2012/03/01 02:05
テーマ:野良猫報告書
カテゴリ:生活・日常(友達・仲間)
猫ハウスの野良ニャンコ父ちゃん
猫ハウスの屋根に、野良猫が2匹。
僕の家の近所に猫ハウスがある。
その名の通り、猫が住むハウスだ。
このハウスは箱や包装材を保管する資材倉庫兼事務所なのだが、
鉄骨にビニールを施し倉庫として利用しているものだ。
猫ハウスの屋根で、5匹の野良猫たちが暖かな春の日差しを満喫している。
ここに野良猫6匹が住みついている。
全身真っ黒なクロ、三毛、ブチと茶トラ親子3匹だ。
加えて、たまにエサを拝借しにくる野良猫が4匹。
ここが猫ハウスの様相を帯びてきたのは、
2007年の秋も深まった頃。
ビニールハウスで包装容器の事務所を運営している
イ・ジンウォンさんと野良猫との縁は、 2007年の秋に始まった。
もともと飼い猫だったクロ。誰かが捨てていった猫を、
こうしてイさんが拾って育てている。
ある日の夕方。イさんが仕事を終え家に帰ろうとしたところ、
事務所の入口で猫が1匹ニャーニャーと鳴いているではないか。
イさんは不憫に思ってエサをやったのだが、
次の日からその猫は1日と欠かさずハウスを訪れ
エサを狩りに来たそうだ。
出会った当時お腹が大きかったその猫が
寒い冬の日に道端で子を産んだのが可哀想になり、
イさんは野良猫を家に連れ帰ったそうだ。
猫ハウスの屋根で野良猫たちが遊んでいる。
ピョルニム(お星様)と名付けられたその野良猫は
全部で6匹の子猫を産んだが、
イさんの悩みはこの時から始まった。
生まれて6ヶ月ほどの子猫。
事務室に使っているハウスで拾ってきた野良猫6匹を
エサを与えながら放し飼いにしているうえに、
家でも7匹の野良猫を育てていて、
それこそ経済的負担が大きすぎた。
ハウスの中で育てている野良猫6匹と
エサをもらいに来る野良猫4匹、
家で育てている猫7匹まで合わせると、
彼の管理する猫はなんと17匹にものぼる。
2匹のチャトラを引き連れたチャトラの母猫は
少し前から下血をしているが、
捕まえられず治療を受けられていない。
さらにイさんはハウスに住むブチとクロに去勢手術をし、
他の猫も1、2度は動物病院に連れて行ったので、
その間の治療費だけでも結構な額だ。
茶トラ親子がハウスに積まれた箱の上からこちらをみている。
2007年秋から今まで猫17匹にかかった
エサ代だけでも200万ウォンを超える。
ビニールハウスで包装容器業を営む彼には、
野良猫にかけるお金が負担になった。
黒模様のブチも、猫ハウスの家族だ。
仕方なく彼は家で生まれた子猫4匹は里親に出し、
残り3匹も貰い手を探す予定だ。
イサンは家で生まれた子猫3匹、
ハウスの野良猫2、3匹は里子に出すつもりだが、
貰い手が見つからずに困っている。
猫ハウスの住人ではないが、たまにエサをもらいに来る野良猫もいる。
猫と縁を持ったとがで、これまで猫の父親として生きてきた彼。
しかし一人で17匹の野良猫の面倒を見ることなど、できたものではない。
猫ハウスにたまにやってくる野良猫。
1ヶ月ほど前から僕はたまに
猫ハウスに住む野良猫たちに会いに行き、
猫の父親として生きるイさんともいろんな話をした。
僕は世の中にはこんな人もいるのだということを
広く知らせたかったのだが、イさんは遠慮された。
ハウスの位置が知れてしまって、飼い猫を捨てに来る人が
増えることを心配したからだ。
イさんは少し前にクロの虚勢手術をした。
もともと飼い猫だった関係もあり、
ハウスで最後まで面倒を見るつもりだそうだ。
実際に猫ハウスでイさんと一番仲の良いクロは、
かつては家猫として暮らしていて
飼い主に捨てられてしまった捨て猫だ。
そんなクロの傷をこれまでしっかりと包み込んでくれたのも、
やはりイさんだった。
-イ・ヨンハン氏ブログ 「雲と鮭、あるいは雨期の旅人宿」、2008/04/02の記事より-
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