「海」
日常の喧騒から逃れて、静かな場所に身をおきたくなることは間々あります。時間の流れが同じなのかと思うくらいのまったりとのんびりした空間は追い詰められたものがなく、癒されます。
以前同じ部署で働いていた友達と温泉に行くことが、そんな空間に出会う時間でした。温泉宿に泊まることと、その周りのちょっとした自然を散策すること以外何も決めない旅です。宿は大きな温泉街ではなく、そこ一軒しかないような温泉が多いです。そういえば朝日旅行会の「秘湯を守る会」の温泉をめぐって、スタンプを集めたこともありました。
上の写真は伊豆の富戸というところにあるホテル「海」のロビーです。3年前のちょうど今頃に訪れました。木々と海以外何も見えないホテルで、近くに村はあるのですが、人の気配が感じられない場所でした。ロビーの天井は船の中のような雰囲気ですが、木でできた柱や梁は、やわらかくて和みます。
私たちはこんな旅の時、いつも思い思いのことをして過ごします。友たちは絵が好きです。色鉛筆や水彩絵の具を使い、スケッチブックに花や風景を描きます。私はカメラを持ってあちこちうろうろ・・・。時々おしゃべりをし、お風呂に入り、のんびりと過ごします。テレビはあってもあまりつけません。最近は忙しくて時間を合わせて出かることがなくなってしまいました。様々な出来事でイライラすると、こんな旅にまた行きたいなあと思います。
左の写真は部屋から撮影した月です。ちょうど満月のころだったようです。水平線に漁をしている船が見えます。 |
右下に写っている明かりは露天風呂です。海に面していて、さらに周りは真っ暗なので、夜は満天の星が降り注いでくるようでした。
下記は同じく部屋からの撮影で、今度は朝日です。
現代社会は1分の内容がとても濃いように思います。掃除しながら洗濯機が回っていたり、歩きながら電話したり・・・。また、分刻みで時間を調整し、その時間にできることを探すことが多いような気がします。私は新幹線に乗る前、階段を駆け上がりながら「あと3分あるからコーヒーが買える!」と思うことがよくあります。時間に追われない時間がつくれるのは贅沢な生活なのかもしれません。
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