島原半島
映画「まぼろしの邪馬台国」が11月から上映されているそうです。これは盲目の文学者宮崎康平氏の同名著書が原作で、妻の和子さんの二人三脚の物語です。このことで第1回吉川英治文化賞をおふたりが受賞しているとか。
邪馬台国というまぼろしの国にロマンを感じて探究をした彼は、邪馬台国論争を学者達の世界から庶民にきずりおろしたと言われています。目の見えない彼に奥さんは日本書紀や古事記等を読み上げ、彼の杖となって九州を一緒に歩き、彼の考えを口述筆記されたそうです。
私はこの本を読んでいませんし、まだ映画も見ていません。私が“宮崎康平”という名を知ったのはさだまさし氏の♪邪馬臺♪でした。確か高校生のころだったと思います。
盲しいた詩人はいつも ザボン口に運びながら
想い出たどる様に 見えない目を開いて
静かに海を観てた
幻の国の事を まるで故郷を語る様に
道程について 風景について
優しく僕に話した
『【邪馬臺】』 byさだまさし より
とても不思議な雰囲気のする曲だなという印象でした。宮崎康平という方はどんな人なんだろう、有明海を望む山のある風景はどんなところだろうと想像したものです。
宮崎氏は♪島原の子守唄♪を作った方です。彼に「フォークならその土地を歌わなければダメだ」と言われてさだ氏は♪精霊流し♪を作ったとか。Falk songだけではないと思いますが、素敵な歌に出会うとその場所に行きたくなるものです。
上の写真は昨年長崎へ旅した時、飛行機の中から撮影した島原半島方向です。山は雲仙であると思います。
長崎は地形が複雑です。海が西にも東にも南にもあり、その先に半島がまたあるから、自分がどこにいるのか、どちらの方を向いているのかわからなくなります。特に、昨年は地元の友にお任せ移動だったため地図を見ることもしませんでしたから・・・。
せっかく島原半島、雲仙方面に行くのならこの歌を思い出せばよかったのですが、忘れていました。あの時、私の中で長崎は長崎市街地のイメージしかありませんでした。映画を観て、本を読んで、またここを訪ねたいなあと思っています。
有明の海に風が吹く
あの人を追いかけて夢が吹く
ああ悲しい程に 焦がれ続けた
幻の人が 今
きっとあなたを抱きしめている
不思議な夢を観た
さださんは宮崎氏に褒められるような歌を作りたいと思っていると聞きました。彼に日本の風景を題材にした歌がたくさんあるのはそのためでしょうかね。私がもっとも好きなのは宮崎氏も大変褒めたという♪まほろば♪です。ただでさえ奈良好きの私ですが、これを聴くと奈良に行って春日山の上に昇る満月を観たい!という衝動にかられます。
寝ぐらを捜して鳴く鹿の
後を追う黒い鳥鐘の声ひとつ
馬酔の枝に引き結ぶ
行方知れずの懸想文
・・・
日は昇り 日は沈み振り向けば
何もかも移ろい去って
青丹よし平城山の空に満月
『まほろば』 byさだまさし より
【まほろば~修二会】←メドレーで聴けます。
夕日は小浜温泉からのものです。だから有明海ではありません。
有明海というと私は混声合唱組曲♪筑後川♪の終曲『河口』のフレーズがすぐ浮かびます。
筑後平野の百万の生活の幸を
祈りながら川は下る
有明の海へ
筑後川 筑後川
その終曲(フィナーレ) ああ
『【筑後川/河口】』 by作詩:丸山 豊 作曲:團 伊玖磨
これは筑後川を歌ったものなので島原半島の有明海を挟んだ東対岸の歌になるのですね。
コメント作成するにはログインが必要になります。