へ座った。


 「獣の怨霊に取りつかれ 足に怪我をしたな。」と言う少女。


 しかし突然・・・


 「あ!!おじさんに光が見える!」と言い出した。


 これには後ろで聞いていたノギョンが驚く。


 ”お前にも この方の太陽が見えるのか?”


 「とても綺麗な・・・黄色?紅色かな?」


 少女が目を閉じて ヤンミョンに感じるという光。


 ノギョンは この少女に霊力があることを認めた。


 「光?何の光ですか?」ヤンミョン君も驚いて尋ねた。


 すると「お腹がすいた。」と少女は 本音をもらした。


 すかさず隣の男が少女の足を強くつねった。


 痛がる少女を無視して「災いだ!災いだ!」と男は筮竹を振り回し


 「仙女様のお告げであなたの足は4号で治ると言っています。」


 とヤンミョンに言うのだった。するとヤンミョンは立ち上がり


 「痩せてはいるが、腹は膨らみ腸から変な音も鳴る。


  内臓が悪く、分泌物が減少し、気と血液が足りないぞ。」


 と言った。石を売りつける男は「何を言ってるんだ?」と驚くが


 「飢えと脱力による病気だ!」と ヤンミョンは怒鳴り


 男に向かって「神秘の石 2号で治すか?」と言って


 少女の襟を開いてみると 首には沢山のアザが見えた。


 袖をめくれば 腕にも大きなアザがあった。


 「他にいくつ傷がある?」とヤンミョンが男を責めると

 
 「この子はアザができやすくて・・・」と


 慌てて誤魔化す男の姿を見て


 治療を待って庭に並んで座っていた村人たちが


 詐欺では?と勘づき騒ぎ出した。ヤンミョンは少女に


 「目を開けろ。」と言って 懐から菓子を取り出した。


 その菓子を見て 喜んで菓子を奪い口に入れる少女。


 「馬鹿!バレるだろ!!こらっ!!」男は少女の頭を叩く。


 「だってお腹がすいたもん!」と泣きじゃくる少女。


 これで完全に少女は偽の巫女で 


 神秘の石も偽物で詐欺だったと分かってしまい、


 診療所に支払った金銭を取り戻そうと暴動が起こった。


 ヤンミョンはその隙に 少女を抱えて門まで行き


 そこにいたノギョンに向かって「官軍を呼んでください。」


 とお願いして 今度は少女をおぶって走りだした。


 「おじさん!早すぎて目が回る!」と背中で叫ぶ少女に


 「腹が減ってるからだ。少し我慢しろ!医院に行くから。」


 ヤンミョンは少女に言いながら走り続ける。そして


 「それに”おじさん”はよせ!」とマジで少女に文句を言った。


 そう。ヤンミョン若くして博識があり、聡明な青年だった。


 聡明さは国王の成祖譲りだが、むしろその英明さが


 世子を脅かす存在になりかねないと成祖が懸念し


 ヤンミョン君を冷遇した理由に他ならなかった。


 それにしても 足の速いヤンミョンだったが、


 町の地理を把握している詐欺師の男たちに待ち伏せされ


 少女を奪い取られてしまう。「おじさん!」と泣き叫ぶ少女。


 「助けて!嫌だ!ぶたれたくない!」騒ぐ少女を抱えた男の前に


 立ちはだかったのは ノギョンだった。


 「その子を降ろしなさい!」ノギョンが命令すると


 その後方から 官軍が押し寄せて来る。


 男はそれを見ると 少女を降ろして


 「捕まえろ!」という官軍を背に 大慌てで走り出した。


 残された少女は ノギョンの前で心細そうに泣いていた。





 


 


 一方、詐欺師軍団に囲まれたヤンミョンは


 「私がちゃんと育てるように預けてやる。」と


 詐欺師を説得中だった。


 しかし、詐欺師は「お前のせいで商売は台無しになって


 2度とここへは来られなくなった。」と怒るのだった。


 そしてヤンミョンを殴りつける詐欺師に


 ヤンミョンは笑って「私を怒らせるな。」と言った。


 「俺を怒らせたら もっと怖いぞ、この野郎!」


 今度は蹴りをくらったヤンミョン君。


 「もう一度警告する!私を怒らせたら 本当に危ないぞ!」


 そう言うヤンミョンの首根っこを掴む詐欺師に


 「私の剣術の師匠は 科挙に首席で合格したんだ!」


 と言うのだが 詐欺師は


 「お前の師匠が科挙の合格者なら


  俺の親父は王様だ!馬鹿を言うな!」


 そう言って ヤンミョンを殴りつけ、地面に倒した。


 これで ヤンミョンの堪忍袋の緒が切れた。


 むっくりと起き上がると 優しい顔が一変していた。


 「私は殿下を存じ上げているが・・・」


 そう言って 詐欺師を睨みつけて


 「お前みたいな息子はいない!」と言った途端に


 詐欺師に 豪快な飛び蹴りを入れるヤンミョン君。


 蹴飛ばされた男は 遠くまで吹っ飛んでゆく。


 そう。ヤンミョンの武術の腕は超一流だったのだ。


 大勢の詐欺師軍団は 次ぎ次にヤンミョンの餌食となった。


 あっという間に 全員を倒してしまうヤンミョンに


 詐欺師の親分は恐れおののいた。


 


 
 その晩、ヤンミョンは都まで帰ってきた。


 高台から宮殿の灯を見つめて 彼は父の国王を想った。


 心の中でヤンミョンはつぶやく。


 ”殿下、無事に旅を終え 帰ってまいりました。


  お目にかかり ご挨拶できず恐縮です。”


 そして 自分を慕う可愛い弟のフォンを想った。


 ”邸下も お元気でしょうか?”


