2009/10/15 11:36
テーマ:第6章 茶 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

滅びかかった茶文化の継承を考えるなら・・・



ohsama

内容とは全然関係ないですが・・・
みんなに一生懸命手を振ってくれるこんなに優しい王様。お茶好きだとおっしゃるなら、お金に糸目をつけず、世界中から美味しいお茶をいっぱい集めてきて差し上げたいです。あ、でもこの時の設定は王様ではなく江戸時代の朝鮮通信使(=大使)でしたっけ。でも何だか王様にしか見えないです(笑)

日本人は3度の食事の後、おやつの時間にお菓子と一緒に、お客様がいらしたら少し良いお茶を…と、1日何度も緑茶を飲む。
私が普段使っているのは100グラム2千円までで、新茶の時期などは少し贅沢をして3千円くらい。せいぜい1ヶ月5~6千円というところだろう。

前述のお茶名人のパク・ドンチュンさんの作られるお茶はごく僅かで知り合いに配る程度ということで、一般には手に入らないそうだ。
もし韓国の(彼が満足できるクオリティの)お茶を手に入れようとすると、シン・グァンスさんの作られる50グラム120万ウォン(=100グラム約2万4千円)。あるいは彼が普段飲んでいる80グラム8万ウォン(=100グラム約1万円)。
彼は1日0~2回ほどしか飲まないから、一筒(=80gということなのかな?)1ヶ月持つのだろう。

私たちは、いくら出の良いお茶だとしても、使用後十分に開いてしまった茶殻を置いておいて、数時間後に使いまわすようなことは普通しない。その度に茶殻を捨てて新しい茶葉を使う。食後に、あるいはおやつと一緒にと気軽に使うとしたら、1回に1人2グラム使うとして4回使ったら1日8グラム、1ヶ月で8×30=240グラム。お茶の葉だけに2万5千円近く…。お茶名人さんのだったら5万円以上かかる。
1人で飲むということはあまりないし、そうなると5万10万、お茶の葉だけの為に吹っ飛ぶ。

これを「高くない」「…円程度」と言えるのは、やはり「オカネモチサン」だろう。

私が今まで飲んだことのある日本の緑茶の中でもっとも高価だったのは、京都の宇治の玉露の最高級のもので、100グラム1万円ぐらいだったと思う(もっと高価なものもあると思う)。
茶葉は細いこよりのように美しく、淹れた水の色は薄い上品な黄緑色で、香りは非常に高く鼻腔にまとわりつくような風味ととろりとした甘みがあり、普段飲んでいるものとは全くの別物で、確かに素晴らしかった。
でも、やはりそう気軽には買えない(悲しいことに彼の普段使いとほぼ同額)けれど、たまの贅沢に買ってもいいな、と思えるお値段。

韓国の、一度衰退したお茶文化を、将来に継ぐべき文化遺産として復活させたいなら、一般の人たちが気軽に買える値段でなければならないだろう。
この本を読んだ「ヨン様」家族の日本人が、体験ツアーなり何なりで大挙して押し寄せて、ただでさえ生産量が少なく、ために日本国内の最高級の緑茶の数倍のお値段がする緑茶を買い占めるようなことになってしまったら、どうなるのだろうか?

外貨は稼げるだろう。PR大使の役割は実際、そういうところにあるのだろうし。

その時はいいけれど、伝統文化の継続的な復活にはならないだろう。
国内の良い品質の生産物を、国内の一部の富裕層と海外の人たちだけが知ることができるというような状況を、彼は本当に望んでいるのだろうか?

