2008-04-10 08:57:48.0
テーマ:音楽 カテゴリ:趣味・特技(その他)

タンポポ一輪

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BYJ Classics / The Scenes の演奏会に行かれたusshy様にヨンジュンさんの下記の言葉を教えていただきました。コンサートのパンフレットに書かれていたG.Holstの《組曲「惑星」木星》の解説だそうです。

どこまでも力強く、果てしなく気高いこの調べを耳にすると、抑えがたい感動と、背筋を伸ばして胸を張って日々を生きていかねばという決意がみなぎってきます。皆さんにも日々を気高く生きる活力となることを願ってやみません

日々を気高く生きる”という言葉が私に突き刺さってしまいました。

“気高い”は広辞苑で「品格が高い。上品である。高貴である。」でした。ヨンジュンさんは韓国語でどのように表現されているのかしら?
  고상하다(気高い) 고귀(高貴) 숭고(崇高)
和英ではnoble,やmagnificentと変換されました。

ヨンジュンさんの言葉は“背筋を伸ばして胸を張って生きる”が“気高く生きる”の言い換えであるから、いつも彼の言う最善を尽くすことがその同義になるのだなあと思いました。しかも見えるところの高貴さではなく、生きていく姿勢とか精神とか心とか言う部分が崇高であることじゃないでしょうか。

 

確かに、《組曲「惑星」》の4曲め『木星』はそのような気持ちを沸きたてます。「Jupiter:歓びをもたらすもの」という標題がついていますし、躍動的で壮大なイメージのする曲です。ジュピターとはギリシャ神話でいうゼウス、つまり全能の神のことですもの。でも、ホルストはこの標題について初演時に下記のように語ったそうです。

それらが着想のきっかけとなってはいますが、標題音楽ではありません。星の名前と結ぶつく神話の神ともなんら関係ありません。何らかの手引きが必要ならば、サブ・タイトルを広義に解釈していただければ十分でしょう。

「音楽をそんなイメージで解釈してちょうだい」ってことですね。ヨンジュンさんはそれを聴いて“気高く生きる活力になる”と表現されたのでしょうね。

 

ところで、ホルストはこの《組曲「惑星」》を不完全な状態で演奏してほしくないと思っていたそうです。特にこの『木星』をhappy endingにするために最後に持ってくることを嫌ったそうです。(・"・;) ウッ終わりは神秘的なものであって欲しいのだとか。消えるような女性の声の終曲『海王星』にそれが表現されています。

作曲家:近藤浩平氏が「ホルスト(Gustav Holst)における脱西欧近代」という論文をWeb公開しています。「惑星」以外よく知らないホルストの思想的なものがわかります。

http://r5656m.hp.infoseek.co.jp/holstjyoron.htm

 

この組曲は太陽系の惑星という天文学的な発見にともなって作られたものではないそうです。ホルストはインドの思想とかに興味があり、占星術からインスピレーションを得たものだということです。だから神話的なイメージにもなるんでしょうね。

 

ホルストという方、一般には《組曲「惑星」》が有名なんですが、我ら吹奏族(または元吹奏族)にとっては大事な曲があるんです。誰でも知っている、誰でも吹いたことがある『吹奏楽のための第1組曲』です。ブラスバンドというものを軍楽隊から今のような舞台で奏する音楽にした人がホルストとか。この曲は特に難しいメロディーラインはありません。無駄のない音の集まりで、吹いていて楽しいというか、何度も吹きたくなる曲なんです。聴いているよりも奏しているほうがその魅力がわかるのかもしれません。

この曲を聴けるサイトを探したら世界各国の様々なアマチュアバンドの演奏が投稿されていました。下記は音声のみですが、よかったら聴いてみてください。3楽章ある中で私は第1楽章の♪シャコンヌ♪が特に好きですhttp://www.youtube.com/watch?v=ngTnToAs4uU&feature=related

ちなみに『第2組曲』もあります。その4楽章「ターガソンの幻想曲」が好きです。後半、主題にグリンスリーブスのメロディーが重なって演奏されるとてもきれいな曲です。イギリスの多くの民謡を発掘したというホルストならではの曲ではないでしょうか。下記はその『第2組曲第4楽章』です。

http://www.youtube.com/watch?v=3dpzpSZ8SQw&feature=related

 

今日掲載した写真は気高く生きていると私が思ったタンポポです。近所の結婚式場の玄関の脇、石とコンクリートの間から懸命に春を伝えているようでした。

左は我が家のサボテンの鉢に咲いたスミレたちです。なんでこんなところにスミレが咲いたんだろうとびっくりしています。

この花はよく道端の隅っこに咲いているのを発見します。どんなところにあっても胸を張り、気高く生きるぞというものを感じさせてくれます。

 



[コメント]

1.Re:タンポポ一輪

2008-04-10 23:42:42.0 kyomaiko

こんばんは。「日々を気高く生きる」なんて素敵な言葉でしょうか・・・。彼がそういう生き方をしている人だからこそ、惹かれるのでしょうかね。なかなか難しいことのようです。スミレは岩の間であろうが咲きますね。その色といい、姿といい気高さを感じさせますね。(今日、紅しだれコンサート行って来たんですけど、雨でおまけに、ものすごい人出で、あまり綺麗に写せませんでした・・・。)