 同じ頃、フォンは眠れず 庭で月を見ていた。


 兄に会いたくて ため息をつき 前へ歩けば


 お付きの臣下や女官たちも一緒に 前進した。


 左に歩けば また同じように 金魚の糞がついてきた。


 フォンは嫌になって 振り返り怒鳴る。


 「私は逃げないから 放っておいてくれ!」


 そう言うと 風に吹かれて花びらが舞った。


 ヨヌと出会った時のように・・・。


 フォンは 昼間出会ったヨヌを思い出して 微笑んだ。


 「私が世子だと知ったら 小言が増えそうだ。


  でも・・・もう会うこともないか・・・。」


 そう言って空を見上げると 真っ赤な傘広がって


 木の枝にひっかっかて フォンを見下ろしていた。


 今日、ヨヌと自分を結び付けてくれた赤い傘だ!!


 


 

 同じ時刻。ヨヌは女官から渡された手紙を広げていた。


 ヨヌは書かれた文字を口に出した。


 「画円書方。


  ・・・絵にかくと丸く、文字にすると角張る。


  これは分かるけど・・・卯生酉死。


  兎は生きて鶏は死ぬ?これは何のこと?」


 ヨヌが謎解きに夢中になっていると


 「お嬢様。ソルです!」とお付きの少女が部屋に入ってきた。


 「まだ謎解きを?」と呆れるソルという少女に


 「兎が生き、鶏が死んだらどうなる?」と尋ねるヨヌ。


 ソルは「鶏が死んだら 朝寝坊するのでは?」と答え


 「もうお休みください。旦那様に叱られます。」と言った。

 
 ヤンミョンは夜道をとぼとぼ歩いていた。


 そしてある家の塀まで来ると 周囲を見回し


 微笑むと、軽々と飛んで塀の上に登ってしまった。


 そして塀の中の屋敷を眺めるヤンミョン。


 それはヤンミョンに いつも温かく接してくれる


 師匠とその家族がいる場所だった。


 父の成祖から世子の弟と差別され


 冷たく突き放されていたヤンミョンにとって


 学問以上に 大きな愛を与えてくれた


 ホ・ヨンジュのことを ヤンミョンは父のように


 とても慕っていたし、息子のヨムは大親友だった。


 そして・・・その妹である美しい少女のヨヌも


 ヤンミョン君にとっては 大切な人だった。




 

 
 屋敷をいつまでも眺めていると


 驚いたことに ヨヌが庭に出て来るではないか!


 こんな夜中に何をしている?


 ヤンミョンは息をひそめて ヨヌの姿を見つめた。


 ヨヌはフォンのナゾナゾの手紙を手にしていた。


 夜空に向かって それを広げて透かして見ている。


 ヤンミョンは 不思議がった。


 ヨヌはため息をついて言う。


 「月明かりで隠し文字が見えると思ったのに。」


 と何も変化のない手紙にガッカリするヨヌ。


 しかしふと、ソルの言った


 「鶏が死んだら 朝寝坊するのでは?」


 という言葉を思い出し


 「朝・・・卯の時間。」と頭をひねった。


 そして もう一度手紙を見て つぶやく。


 「卯生酉死。卯の刻に生まれ、酉の刻に死ぬ?」


 卯の刻とは午前5時~7時。


 酉の刻とは午後5時~7時だ。


 ヨヌはハッと思って 地面に枝で絵や字を書いた。


 「絵に描くと丸く、文字にすると角張る。


  卯の刻に昇り 酉の刻に沈む・・・


  日よ! お日様だわ!!日・・・」


 笑顔でつぶやいた途中で ヨヌの顔がこわばった。


 あの時、怒って若君が言いいかけた


 「私を馬鹿にしてるのか?私は我が国の・・・」


 を思い出したのだ。


 「あ・・・太陽!」そう謎が解けたところで


 ヨヌはフォンの正体が分かり、驚いて腰を抜かしてしまう。


 フォンが赤い傘に”もしや また会えるのか?”


 と尋ねて ヨヌに会いたいと思って期待していることなど


 その時のヨヌは 思いもしなかった。
 

 ヨヌは昼間、出会った男の子が世子と知って 


 君主や政治を批判してしまったことを 心から悔やんだ。


 ヨヌは心の中でつぶやく。


 ”邸下。ご存じですか?