この項を読んでいて、最終的に残ったのは、こんな疑問でした。

何だか今日はお金の話ばかり。
さもしくてごめんなさい。


2009/10/14 22:47
テーマ:第6章 茶 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

日本、韓国、中国の緑茶


実は私は、関東地方でもっとも有名な茶どころに隣接したまちに住んでいます。
野生の茶畑というものを見たことはありません。このあたりの茶の樹はすべて、例の丸い形に整えられています。
すべての部分に均一に日光を当りやすくするためと、新芽だけを摘むなどのお茶摘みをしやすくするため、などと言われています。

韓国の伝統的な緑茶の製法は、日本とは異なるのですね。
この項を読んだところでの大きな違いは(大雑把ですみません)

・茶葉を発酵させないために行う加熱の方法
 日本は「蒸し」
 韓国は「煎る」
・茶葉を加熱するときの温度
 日本は蒸し時に100度程度(そりゃそうですよね)、乾燥時もそれ以上高くしない
 韓国は直接鉄釜で煎る(350~400度)、その後乾燥(この工程についての記載なし、自然乾燥?)
・仕上げの揉みが終わった茶葉の形
 日本は、一定方向に揉むため真っ直ぐで細長い形
 韓国は、細長いけど真っ直ぐではない

仕上がった茶葉は、写真を見た限りでは、白っぽいところや、ちょっとちりちりっと縮れたような部分があって、私が時々飲む「碧螺春(へきらしゅん)」という中国緑茶とちょっと似ているような気がします。
このお茶は中国でも銘茶と呼ばれるものらしいので、味も同じかどうかはわかりませんが…
こちらは日本の緑茶と同じく、70度くらいのお湯で淹れます。いわゆる日本の緑茶とは全く異なりますが、味はさっぱりしていて香りが非常に高いです。
ちなみに、中国の緑茶も韓国と同じく、茶葉を直接煎って作るそうです(加熱時の温度までは聞きませんでした)。
彼が熱いお湯で淹れて渋かった、と書いている蒸して作られた緑茶というのは、もしかして日本製の緑茶だったのかもしれませんね。

韓国のお茶名人の先生は、高い温度で煎りながらも、直接手で葉に入った温度を計りながら名人芸のタイミングで引き上げる、ということなのだろうか。
高い温度で名人芸で煎ると、熱いお湯で淹れてもおいしい…本当にそうなんだろうか。
是非飲んでみたいですね。

あ、でも私は95度は無理です(笑)


2009/10/14 20:41
テーマ:第6章 茶 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

「茶」色


どうして日本語で(茶色=“brown”)のことを「茶」色というのか…
お茶の葉の色も淹れた水の色も、“brown”というには程遠いですよね。
どうもこれには諸説あるらしくて、

・奈良期に日本に初めて伝来したお茶が中国茶で、葉の色も水の色も”brown”だったから
・お茶をこぼしてそれを布巾で拭くと、布巾が“brown”になるから
etc.

ということらしいです。
韓国語では「茶色」のこと、何て言うんでしょうか?
お茶の伝来も、時代は多少遡りますが、状況は日本と同じだったでしょうから。

95度のお茶を好む!?
口の中火傷でべろべろになったりしないのでしょうか。猫舌の真逆にいる人ですよね。
ぐつぐつ煮立っているチゲもそのまますくって飲めそうですね(笑)

95度という温度を明確に指定しているということは、温度設定の出来る電気湯沸しポットでお湯を沸かしているのか、それとも沸かしたお湯の温度を温度計で計っているのか…
そこらへんはよくわからないですが…でも出来れば伝統文化を伝えるお立場なら、ティ○ァールとか象○とかじゃなくて、鉄瓶か何かで沸かしていてほしいような気もします(笑)

しかし、いくら熱いお茶が好きだからって、緑茶に熱いお湯をそのまま…乱暴ですよね。美味しく淹れられるわけないです。
日本では、一回何かに入れて冷ますって家庭科で習いますよね。それだけ緑茶の文化が日常にすっかり根付いているから。
日本と同様禅宗とともに親しまれていたはずなのに、彼がこの本で述べているように、韓国では李朝の崇儒廃仏によって、お茶は一般的な飲み物ではなくなってしまっていたから、淹れ方まで忘れ去られてしまっていたのかもしれません。

しかし、熱いお湯をそのまま入れても渋みがなくておいしいお茶・・・
そのお寺でお坊さんから出していただいたお茶というのは、ほうじ茶みたいなものだったのではないかな(ほうじ茶なら熱いお湯ですものね)とも思いましたが・・・違うんですね。


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