2010/05/17 01:02
テーマ:韓国文化講座 カテゴリ:韓国音楽(全般)

ワンダーキャット?

Photo
2010年5月15日の野良猫フォト劇場2 『チュニャンのお正月』
すこしわかりにくかったかもしれませんので、補足します。


①チュニャンがおどる「Tell Meダンス」とは?
(注1、3、4、5)

ご存知のとおり、韓国は数年前から空前のガールズグループブーム。
その韓国ガールズグループブームの火付け役となったのが、
少女時代とワンダーガールズです。

なかでも、ワンダーガールズの最初のヒット曲「Tell me」は
爆発的な人気を巻き起こし、全てのミュージックチャートで
2007年から2008年にかけ、数週間にわたり1位を独占しました。

曲の人気と共に振り付けも話題となり、赤ちゃんから高校生、社会人、
はたまた軍人さんや海を渡った西洋諸国のアイドルファンなどありとあらゆる人が、
Tell meの振り付けを真似て動画サイトにアップロードしたり
会社の宴会で出し物として踊ったりするなど、Tell meシンドロームが吹き荒れました。
日本で涼宮ハルヒのハレ晴レユカイのダンスが(一部で)流行っていましたが
それを、全国民でやっていた、という感じです。

このブログの記事が書かれたのも2008年の2月。
ちょうどTell meシンドロームのさなかです。
チュニャン嬢も、町でいちばんイケてる(?)猫なのですから、
Tell meダンスをおどれて当然の、ワンダーキャット(注3)なのです。

注5の「ソヒ」とは、ワンダーガールズメンバーの名前。
彼女のパートに「オモナ!」という歌詞があり、
韓国の男子という男子が、「オモナ!」とうたう彼女のしぐさに
萌えていた、という話です。

ワンダーガールズおよび「Tell me」をご存じない、という方は
ぜひ下記でご確認ください。キャッチーだし、ダンスもとってもいいですよ。

ワンダーガールズ「Tell me」




②韓国では、猫はコタツで丸くならない?
(注2)

鋭い方は「韓国でもこの歌、あるの?」と疑問に思われたことでしょう。
はい、もちろん、ございません。多分。

ここは実際には、韓国人なら誰もが知っている
童謡「ケナリ」の一節を替え歌にしてうたっています。


♪オリジナル曲

「ケナリ」  [동요]개나리.mp3

나리 나리 개나리 (ナリナリ ケナリ)

입에 따다 물고요 (つんで 口にくわえて)


병아리떼 뽕뽕뿅 (ひよこが ぴょんぴょんぴょん)
봄나들이 갑니다 (春をさがしにいきます)

ケナリとは、レンギョウのことで、韓国の春を代表する花です。
春が来て暖かくなり、レンギョウの咲く丘を
ひよこたちがぴょんぴょんと歩き回っている。
そんな、ひよこたちなのか、それを見守る「わたし」なのかはわかりませんが
春が来て幸せいっぱいな生き物たちの姿が目に浮かぶような歌です。


♪チュニャンバージョン(替え歌)

고양이떼 뿅뿅뿅  (ねこたちがぴょんぴょんぴょん)
설나들이 갑니다...(お正月をさがしにいきます)

そんな部分なのですが、日本で育った私たちは
残念ながら「ケナリ」という童謡を知らないためそのまま訳すと伝わらないので
悩んだ末、皆さんにもわかっていただけるよう「雪やこんこ~♪」にのせてみました。

でも、よくよく考えたら韓国にはコタツ文化はありません。
韓国風に言えば「猫はオンドルで丸くなる~♪」でしょうか?

それはともかく、ここではモデルになったチュニャンが
写真を撮っているおじさんを楽しませようと替え歌を歌ってみせているのですが
その後、調子にのりすぎたのか、バランスを崩して
座っていた木からずりおちてしまう、というオチになっています。

このようなドジふんじゃったねこちゃんの姿、
猫を飼った経験のある方なら一度や二度はご覧になったことがあるかと思いますが、
そんな時、猫ちゃんたちは決まって、「なにもありませんでしたよ」と
恥ずかしさをごまかすような行動をとりますよね。不思議・・・。

チュニャンも恥ずかしさをごまかす為か、Tell Meダンスを代わりに踊り始めますが、
それもうまくいかず、どんどんドツボにはまっていきます。
ところが最後は写真を撮っているおじさんを悪者にしつつ
高飛車な態度でおねだりまでしてしまうという、荒業を成し遂げています。





③韓国のお正月
(注6)

お正月、といえば韓国では普通、旧正月をさします。
毎年1月の下旬から2月のどこかが3日間ほど正月連休となり
その間、都会で暮らす人々も故郷の田舎へ帰り、家族と共に過ごします。

日本でもお正月には家族そろって卓を囲み
家長(ほとんど死語でしょうか??)が新年の挨拶をしておとそを頂き
お年玉を頂き・・・という風習があると思いますが
韓国では、祖先にチャレ(茶礼)と呼ばれる儀式をし、
親や年配の親戚に挨拶(세배/歲拜/セベ)をします。
 
 
                  セベの様子

そうすると「お前は今年、いっぱい勉強をしなさい(などなど)、エヘン」と
目上の方が有難いお言葉トクタム(徳談)をくださり、
その後、はれてセベットン(お年玉)にありつけるといった具合です。

2008年は2月7日が元旦(설날)にあたり、
今回の記事が書かれたのがその正月連休に入る前日だったので、
これから家族に会いに実家に帰るであろう年上のカメラマンのおじさんに
チュニャンは一足お先に「濃い~いセベ(極端なほどの新年の挨拶)」をして、
おいしいお年玉をおねだりしている、というわけです。


チュニャン、ほんとにかわいいヤツです。




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