アニメ☆冬のソナタ☆第10話(後半)
遅くなってしまいましたが、大掃除の時間を削ってなんとか
ただ今、やっと後半を書き上げました(*^_^*)
今日はもう第11話の放送がありましたね・・・汗!!
では 第10話の後半をお楽しみください(^O^)/
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《第10話 後半》
昼間のソウル。チェリンがオープンしたブティックの作業場で
チェリンは一人でドレスの借り縫いをしていて まち針を指に刺してしまう。
痛い!!と思ったのもつかの間、チェリンはもっとショックを受ける。
真っ白なそのドレスに 自分の血が飛んで、真っ赤なシミになっていたのだ。
チェリンは”なんてこと!”と自分に腹を立てるが
これは何か虫の知らせかもしれないと思い 仕事を放り出して、
慌ててミニョンの病院に向かうのだった。 (鋭いチェリンの勘・・・怖い!)
夕暮れの病院。ミヒがユジンから受け取った紙袋を持って ミニョンの部屋を訪れた。
「あなたの服を返しにきた人がいたわ。」そう言ってミヒが部屋に入ってくる。
ミヒの視線の先にミニョンはいなかたった。ミニョンはベッドではなく、窓辺に立っていた。
美しい夕焼けを見つめて ミニョンは考えごとをしていたのだ。
”こんな綺麗な夕暮れの中で 僕は誰かと楽しそうに会話をしたような気がする。”
ミニョンは時々浮かぶ知らない風景を 必死で辿っていたのかもしれなかった。
そして”カン・ジュンサン”という名前が何なのか・・・。
ミニョンは その疑問で 自分が押しつぶされるような想いだったに違いない。
ミヒが部屋に来たことを知って ミニョンは振り返らずに ストレートにミヒに聞く。
「カン・ジュンサンって誰?」いきなりのその質問に ギョッとたじろくミヒがいた。
持っていた紙袋を落としてしまい 何も言い返せないミヒに ミニョンが振り向いて言った。
「僕は一体誰なの?イ・ミニョン?・・・それともカン・ジュンサン?」
ミニョンの問い詰める言葉が ミヒの胸を鋭く刺した。
一方、ギブスが取れたユジンを乗せて サンヒョクは凍てつく道を走っていた。
病院から仕事場のスキー場まで ユジンを送っているのだろうか・・・。
車内には長い沈黙が漂っていた。ミヒとユジンの会話を耳にしてしまったサンヒョクも
反対に話を聞かれてしまったユジンも 何をどう話していいのか整理できずにいたからだ。
「音楽でも聞く?」ユジンが気不味い空気をどうにかしようと ラジオのスイッチを入れた。
ラジオから流れ出るベートーベンの明るいメヌエットの音色が
車内の不器用な二人を 優しく包んでくれる。
「ユジン。辛いだろ。」サンヒョクがポツリと口を開いた。
「何の話?」ユジンが不安な顔で サンヒョクに聞く。
「チョンアさんから電話があったんだ。」サンヒョクはそう言った。
「あなたが連絡したんじゃなかったの。」ユジンは サンヒョクが迎えに来てくれたのが
チョンアが配慮したことだったのだと この時初めて知るのだった。
それだけチョンアの目から見て 今のユジンはとても心配だったに違いない。
怪我をして病院から仕事現場に復帰したユジンは 以前のユジンではなかったのだろう。
「君が仕事に夢中になり過ぎて 変だってさ。”喧嘩でもしたのか”って聞かれたよ。」
サンヒョクがそう言うと「チョンアさんったら。」とユジンが苦笑いをして言う。すると
「ユジン。・・・チュンサンを忘れてくれないか?」サンヒョクが やっとのことで
自分の本心を ユジンに打ち明けるのだった。
「急に何よ。」困った顔のユジン。 話を逸らそうと必死で
「運転代ろうか?腕も平気よ。」と明るく、怪我をした手でグーパーをして見せた。
サンヒョクは それを遮るように苦しそうな声で言うのだった。
「あの人。・・・ミニョンさんがチュンサンでも、何も変わらないよ。」
ユジンは驚いた。「何を言ってるの?」
サンヒョクはどうしても ユジンの気持ちがミニョンに傾くのを阻止したかった。
”君は僕と結婚するんだ。僕は君を放さない!”そう意思表示を
今ここで はっきりユジンに示そうとしたに違いない。
サンヒョクは 思いっきり急ブレーキをかけて車を停車させた。
そして 暗い夜道に停車した車の中で サンヒョクが決心して重い口を開く。
「10年だ。」ユジンがサンヒョクの方を見ると サンヒョクはハンドルを握り締めて下を向き
苦しそうな表情だ。サンヒョクは続ける。
