2011-11-13 13:11:56.0
テーマ: カテゴリ:趣味・特技(その他)

木遣り

Photo
 奥山の大木 里にくだりて 神となす ヨーイサ

2010年の御柱、下社の山出しに行ってきました。
諏訪大社の氏子総出で大木を曳く行に圧倒されっぱなしでした。

私が付き添ったのは棚木場(たなこば)から注連掛(しめかけ)までです。
木遣りの方たちの「おね~がい~だ~」という歌に合わせ、「コーレーハサンノーエー ヨイサ ヨイサ・・・」という声を掛け曳き綱をひっぱります。
木遣りの人たちの歌は“鳴く”というそうです。曳子をしていたおじさんが「頑張って鳴いてくれよ~」と言っておりました。

下社の柱は乾燥させてあるとはいえ4~5tはあるらしいです。たぶん千人単位の人が力を合わせて、大木を曳いて・・・本当に引き摺って・・・山から里に下してきます。
その列は長く、元綱が300mというからそれ以上の距離に人々がいることになります。すべての人の力を合わせなければ木は動かないため、木遣りの人の鳴きが曳きの速度を左右しているんだなあと思いました。

木遣りの方たちは、長い列のみんなに1つの号令が届くように前後に散っていて、互いの声を糸にして繋げているという感じです。高い声で一斉に鳴き、曳子を一つにまとめます。朝から夜までずっと鳴きっぱなしですから、声が嗄れてしまいそうです。
下↓の動画は秋宮1の柱が注連掛に到着する直前の曳行です。
http://youtu.be/L-zOs6MIOFk



【追加】http://youtu.be/Nws2WZe3hU8
木落としの動画ですが、その瞬間だけでなく編集されていて、現場の雰囲気が伝わってきます。

多くの人の力が集結しないとできない行です。老若男女皆がそれぞれの役割を責任をもってこなし、一つのことを成し遂げていました。すごい!すごい!と興奮して感嘆、そして感動すら覚えました。

下左は柱の後ろの追掛衆(水色の人たち)です。柱の方向が定まるように綱を操り、木落としでは落ちるスピードを後ろから支えるそうです。華やかな木落としは有名ですが、後ろでは太い柱にこの追掛け綱を括り付けて落ちないように操作しています。最後にピンと張った綱を斧で切るのもこの中の誰かかな。

追掛衆の前の赤い服装の方たちは梃子衆で、木の棒を持っています。梃子を使って柱のかじ取りをしているそうです。

下右は元綱衆です。柱の直前で曳いているので、綱がこんなに低くてすごい体制になってます。腰を痛めないか心配です。
腰に大工道具のようなものをつけている方がいますが、綱の修理に使っていました。この綱も氏子さんたちが編むのだそうです。綱が途中で切れたのを修理したりするのも元綱衆の仕事のようです。

その他、ラッパ隊や旗を持つ人などもいます。


柱は20mほどあるのでしょうか。長いですから道がくねっているとそりゃ大変です。
山出しは木落としだけでなく、全行程を通して勇壮で魂をゆすぶられる祭りだと思いました。
7年に1度ですが、次の曳行に向かって毎年準備をしていかなければならないそうです。里の人たちの絆や祭りへの誇りが、太古から続いている日本人の文化や風習を継続させているなって思いました。


人が曳くことによって山の大木は神になる・・・これが御柱でしょうか。その過程にはたくさんの人の熱い思いがあり、里という人の社会をまとめる力になっているのかなと考えた旅でした。


山出しは4月上旬です。里は桜や水仙など春を待ちわびた花たちで美しい風景でした。
 



[コメント]

1.Re:木遣り

2011-11-13 16:14:10.0 HASHIKO4104

ソクラテスさん はじめまして^^

諏訪大社ということで思わずお邪魔してしまいました。
先週の日曜日に諏訪大社に行ってきました。
旅行の途中なので全部は行かれませんが御柱・・説明を
受けながら見て来ました。

勇壮な御柱のお祭りはTVで何時も見ていますが実際に見た
あの大木を山出し、曳行、木落し~~そばで見たらどれほどの
迫力なんでしょうね。

画像で見せて頂けて嬉しかったです。

また先日の歌姫さんからの紹介で「さど☆まさし」もしっかり
聞かせて頂きました。

有難うございました

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2.HASHIKO4104さん、こんにちは

2011-11-13 17:08:42.0 ソクラテス

はじめまして。お立ち寄りいただきありがとうございます。

まあ、きっと紅葉のきれいな時期だったのではないでしょうか?温泉にも
入られましたか?私もまたあの辺りに旅したいなあ。

曳行がどのようなものか知らない時、大社に立っている柱はただ“柱”とい
う物体を見ているだけ・・・という気持ちが抜けませんでした。しかし、この
祭りを肌で感じることによって、柱にかける人々の思いを知り、神々しい
魂という抽象なものも感じながら見れるようになりました。

