2008/02/10 19:54
テーマ:創作+ひとりごと カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

タムドクVSホゲに見る一考察~9話から


☆劇場で9話を見てきました。
やっぱり大スクリーンでの9話はすごかった!
ヤン王の死、キハの悲痛な叫び、ホゲとタムドクの対決、カクダンの壮絶な最期、玄武の目覚め、そしてタムドクの涙・・と、息つくのも忘れるほど最後まで一気に見てしまいました。
本当に、9話は短い、短すぎる!

特に気になったのが、タムドクとホゲとの対決シーンです。
タムドクは、できればホゲとの戦いを避けたいと思っていたのでしょうが、一方のホゲはどんな気持ちでいたのかと・・。

 

~~~~~~~~~~~

 

 なんだ、これは?
どうして、チュシンの王である俺がこんな目にあわなければならんのだ?!

 だいたい、こいつは太子とは名ばかりのひ弱なヤツじゃなかったのか?
俺がちょっと本気を出せば震え上がると・・・。
なのに、『やれよ、・・母の仇を討てばいい。』なんて生意気なことをほざくから、お望みどおりにしてやろうと思ったのに・・・。


 そうだ、すぐに仕留めてやれると思った。
 最初はうまくいった。
ヤツは馬にも乗っていなかったから、俺は難なくあいつを地面に叩きつけることができたのだ。
 なのに、二度目の攻撃のときは、あろうことか、ヤツは馬の脚を狙ってきたのだ!
おかげで、俺は馬もろとも横倒しになってしまった。
まったく、蛇のように悪賢いヤツだ!

 俺はチュシンの王たるべく育てられてきた。
血のにじむような鍛錬を重ね、高句麗一の勇者といわれてきた。
 なのに、二度、三度と討ちあううちに、ヤツもなかなかの腕を持っていることがわかった。

 子供のころは誰にも相手にされず、城内でいつもひとりぼっちでいるのを見かねて、この俺が槍の稽古なんかつけてやったこともあるのに・・。
 そういえば、父上はいつだったか言われたことがあった。
油断してはならぬ、おとなしそうな顔していながら、抜け目ないヤツなのだと。

 まったく、そのとおりだった。
この俺が、あやうく何度かやられそうになったほどなのだ。
一度は槍で横になぎ払われて、上体をそらせてかわさなければならなかったし、また、足を取られて転びかけたときに、上からするどい切っ先で襲われたりもした・・。
もちろん、俺も何度かヤツを追いつめたが、これは簡単にはゆかぬぞと思った。
 
 ぎりぎりと歯を食いしばり、俺はヤツの動きを読もうとした。
が、どこにも隙はなかった。
ヤツも同じ思いだっただろう。
・・そうとも、俺だって簡単にやられるほどヤワじゃない。

 が、ヤツは、おい、かかってこいよ、みたいな顔をして、冷たい目でこっちを見据えて・・。
ふん、そんな手に乗るか、こっちは正真正銘のチュシンの星の元に生まれたホゲ様だ、そう思ったが、次の瞬間、ヤツにもそんな話がついてまわっているのだと気がついて、
どっと冷たい汗が流れて・・・。

 そんなところに、あの女たちがやってきたのだった。
そして、あの瀕死の女が言ったのだった、王は反逆者たちに追われたあげく、神官の手にかかって逝去されたと。
それから、その神官の名を口にしたのだ、・・・そう、俺の愛する人の名を、だ!
嘘だ!、信じられないというふうに、ヤツは口走っていたようだったが、
俺は、俺は・・・。

 なぜ、あんなにたおやかな人が?嘘に決まってる、そう思いながら、一方ではそれが本当であることを俺は知っていた。
あの人の思い人であるヤツに、わざわざ知らせに来たのだから、嘘であるはずはないと・・・。

 そして、俺は思ったのだ。
もし王が亡くなったというのが本当なら、父上も俺も反逆者ということになるんじゃないか、
チュシンの王などではなく、悪に手を貸した者となるんじゃないかと・・・。

 そのあとのことを思い出すたびに、俺は恐ろしくなる。
目もくらむような光の帯がどこかからぴか~っと襲ってきて、ヤツを包んだと思ったら!
包んだと思ったら!

 俺は、天の怒りに触れてしまったのだろうか。
いや、そもそも俺はチュシンの王ではなかったのか。
もしや、もしや、ヤツが・・?
そんなはずはない!
そんなことがあっていいはずはない!
俺のためにあえて悪に手を染めた父上のために、
そして、命を落とした母上のためにも。


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