「チュンサンが死んでから 僕は10年も待った。」「サンヒョク。」ユジンが声をかける。
うつむいたサンヒョクが体を起こし 今度は背筋を伸ばしてキッパリ言った。
「これからの10年だって 僕は待てる。」
その言葉を聞いて ユジンはどうしようもなく苦しくなるのだ。
この後・・・10年たったとしても ユジンはチュンサンを忘れられないに決まってるのだから。
サンヒョクから目を逸らし 目を閉じてユジンは言った。
「ごめん。サンヒョク。あの人は・・・ミニョンさんは チュンサンなの。」
ユジンは 思いきってミニョンの真実をサンヒョクに告げた。
チュンサンが生きている・・・ユジンにとっては それは何よりも幸福なことであったのに
そのチュンサンには 自分の記憶がなくて 別の人格で生きていて・・・
そしてチェリンの恋人である現実。
そして自分も サンヒョクと結ばれる約束をした現実がある。
しなしながら チュンサンが死んでしまったと思っていたから 受け入れたサンヒョクの愛を
今、ユジンは正面からどうしても受け入れられなくなっている。
正直者のユジンはこの時、サンヒョクに自分のそんな想いを
素直に打ち明けようと 覚悟したのではないだろうか。
場面は ミニョンの病室へ戻る。
窓を背にして ミニョンは母親のミヒと向かい合っている。
「母さん。答えて。」ミニョンは ”カン・ジュンサン”と自分との関係を訊ねていた。
「ミニョン。その話は今度にしましょう。」ミヒは答えを避て 逃げるように部屋を出ようと
扉のノブに手をかけた。しかし、その手をミニョンは激しく振り払いドアを手で押さえた。
何がなんでも この場で突き止めたいミニョンは 必死にミヒを逃すまいとした。
「この覚えのない記憶は・・・何なの? カン・ジュンサンって 一体誰なの?」
ミニョンは片手で頭を押さえて ミヒに迫った。「僕は誰?僕は本当にミニョンなの?
・・・僕は誰?」苦しそうなミニョンの姿に 涙が込み上げてくるミヒ。
そして ミニョンの顔をまともに見れずに「ごめんなさい。本当にごめんなさい、ミニョン。」
そう言うミヒの顔を見つめて ミニョンはやっぱりそうなのか・・・と思って訊ねる。
「僕が 本当にカン・ジュンサンなの?・・・じゃあ・・・なぜ僕をイ・ミニョンにしたの?」
「仕方がなかったの。過去の記憶に苦しまないように 別の記憶を入れてあげたかったの。
辛い決断だったわ。」ミヒは ミニョンに苦しい説明をした。
「母さんに そんなことを決める権利はないはずだ。僕の記憶だ。僕の過去なんだよ!」
激しく母親に抗議するミニョン。その時、病室の扉が開いて一人の男性が入ってくる。
驚いて振り向くと それはアメリカでお世話になっていた主治医だった。
「先生。」・・・ミニョンは 突然のアメリカからの主治医の訪問に驚くのだった。
一方、暗い山道で停止した車の中のユジンとサンヒョクはどうなっているのだろう。
ユジンの声がする。「あの人は チュンサンなの。・・・カン・ジュンサン。」
サンヒョクはユジンの顔を見れずに 険しい表情で窓の外を見つめている。
「ただ似ているだけだと言いたいんでしょうけど・・・。」ユジンがそう言うと
サンヒョクは怒った口調で
「10年も想い続ければ もう十分だろ?いい加減、忘れてくれ!!」
そう激しくユジンを責めた。「サンヒョク・・・。」ユジンは悲しくなった。
「ユジナ。僕はチュンサンを思い出す君は見たくない。嫌、あいつの名前すら聞きたくない!!」
激しく怒るサンヒョクに ユジンは泣きそうな顔で言った。
「じゃあどうすればいい?私だって忘れたい・・・忘れられるものなら、忘れたいわ。」
とうとう涙が目から溢れ出すユジンは サンヒョクに切々と訴えるのだ。
「でも、忘れたくても 目が彼の顔を覚えてる。私の胸が 彼の言葉を覚えてるの。」
ユジンの頬を涙がつたう。それを見たサンヒョクもまた 泣きたい気持ちだったのに
ユジンは まだ続ける。「私の話を信じて。あの人は・・・あの人は・・・
イ・ミニョンさんは チュンサンに似てる人じゃないの。
死んだと思ってた カン・ジュンサンが 生きてたのよ・・・。」
ユジンは泣きながら やっと胸に秘めていた想いを サンヒョクに告げたのだった。
サンヒョクは 耐えられなくなって車から外へ飛び出した。
”ユジンの心が またチュンサンへ向かっている。”その真実を突き付けられて
サンヒョクのプライドは傷ついたに違いなかった。
”今ままで僕たちが積み上げた愛情は いったい何だったんだ?”