You Tubeの動画を追加で貼り付けました。ジリジリと曳かれる柱の様子
や木落としがよくわかるので見てみてください。

20日の「さど☆まさし」の放送は楽しみですね。


3.Re:木遣り

2011-11-13 21:37:58.0 kunisan

こんばんは

木遣りのお話と写真、楽しく拝見させていただきました^^

恥ずかしながら、日本人でありながら

御柱祭は、ニュースでチラリと見たことはありますが

ほとんど知らないでいました。

もっと知りたいと思ったきっかけは、震災の後

諏訪で育ったさだまさしさんの息子さんのユニット

「TSUKEMEN」のライブで

「KIYARI」という木遣り歌から作った曲を聴いてから

興味を持ったのです。

時を同じくして、BS NHK 新日本風土記の番組で「諏訪」が放送され

とても心を打たれました。

4本の柱で一番重要な柱になる木を山の中から選び出すところや

いくつかのチームの中からそれを運ぶ町を抽選する厳かな儀式

もっと詳しく解説がありましたが、もう記憶が薄れてます^^;

厳冬の諏訪湖を覆った氷 が上社から下社に向かって

せり上がる御神渡りの形状から、大昔からその年の吉凶を占うけれど、

今年は氷が張らなかった上に

今までにない異常な様子だったとか。

まさに今年の震災を予言していたかのようで少し身震いしました。

このTV番組、日本のあちこちを紹介する番組なのですが

あまり遠くまで旅ができない最近の私のお気に入りです^^

20日の「さど☆まさし」の放送
ひょっとしたら、さどでもなく まさしでもない、
サプライズゲストの部分がバッサリ切られているんではないかと想像し
ますが・・果たして^^?
私も楽しみにしてます。













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4.kunisanさん、こんばんは

2011-11-13 23:52:50.0 ソクラテス

新日本風土記で御柱を取り上げたのですね。知りませんでした。
kunisanさんのコメントを読んでNHKのサイトに行き、ダイジェストを観て
きました。そういえば、御柱祭りの最中、諏訪地区のケーブルテレビは一
日中祭りの模様を放送しています。伐採や綱を造るところなど曳行以外
の儀式も厳かで見入ってしまいました。DVD買っちゃおうかなって思った
ほどです。

実は新日本風土記の主題歌が気になっていてました。NHKのサイトから
iTunesでこの歌が購入できることがわかり、即ポチ!今聴いています。
そしたらTSUKEMENの♪KIYARI♪も見つけちゃって買っちゃいました^^

諏訪湖の御神渡りはここ数年見られていないそうですね。温暖化かなあ。
昔、スキーに行く途中諏訪湖SAの上からでも湖が凍っているのが見えた
ような気がしたんだけど・・・。それは幻影だったかな。
今までにない異常な状態ってどんなだったのでしょう。大地の声が何かの
形で現れたのかしらん。


「さど☆まさし」の放送、スペシャルゲストの部分が切られたであろう・・・多
分そうなんでしょう。スジナシやってる人でしょ(^_-)


5.Re:木遣り

2011-11-14 00:01:49.0 HASHIKO4104

こんばんは^^ 再びです~~。

追加の画像も見せて頂きました。
以前から行きたいと思っていた諏訪大社でしたので、こちらで
詳しい解説と画像で見せて頂けてほんとうに良かったです。

素晴らしい伝統のあるお祭り??神事なんですね~~。
これからはニュースなどで見ても思いが違う事でしょう。

紅葉は素晴らしかったですよ。上諏訪温泉に泊りましたが
一番いい時だったようです。

余談ですが中学時代の同窓会つながりのお付き合いの仲間
25人のバス旅行でワイワイバカ言って騒ぎながらの
珍道中なんです。(何年の付き合いって言うとお歳がバレて
しまうけど~~かなりです)

旅行前にこれを知っていたらなぁ~~なんて・・ちょっと
残念でしたがいろいろ勉強になりました。

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6.HASHIKO4104さん、おはようございます

2011-11-14 09:06:27.0 ソクラテス

動画を見ていると、気持ちがワクワクします。
1つ目の動画は「22」を貼り付けていますが、「23」「24」と観ると、注連
掛に引き上げられる様子がよくわかります。
注連掛は少し小高くなった広場なで、最後の難関、上り坂です。曳綱が長
いので、綱の先頭は広場を突っ切って下り、すっと先まで進んでいます。
木遣り衆は崖を登って上から氏子たちに声を届けています。雨が降って
いて地面が濡れているので足場が悪かったと思います。でも、すごい気
合と迫力ですよね。

私は諏訪温泉に宿泊したことはないんです。でも蓼科や霧ヶ峰の帰りに
立ち寄り湯はします。印象的なのは、やっぱり上諏訪駅構内にあるお風
呂ですかね。話のたねにと一度行きました。私が好きで立ち寄るのは片
倉館です。洋風な雰囲気で、玉砂利が敷いてある深い浴室です。そうい
えば諏訪湖は中央道のSAにも温泉があるんですよね(上りだけ)。

中学の同窓会なんて、そりゃーワイワイガヤガヤにぎやかだったのでしょ
う。なんだか想像できます。会うと昔の自分に戻っちゃいますから^^


 
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