2.Re:タンポポ一輪

2008-04-11 05:58:11.0 ブログ主(ソクラテス)

そうそう、ヨンジュンさんはきっと自分はそう生きようと、胸を張れる生き方をしようとしてるんだと思います。難しいですよ。怠惰な生き方をしている私は恥ずかしくなりますもの。


3.Re:タンポポ一輪

2008-04-11 20:31:33.0 kyomaiko

未熟な写真を見ていただいて・・・。教えてもらったようにノーフラッシュで撮影してみましたけど。立ち止まれなくて大変でした。それはそうと、ゴシレのイベント見ました?「あなたとヨンジュンさんの初めての思い出写真」とかを募集してて、応募写真は全部ヨンジュンさんの手元に行くらしいですヨン!ソクラテスさんは何か良い思い出の写真ありませんか?私は「ヨンジュンさんとの初めての○○」なんてあるわけないし・・・。ぜひ応募してください。色々いいことあるみたいです。なにより彼の手元に残るなんて凄く幸せだと思いませんか?


4.Re:タンポポ一輪

2008-04-11 23:21:27.0 ブログ主(ソクラテス)

え?え?え?ゴシレのイベント知りませんでした。w(゚ー゚;)wワオッ!!教えていただいてありがとうございます。選ばれるかどうかは別として、探して応募してみます!


5.Re:タンポポ一輪

2008-04-12 11:40:05.0 ten

ソクラテスさん、こんにちは。ホルストが『木星』を最後に演奏することを嫌っていたって・・初めて知りました^^ 先日のコンサートでも『木星』は、8日夜の部(最終公演)の一番最後に演奏されました><;会場にはクラシックの生演奏を初めて聴く方も多くいらしたようで、拍手のタイミングにも結構ヒヤヒヤしていた私(←度量が狭い)ですが、『木星』も案の定(;¬_¬)でした。演奏は、指揮者も一振一魂(こんな熟語はない?^^;)という感じですばらしかったのですが・・。CD解説にヨンジュンさんが書いている「日本のポップスにアレンジされて云々・・」というのも知らなかった・・。あのメロディは沖縄民謡かなにかにありそうですね。ゆったりと、おおらかな感じがして好きです♪


6.Re:タンポポ一輪

2008-04-13 05:02:10.0 ブログ主(ソクラテス)

tenさん、おはようございます。上記に紹介した近藤氏の論文、うまく理解できないのですが、ホルストは対立する要素である「宇宙・自然」と「人間」が融合していく過程を曲に表現しているということのようですね。しかも、その融合は快楽的な解決ではなく神秘的なものであるということのようです。チャイコの交響曲6番の『悲愴』も似たような構成かしらん?ところで、『木星』の途中で拍手がおこりそうだったらしいですが、どの部分ですか?    民謡風なあの主題はホルスト自身が合唱曲にしていて、エルガーの『威風堂々』のように“英国の第2の国歌”と言われるとか。かのダイアナ妃も好きで、結婚式と葬儀(上のURLビデオ)の両方で歌われているそうです。そんなこともあって多くの歌詞の付いたポップスにもなっているんでしょうか?私は本田美奈子.さんの歌った『ジュピター』が好きです。


7.Re:タンポポ一輪

2008-04-13 22:46:45.0 ten

ソクラテスさん、再びです・・。近藤氏の論文の解説、ありがとうございます。興味はあるのですが、ちょっと今、頭がついていけません^^; 『木星』の途中で拍手は、記憶があやふやなんですが、気づきませんでした。たしか曲の最後の音が鳴った瞬間に、タイミングよくというか何というか、傘が床に倒れたときのような硬質な音が客席で響いて、演奏の余韻を楽しむ間もなく、そのまま拍手・・という感じに聴こえたのです。  合唱版の動画の紹介も、ありがとうございます。パイプオルガンの音もすごいですね♪ 教会に響きわたる音、生で聴いてみたいです。『ジュピター』のメロディーは、一度聴くと印象に残ります。最近どこかで聴いたメロディーだなあと思いながら、先日のコンサートでも聴いていたのですが、そういえば、私も本田美奈子さんの特集番組で聴いたものが心に残っていたのかもしれません。そうそう、今日たまたまテレビで見た、DVDプレイヤー?のCMのBGMでも、歌版ではないですが、流れていました。


8.Re:タンポポ一輪

2008-04-14 05:41:39.0 ブログ主(ソクラテス)

tenさん再度ありがとうございます。『木星』の後、余韻を楽しめずに拍手がなってしまった?終わった瞬間から指揮者が身体の力を緩めるまでのあの間の空気って、時間が止まったみたいな緊張感があってちょっと好きです。呼吸するのを忘れてしまうというか・・・(大げさ)。それを阻害されちゃったんですね。最近、日本のポップスで有名になったのは平原綾香さんの『Jupiter』なんですが、本田美奈子.さんバージョンいいです。そういえば追悼番組があったんですね。見れなかった。残念・・・。


 
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