2008/04/10 08:57
テーマ:音楽 カテゴリ:趣味・特技(その他)

タンポポ一輪

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BYJ Classics / The Scenes の演奏会に行かれたusshy様にヨンジュンさんの下記の言葉を教えていただきました。コンサートのパンフレットに書かれていたG.Holstの《組曲「惑星」木星》の解説だそうです。

どこまでも力強く、果てしなく気高いこの調べを耳にすると、抑えがたい感動と、背筋を伸ばして胸を張って日々を生きていかねばという決意がみなぎってきます。皆さんにも日々を気高く生きる活力となることを願ってやみません

日々を気高く生きる”という言葉が私に突き刺さってしまいました。

“気高い”は広辞苑で「品格が高い。上品である。高貴である。」でした。ヨンジュンさんは韓国語でどのように表現されているのかしら?
  고상하다(気高い) 고귀(高貴) 숭고(崇高)
和英ではnoble,やmagnificentと変換されました。

ヨンジュンさんの言葉は“背筋を伸ばして胸を張って生きる”が“気高く生きる”の言い換えであるから、いつも彼の言う最善を尽くすことがその同義になるのだなあと思いました。しかも見えるところの高貴さではなく、生きていく姿勢とか精神とか心とか言う部分が崇高であることじゃないでしょうか。

 

確かに、《組曲「惑星」》の4曲め『木星』はそのような気持ちを沸きたてます。「Jupiter:歓びをもたらすもの」という標題がついていますし、躍動的で壮大なイメージのする曲です。ジュピターとはギリシャ神話でいうゼウス、つまり全能の神のことですもの。でも、ホルストはこの標題について初演時に下記のように語ったそうです。

それらが着想のきっかけとなってはいますが、標題音楽ではありません。星の名前と結ぶつく神話の神ともなんら関係ありません。何らかの手引きが必要ならば、サブ・タイトルを広義に解釈していただければ十分でしょう。

「音楽をそんなイメージで解釈してちょうだい」ってことですね。ヨンジュンさんはそれを聴いて“気高く生きる活力になる”と表現されたのでしょうね。

 

ところで、ホルストはこの《組曲「惑星」》を不完全な状態で演奏してほしくないと思っていたそうです。特にこの『木星』をhappy endingにするために最後に持ってくることを嫌ったそうです。(・"・;) ウッ終わりは神秘的なものであって欲しいのだとか。消えるような女性の声の終曲『海王星』にそれが表現されています。

作曲家:近藤浩平氏が「ホルスト(Gustav Holst)における脱西欧近代」という論文をWeb公開しています。「惑星」以外よく知らないホルストの思想的なものがわかります。

http://r5656m.hp.infoseek.co.jp/holstjyoron.htm

 

この組曲は太陽系の惑星という天文学的な発見にともなって作られたものではないそうです。ホルストはインドの思想とかに興味があり、占星術からインスピレーションを得たものだということです。だから神話的なイメージにもなるんでしょうね。

 

ホルストという方、一般には《組曲「惑星」》が有名なんですが、我ら吹奏族(または元吹奏族)にとっては大事な曲があるんです。誰でも知っている、誰でも吹いたことがある『吹奏楽のための第1組曲』です。ブラスバンドというものを軍楽隊から今のような舞台で奏する音楽にした人がホルストとか。この曲は特に難しいメロディーラインはありません。無駄のない音の集まりで、吹いていて楽しいというか、何度も吹きたくなる曲なんです。聴いているよりも奏しているほうがその魅力がわかるのかもしれません。

この曲を聴けるサイトを探したら世界各国の様々なアマチュアバンドの演奏が投稿されていました。下記は音声のみですが、よかったら聴いてみてください。3楽章ある中で私は第1楽章の♪シャコンヌ♪が特に好きですhttp://www.youtube.com/watch?v=ngTnToAs4uU&feature=related

ちなみに『第2組曲』もあります。その4楽章「ターガソンの幻想曲」が好きです。後半、主題にグリンスリーブスのメロディーが重なって演奏されるとてもきれいな曲です。イギリスの多くの民謡を発掘したというホルストならではの曲ではないでしょうか。下記はその『第2組曲第4楽章』です。

http://www.youtube.com/watch?v=3dpzpSZ8SQw&feature=related

 

今日掲載した写真は気高く生きていると私が思ったタンポポです。近所の結婚式場の玄関の脇、石とコンクリートの間から懸命に春を伝えているようでした。

左は我が家のサボテンの鉢に咲いたスミレたちです。なんでこんなところにスミレが咲いたんだろうとびっくりしています。

この花はよく道端の隅っこに咲いているのを発見します。どんなところにあっても胸を張り、気高く生きるぞというものを感じさせてくれます。

 


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