サンヒョクはやりきれない気持ちを抑えるように ユジンに背を向けて煙草に火をつける。
しかし ライターの火がなかなかつかない。まるで二人の愛が冷えてしまったようで・・・
サンヒョクは悔しくて 八つ当たりで横に茂った木を 思いっきり右手で殴りつけるのだった。
ソウルの仕事を放り出して ミニョンに会いにきたチェリンが 病院の廊下を歩いていた。
ミニョンの病室の前まで来ると 中から聞き慣れない男の声がする。
「交通事故の外傷により、精神的な衝撃が大きかった。」チェリンは扉の外で驚いた。
病室の中で アメリカから来た医師がミニョンに説明を続ける。
「過去の辛い記憶に苦しむ君を 私は助けたかったんだ。」
「だからってなぜ 僕に嘘の記憶を与えたんですか?」ミニョンは まだ納得がいかない。
ミヒが口を開いた。「あなたのためよ。・・・父親がいなかったせいで
あなたは辛い思いをしてきた。だからチュンサンは 私を恨んでいたわ。」
医師もミヒに味方する。「催眠を通じて 過去の記憶を癒そうとしたが
君は その記憶を思い出すことすら嫌がった。
それで君に 新しい記憶をプレゼントしたんだ。」
「プレゼント?」ミニョンは 悲しい顔で呟き、そして今度は激しい口調で言った。
「嘘の記憶を与えておいて、プレゼントですって?」ミニョンの声が病室に響いた。
医師はそれを受け止めて 静かに言った。
「医者の場合、究極の決断を求められる時もある。あの時の決断に間違いはない。」
自信ありげにそう答える主治医の答えに ミニョンは何も反論できずにいた。
ただ無性に悔しかった。自分の意志とは関係なく
まるででたらめな記憶を自分は第三者から植えつけられてしまったのだ。
そして今まで イ・ミニョンとして自信に溢れて生きてきた自分が
なんだかとても滑稽な気がしてきて、ふっと苦笑いしたミニョン。
しかしやるせなくて ミニョンは突然病室を飛び出した。
扉を開けると 扉に張り付いて話を聞いていたチェリンにぶつかるが
ミニョンは夢中で走り去ってゆく。「ミニョンさん。」チェリンの声も届かなかった。
ミヒが上着を持って ヨロヨロとミニョンの後を追いかけた。
ミニョンはどこへ向かったのか?チェリンもその後を必死で追った。
病室に一人残されたアメリカから来た医師は 手帳を破いて
自分の名前と電話番号を書いて ミニョンのノートパソコンの上に そっとメモを残した。
彼の名前はアン博士だった。
病室を飛び出したミニョンは 屋上の扉を開けて 暗い夜空に覆われた外へ出た。
手すりに両手で捕まって ハァハァと激しい呼吸を整える。辛かった。・・・悔しかった。
自分が自分でなかった・・・。それはミニョンが 今まで経験したことのない苦しみだった。
今まで信じてきた自分が ガラガラ音を立てて崩れてゆくような気がしたのだろう。
ぐっと歯を食いしばり 心の痛みに耐えるミニョン。
ミヒが後ろから近づいて 優しくミニョンに上着をかけた。
「チュンサンを失って辛かったわ。でも、ミニョンを授かって 私は慰められたわ。
あなたは私を愛してくれた。ミニョンがいて お母さんは幸せだった。
少しでもいいから お母さんを分かってちょうだい。」そう泣きながら言って
ミヒはミニョンの傍を離れて行くのだった。
ミニョンは ミヒの言葉を聞いて母親を苦しめてきた自分を考えてみた。
ミヒが去ろうとする方向に チェリンの姿があった。
ミヒとチェリンが黙って向き合った。ミニョンの正体をチェリンも知ったのだ。
ミヒにはそれが分かったようだったが、何も言わずにチェリンの横を通り抜けて去っていく。
チェリンがミニョンを見ると 頼りないような後ろ姿で 彼は夜の街を眺めていた。
ミニョンが振り向いた。夜風が二人の髪の毛をなびかせる。
冷たい風が チェリンの心の中にも吹くような気がした。
”これから・・・私達はどうなるの?”そんな不安がチェリンを襲ったに違いない。
場面は一転して ユジンの実家。呼び鈴が鳴ってユジンの母が門を開けた。
すると立っていたのは娘のユジン。「こんな遅くにどうしたの?」母は驚いた。
「ママ。娘が来たのに嬉しくないの?帰ろうか?」ユジンはわざとすねるようにそう言った。
母親は笑って「寒いでしょ。中に入って。」と温かく娘を招き入れるのだった。
「言えば迎えに行ったのに。」そう言う母に 門の扉を閉めて ユジンは
「急に来たくなって・・・。」と明るくそう言うのだった。
(本当は サンヒョクと気まずく分かれて、泣きたい気持ちでやって来たに違いなかった。
