2009/09/19 23:57
テーマ: カテゴリ:趣味・特技(その他)

枝垂れ柳

Photo


今夜も虫の音がリリリン♪リリン、リッリッリッリ・・・と響き、涼しい風はカーテンを揺らし、秋が深まってきたことを知らせています。まだ自転車をこぐと汗まみれになっていた8月の終わり、桜の葉がハラハラと落ちる姿を見て、季節が変わったんだと実感しました。今年は梅雨明けがはっきりせず、なんとなく夏が来てしまったけど、秋はその姿を主張しているなと思います。

余談ですが、翌年芽吹くために葉が落ちることを「アポトーシス」といいます。個体の生を保つために終わっていく死です。プログラムされた細胞の終わりなのだそうです。人の体でも毎日アポトーシスは繰り返されています。例えば、赤血球は約120日、皮膚は2~4週間の寿命です。そうそう、ターンオーバーって、そうやって細胞が入れ替わっていくことです。


先週末、もう萩が咲いているかもしれないと思って、昨年撮影した場所に行ってみました。・・・が、まだ少ししか咲いていません。あれ~?昨年は9月6日にたくさんの萩を撮影したのになあ。気温の変化具合が違うのかしら?そういえば、中秋の名月、今年は10月3日です。昨年は9月14日でした。同じ月日でも地球号の様子は全然違うんだろうなあ。ちなみに、本日は新月で空は星だけです。


この↓左の写真は今年の撮影です。花が少ないので接写しました。
右は昨年の撮影です。

 
花が少なく、かといって夏のようなキラキラした華やかな緑もない木々。少しだけ色づいた、どちらかというとくすんだ葉を撮影していた私。なぜか、いつも気に留めない枝垂れ柳に見とれてしまいました。
風を受けてゆらゆらさわさわ。青い空にその揺れている姿がきれいだったんです。

枝垂れ柳は水辺の道や街路樹として植えられていることがよくあります。銀座の柳はシンボルなんですってね。私の街でも、お城の堀周りの道沿いにありました。ただ、道路の脇を走る自転車族としては、伸びた枝葉は顔に当たるので、ちょっと迷惑かも。

毎日出会っているこの枝垂れ柳たち。そういえばこれまで撮影したことがありませんでした。猫柳のモサモサした芽はかわいいと思うことがありますが、枝垂れ柳をきれいとか、かわいいとか思ったことがなく、気に留めなかったのだと思います。私には路傍に立つ地味な存在の木のイメージがあります。柳も落葉樹だから四季折々に姿を変えているのに、私は欅の街路樹ばかり注目していたようです。
春に花が咲くのね・・・見たことありません。


日本語には「柳」をたとえて使用する言葉がたくさんあるのですね。柳はしなやかだけど強い、やわらかいけど折れずにしっかりしている、つまり、柔軟性があって芯がしっかりしているという、結構いい意味として比喩されているみたいです。また、女性を表現するにも使われているんですね。柳髪、柳眉、柳腰・・・。そうえいば花柳界と言う言葉もあります。
そのような言葉の意味が揺れる柳を見てわかったように思います。

柳というと、花札の図柄にもなっている小野道風と蛙の話が浮かびます。何度跳んでも柳の枝に届かなかったのに、風が吹いて柳がしなった時に跳びつけた蛙。一生懸命努力をして偶然を自分のものにしたその蛙を見て、道風は自分の努力の足りなさを反省してがんばったという。
“あきらめない”ということなんでしょうかね。
日々努力の足りない私は胸の奥が痛くなります。
ところで、なぜ花札の画で柳は11月なんでしょう(「・・)??

タイトル下の柳、下から見上げているんですが、自分に向って放射状に伸びてくるこの角度が一番見ていておもしろいなと思いました。
この下の写真右は柳の下に生えていた草です。色づいて秋らしかったので・・・。
 




最近、毎日のように聴いているお気に入りの曲があります。
佐藤竹善さんの「届いたらいいな~Gratitude~」です。

http://www.youtube.com/watch?v=-egRJjIeEVA

 大切なものに迷ったけど 届いたらいいな このまま
 素敵なことだと思えるまで 届いたらいいな あるがまま

早くヨンジュンさんの『韓国の美をたどる旅』のパンフ(もちろん本も)が届かないかな~と思いつつ口ずさんでいます。
 
 阻まれたような自由のない日々がいつも
 研ぎ澄まされた夢をつくる
 これからどれだけの涙で  ぼくは泣くのだろう 笑うだろう
 ぼくが決めていく景色の色 届いたらいいな ここから

誰かに決められた、何かに追われた、余裕のない殺伐とした景色に囲まれた毎日でも、柳のようにしなやかな心を持ち、夢を失わず生きていきたいものです。

この歌の歌詞の中に“幾星霜も越えた声が・・・”というフレーズがあります。
“いくせいそう”???聴いただけでは何を表現しているのかわかりませんでした。字を見てもいまひとつ?
広辞苑によると「(星は1年に天を一周し、霜は年ごとに降るから)歳月」とありました。だから“幾星霜”は“幾年月”という意味なんですね。きれいな言葉を知りました。

 重ならない時代を生きて重ねる想いを
 放つよ
 ・・・同じ空に出会えたらいいな

   


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