2009/05/23 03:01
テーマ:東京 カテゴリ:趣味・特技(その他)

東京国立博物館

Photo

先週、ようやく阿修羅展に行ってきました。仏像ブームとかで若い女性を中心に多くの人が拝観に訪れているそうですね。ゴールデンウィークほどの混雑はありませんでしたが、阿修羅の舞台周りは人が群がって身動きできないほどでした。阿修羅の立っている円舞台の周りを人が時計回りに少しずつ動き、360度の方向すべてから眺めていきます。回り舞台の逆バージョンです。係りの人がその人垣の中にいなかったら、きっと回らないだろうなと思うくらいのギューギューさでした。


阿修羅はなぜこんな人気ものなのでしょう。
阿修羅はインドの神が仏教に帰依して仏法の守護神になった八部衆の一神だということです。今回の阿修羅展でも阿修羅像だけではなく、興福寺の八部衆像すべてを拝観できました。どの像も憂いをおびた少年のような顔をしています。
阿修羅だけ特別に思えるのは容姿が他の七像と違うからかしら?

阿修羅は古代インドの「アスラ」という戦闘の神が元だと言うことです。アスラは弓と矢を手に持ち、怒りで赤くなった肌で険しい表情をしているのだそうです。帝釈天と戦いをくり返し、いつも負けているのだとか。両者の戦いの場を表す言葉から「修羅場」という語がきているそうです。
でも、八部衆の中で阿修羅だけが鎧をきていないんですよね。不思議!
これは京都の三十三間堂や中国の雲崗石窟の阿修羅も同じらしいから、興福寺の像に限ったことではないのかな?



雑誌『一個人』の記事によると・・・
興福寺の阿修羅像は『金光明最勝王経(こんこうみょうさいしょうおうきょう)』の「夢見金鼓懺悔品(むけんこんくざんげほん)」に関係するものであると考えられていると説明されています。“懺悔の手本を示すような役割りを担っている”と考えられ、あの表情は“懺悔によって揺れ動く心に対峙する複雑な表情”と記者は書いています。

私は何かに耐えて進もうとしている強い意志をもった表情ではないかと思いました。3つの顔を持っているというよりは、真ん中が表像された顔で、左右は心を映しているんじゃないかと思いました。左右のは真ん中に比べて小さくてオマケのようですもの。
一緒にいった友と、向って左の唇を噛んでいる顔は怒りを堪えている、右の眉をひそめた顔は悲しみを感じているのかなと話をしました。真ん中の顔は左右の心のすべてを飲み込んで何かに葛藤しているように見える・・・
ナンテ、そんな単純に言葉にできる表情じゃないんですよね。
真ん中の顔の横顔がステキです。惚れそうでした。


タカハシガニのような手は、①掌を上にむけて何かを受け止めようとしている2本、②合掌している2本、③何かを抱こうとしているような2本があります。雲崗石窟の阿修羅は①の2本の掌にそれぞれ月と太陽を載せているのだそうです。

合掌している手は体の中心よりやや左手側(向って右)にずれています。写真家の小川光三氏によると、斜め右やや下側からみると顔と手の中心が揃ってバランスよく見えるようになっているとか。真ん中の顔の右目(向って左)がつりあがっているのもそのためらしいです。そこから阿修羅像はお堂の向って左上に安置されていたと考えられるのだそうです。
なるほど、確かに右斜め下から見ると全体のバランスがよく見えます。真横からみるとひょろ長い手が混みあって見え、なんかきれいじゃないし、全体が薄っぺらいので倒れそうって感じです。
『一個人』の中に、上半身を向って左斜めから撮影した写真があります。合掌した手が胸からかなり離れて見え、その空間が奥行き感というか像全体の厚みを感じることができます。もちろん照明による影の影響もあるかもしれませんが。右斜め下から見るほうは二次元的なバランス良さ、こちらは三次元的かもと思っちゃいました。


3つの顔、4つの耳、6本の手なのですが、とても人間ぽい体をしていらっしゃいます。身につけているモンペのような服装もそうですし、くびれたウエストあたりにお臍のようなものもあります。履いているのは草履みたいだし・・・。こんな人間臭さも惹かれる理由なのかもしれません。

目が大きいですね。一重なんだけど。鎌倉時代の筋骨隆々な仏像たちの真ん丸な目とは違った切れ長の大きな目といったらいいのかな。二次元世界のマンガを読んで育った世代(私も)にとって、大きな目はお気に入りにさせる理由のひとつかもしれないって思います。加えて少年のような丸い顔にすらりとした体ですもの。若い女性が好みそうなスタイルだわ。イケメンという雰囲気です。


司馬遼太郎氏は『街道をゆく』の中で阿修羅のことを“蠱惑的”と書いています。“性が未分であるための心もとさが腰から下のはなかなさにただよっている。眉のひそめかたは、自我にくるしみつつも、聖なるものを感じてしまった心のとまどいをあらわしている。”と。多くの人が好きになるかもしれない若い異性のようだということかな。



今回、東京に行ったのはパク・ヨンハ大好きな友から「イ・イニョン氏の衣装展 に行きたい!」と電話がかかってきたからです。彼女は2月にヨンハくんのコンサートで訪韓した際、イ・イニョン氏の店に立ち寄ったのだそうで、東京の衣装展のことを聞いていたとか。店には色とりどりのたくさんの生地があって、とてもきれいだったと。先生は気さくな方で、ヨンハくんのお母様に「ファンの方が見えてるよ~」とその場で電話をされたとか。「ヨンハは寝てる」とのお返事だったそうですが、ヨンハくんてご家族と一緒に住まわれているのね。

イニョン氏の衣装はどれもこれも美しく、私も着てみたいなあと思ってしまいました。
ヨンジュンさんのまぼろしの衣装は細かい刺繍が全体に施されていて、もしかしたら和服の帯のような重量感があるかもしれないと思いました。
チュムチと戦った衣装のズボンの右下に血液の染みのようなものがありました。ヨンジュンさんの血?
友はヨンジュンさんの衣装を後ろからみて「大きいねえ」と何度もつぶやいておりました。衣装は台の上にあったから、身長は実際より高く感じたかもしれませんが、肩幅とかからがっちりした体格も想像できました。私は自分と並んだらどのくらいか・・・と妄想にふけっておりました。


今日の写真は東京国立博物館です。タイトル下と次の左は本館、右は表慶館です。阿修羅展は平成館でしたが、あまりライトアップされていなかったので写してきませんでした。
グッズは衣装展で購入したストールと携帯電話入れとティッシュカバー、阿修羅展の風呂敷とポストカードを飾る台紙です。
最後は東京駅の銀の鈴広場です。


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