전화가 싫다-電話苦手なんです-
안녕하세요. 中学生のころ、意外にも(?)演劇部に所属していました。でも、男子部員はコッキー一人だけ。周りは全員女性でした。
そんな環境だったので非常に居心地が悪く、肩身の狭い思いをしていました。今だったら喜んで部活に行くんでしょうけどね(゜▽゜;)
結局、公演の舞台に立ったのは一度だけ。幻のデビュー作が引退作ともなり、演劇部を退部したワケです。
晴れて帰宅部員(つまり無所属!)としての活動を開始した中学生コッキーでしたが…
帰宅部などといったところで、実情はただのヒマな中学生。やることといったら学校帰りに吉祥寺でウダウダし、自転車で走り回り、友達と音楽や映画、女の子の話をするぐらいのものです。
とはいえ、これが意外と重要。
なぜなら、やはりいつの世も盛り上がるのが恋の話だからです。
当時コッキーは、別のクラスの子が好きでした。その子は神社の子だったので、大晦日には皆で電車に乗ってその子の家まで初詣に行き、電話で呼び出そうとしたりもしたものです(結局出てきてくれなかったけど… ̄д ̄)。
中学生というのは適当で無責任です。当時コッキーたちは、仲間の誰かに好きな子ができると、すぐに告白させようとしてせっつきました。うまくいってもいかなくて、恋というものは中学生のテンションを天井知らずに上げるものですから。
そんなことをしていたら、自分も餌食になるのが世の道理。
コッキーも周りの友達にうまく乗せられ、神社の子に電話で告白することになりました。
この人生初の告白が、なんとも情けない結末を迎えるとは、14歳のコッキーは知る由もありませんでした。
今思えば、この「電話で告白」というのが様々な意味で非常に良くありませんでした。
実は、元々電話が苦手なんです。男友達の家に電話をするのでも、(中学生のくせに)ウ○スキーを一口飲んでからかけたことがあるぐらいです。
当時は、ケータイはおろかポケベルもありませんでしたから、用事があるときは家の電話にかけるしかありませんでした。
土曜日の午後、家に誰もいない時間を狙って、彼女の家の番号をダイヤルしました。
一度は、ダイヤルしても呼び出し音がなる前に切ってしまいました。
極度に緊張していました。
もう一度、勇気を振り絞ってダイヤルしました。市外局番から、数字をひとつずつ…そんなことをしなくてもリダイヤルボタンを押せばすぐにかかるのですが、ボタンひとつで電話が繋がってしまうことが、怖くもありました。
今考えても腑に落ちないのですが、あれほどまでに電話が苦手だった自分が、なぜ電話で告白しようとしたのでしょう(゜л゜)
こうして彼女の家に電話をした中学生コッキー。
呼び出し音を聞いているだけで心臓が飛び出しそうです。心臓のついでに、他の内臓も飛び出しちゃっていたかも知れません。
ガチャ、と受話器がとられる音。
「も、もしもし? ○○さんのお宅でしょうかッ」
家の電話は、本人が取るとは限りません。案の定、電話の向こうにいるのは母上のようでした。
「はい、○○ですがどちら様ですか?」
「あ、あの、○○学園のコッキーと申しますが、○さんはいますか?」
これで本人が外出中だったら拍子抜けですが、幸か不幸か、彼女は在宅していました。
「はい、少々お待ちくださいね」
母上が「○、電話よ~」と彼女を呼ぶ声。
「もしもし」
「あ、おれ、コッキーですけど」
なぜか敬語混じりのコッキー。「ですけど」って何だ。
「うん、何?」
「あ、あのさ…」
ここまで来たら言うしかありません。
「前から好きだったんだけ…」
ところが、言うか言い終わらないかというところで、彼女の口から驚愕のひとことが。
「あ、ごめん! 今から出かけるんだ 、またね!」
これには言葉を失いました。
受話器の向こうでは、「○~、行くわよ~」という母上の声。あなたもグルなのか。
コッキーの人生初の告白を聞くヒマもないほど大事な用事ってなんなのだ。
電話は切れ、聞く者を暗澹たる気分にさせる「ツー、ツー、ツー…」という電子音がリビングにこだましました。
こうして初告白を終えた中学生コッキーが、電話をより一層嫌いになったのは言うまでもありません。
それから15年経ち、ようやく電話に対する抵抗感が薄れてきました。
長い道のりだった…今でもイヤな汗をかきますけどね。
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