  もう会えないということを とても有難く思います。”


 ヨヌは国家君主のことを あれこれ語るのは罪だと思ったし

 
 それを聞いた王の息子である世子は 


 さぞかし 自分のことを怒っているだろうと思ったのだ。


 ただ、もう2度と会えないと思うと
 

 なんだか寂しい気持ちが湧いたヨヌだった。


 暗い顔でうつむくヨヌに 塀の上で見ているヤンミョンは


  ”また会えてうれしいぞ!ホ・ヨヌ!! ”と 


 心の中で叫んで、微笑むのだった。

                    


                                   第1話 完



[コメント]

1.Re:『太陽を抱く月』第1話(3)

2012/10/16 15:11 HASHIKO4104

こんにちは^^

長文の解説・・有難うございます。

って言ってもまだ読み切ってない><

ヨン友さんが録画してくれたのに家のレコーダーで観られなくて
急遽KNTVに加入したけど間に合わなくて一話だけ観てなかった
んです><

もうすぐ終わりというところで今日一話の放送があったので
録画して・・まだちゃんと観てないんですが歌姫さんの解説を
読みながらゆっくりと観たいと思います。

歌姫さん一押しのドラマだったけど正直、こんなにいいドラマとは
思いませんでした(>_<) 観て良かった~~(笑)

地上波で是非放送して多くの人に観てほしいですね。

全話解説は大変だと思いますが無理しないで・・・

楽しみに読ませていただきます(^o^)/

コメント削除

2.HASHIKOさん♫ こんばんは~☆

2012/10/16 20:35 歌姫ちゃこちゃん


はぁ・・・今、やっと生徒のレッスンが終了~~!!(>_<)

ええっと・・・HASHIKOさんがコメントくれたのは午後3時過ぎだから
もう、1話は全部観たかしら??で・・・私の解説も全部読めた???
               (*^_^*)
公式の「太王四神記」以来、めちゃくちゃ頑張って書いたので(笑)みんな
読んでくれたら嬉しいな~❤ 

≪歌姫さん一押しのドラマだったけど正直、こんなにいいドラマとは
思いませんでした(>_<) 観て良かった~~(笑) ≫  

          エエッ? (@_@;) ひどい!!

    歌姫のこと、信用してなかったの??(笑)
まぁ観て良かったと言っていただけて・・・歌姫も嬉しいです~♫(^_^)/

  ≪地上波で是非放送して多くの人に観てほしいですね。≫
そうなんです!!日本国民にも感動してもらえる内容ですもんね~!!
たった1人の「運命の人」を愛し続ける男女の悲しくも美しい物語です♫
どうか、NHKさん!!放送よろしくお願いいたします~~~!!!!!

コメント削除

3.Re:『太陽を抱く月』第1話(3)

2012/10/17 00:18 HASHIKO4104

こんばんは^^

また来ました~~。

スミマセン・・まだ解説読めてないですぅ><

今日は体育館開放のお当番だったので、早めにダーの夕飯をして
6時半に家を出て9時まで・・仕事もあるんですがそれがすんだら
遊んで(運動)いてもいいのでいつかお話ししたラケットテニスを
やりました。結構運動量があるんですよ。

帰って一休みしてから「太陽を抱く月」の一話を観ました。
やっと話が繋がりました。
いつも繰り返して観ているので明日また観ます。
昼までお習字なので解説はだいぶ遅れてしまうかも(>_<)

おやすみなさい・・(-_-)zzz

コメント削除

4.HASHIKOさん♫ こんばんは~☆

2012/10/17 20:25 歌姫ちゃこちゃん


うぇ~ん!!HASHIKOさん!!読んでからコメント書いてくださ~い。

             (T_T)

でも・・・TVのほうは第1話観れたのね!!良かった(笑) このドラマは
特に、最初を見ないとチンプンカンプンだもんね(爆)

コメント削除

5.Re:『太陽を抱く月』第1話(3)

2012/10/18 08:33 miyukierika


おはよん

1度に全部読み切れず、続きを読んでも

人間関係がまだ把握できてないので、

また戻ってのくり返しで1話まだ読めてません(>_<)

自分の頭の理解力のなさに落ち込んでしまいます。

もうちょっとかかってしまいそうです((+_+))

コメント削除

6. miyukierika さん♫ こんにちは~☀

2012/10/18 12:14 歌姫ちゃこちゃん


    ≪もうちょっとかかってしまいそうです((+_+))≫

あはは・・・無理しないでくださいね❤ 超のつく長文ですし・・・分かりや
すく書いたつもりが・・・くどくど長すぎて分からなくなってるのかも♭

観たまま、感じたままを文章にしているつもりですが・・・やっはり解釈は
人それぞれですので・・・歌姫の解説が絶対に正しいとは言い切れませ
ん。歌姫の目から見た『太陽を抱く月』であるということだけ 心に置いて
読み進めてくだされば 幸いです❤ (*^_^*)

とにかく、努力して読んでくださって・・・ miyukierika さんに心から感謝
します❤ m(_ _)m

コメント削除


[トラックバック]

 
▼この記事のトラックバックURL
http://blog.brokore.com/utahime-c/tbpingx/12271.do

▼この記事にコメントする

コメント作成するにはログインが必要になります。

[ログインする]


TODAY 44
TOTAL 3842041
カレンダー

2014年8月

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
スポンサードサーチ
ブロコリblog