こういう時に 長女のユジンは 素直に母親の前でも泣けないのだ。
母を心配させたくないから。
それでも母の顔を見て 悲しい心を慰めたいユジンだったろう。)
「ギブスは?もう治ったの?」優しい母は ユジンの心の傷とその深さも 何も知らない。
「ママったら。もう大丈夫よ。心配しないで。」
ユジンは怪我をした左手を掲げて見せて笑った。
ユジンが懐かしい我が家に入ると 可愛い妹のヒジンが喜んで迎えた。
「お姉ちゃん!」久し振りにユジンの一家が揃ったのだ。
家族の笑顔を見て ユジンの冷えた心も 少し温まった気がした。
ユジンと別れたサンヒョクは やはり自宅に戻っていた。
チュンサンを忘れられないと泣きだしたユジンに サンヒョクの心は乱れていた。
ミニョンがチュンサンだったとしても 今は別人格の人間なのだ。
しかも彼にはチェリンがいる。そしてユジンは自分と婚約している。
ユジンがチュンサンを忘れられなくても そのチュンサンはユジンを忘れているのだ。
彼がチュンサンに戻ってしまわないうちに なんとかユジンを自分のものにしたい・・・。
サンヒョクは ユジンが自分から離れてしまうことを阻止したい一心だった。
サンヒョクの自宅の居間のテーブルに 食後のデザートの果物が置かれ
サンヒョクはコーヒーの入ったカップを手にした。両親も一緒に座ってコヒーを飲んでいる。
コーヒーを一口飲んで サンヒョクは両親にきっぱりと言った。
「ユジンとなるべく早く結婚します。」それを聞いて驚く両親。急にどうしたのかと・・・
両親は顔を見合わせた。そして「何か事情でもあるのか?」と父親が聞く。
「ユジンを早く僕のものにしたい。」サンヒョクは素直にそう言った。
すると母親はまるで話にならないという顔をして「許しません。私はまだ反対よ!」と言う。
婚約式に遅れてきたユジンをまだ根に持っている妻を
「お前!」と父親が母親をたしなめた。
サンヒョクは「悪いけど、母さんの許しなんて待っていられない。」と言う。
母親は怒って「何ですって!」と眉を吊り上げる。「サンヒョク。」父親も驚いた。
「まったく。」と怒る両親に サンヒョクは椅子から立ちあがると
「どうか 今回だけは許してくれない? 今回だけ。だからお願い。」
そう言って頭を下げるのだった。しかし母親は「それはできないわ。」と横を向いた。
「母さん。このとおりです。どうか許して!・・・母さん!」
サンヒョクが必死で頼み込むのだが
「絶対にダメよ!」そう言って母親は部屋を出て行った。
その様子を見ていた父親が サンヒョクに言った。「急いでも お前達が辛くなるだけだぞ。」
「父さん。」サンヒョクは 椅子に腰かけると苦しそうに訴えた。
「僕は ユジンを失いたくないんだ。」
父親のジヌは サンヒョクの横に座り直して 息子の肩を抱いて優しく言った。
「母さんを説得してみるよ。」
(ジヌはサンヒョクには甘い父だった。自分に似ずに数学ができない頭でも
一人息子のサンヒョクを溺愛していたに違いない。)
一方、失った自分の記憶に悩み続けるミニョンは 病室のベッドで横になっていた。
泣きそうになるのを堪えるかのように 右手で顔を半分覆っている。
そして傍にいるチェリンに 小さな声で訊ねた。「どうして僕に 嘘をついたんだ?」
チェリンは この時が来たか・・・と思うように 両手を固く握りしめた。
「チュンサンは・・・私の初恋の人だったの。」絞り出すようにそう言うと
チェリンの目から涙がこぼれた。
顔を覆った右手を外して ミニョンはそのチェリンの顔を見た。
泣きだすチェリンを目の前にして 驚きを隠せないミニョンだった。
★第10話の画像はすべて きょこままさんから提供していただきました♪ 感謝~❤
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いかがでしたでしょうか?
続きが気になるとは思いますが、申し訳ありませんが
第11話の紹介は 、来年になると思います。
来年まで・・・どんな展開になるのか
それぞれ想像して楽しんでみてくださいね(^-^)
それでは皆様、良いお年をお迎えください!!
慌ただしくて お返事もできないと思い
前回のコメント欄は閉じてしまいましたが・・・
皆さんのご感想も やはり気になるので(笑)
今回はコメントを受け付けますね(*^^)v
お返事遅くなるかもしれませんが よろしかったらお書きください♫
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