寒桜
NHKの番組【極上 美の響宴】「シリーズ東山魁夷の旅」『挑戦の京都』の再放送があったので見ました。
魁夷画伯の描いた京都の風景を探す番組です。
http://www.nhk.or.jp/artbs/kyoen/content/ (NHK‐BSプレミアム)
私は絵を描くことも鑑賞することも苦手としていて、巨匠と呼ばれる彼の絵を知りませんでした。どこかでなんとなく目にしていたかもしれませんけど。
放送を見て私が興味を惹かれたのは、彼の構図です。
番組では「日本の文化を凝縮して切り取った風景」と言ってたように思います。
絵の中に人は出てきませんが、そこに生活しているであろう人が感じられる風景です。
人の手が加わった場所であるということがわかるというか・・・。
北山杉の植えられた山の絵は、杉の幹が真っ直ぐであることを強調して人が枝を剪定していることを表現しているそうです。
二条城では積み上がった石垣に職人の技を探し出し、その部分だけを描いています。しかも正確に描写されています。
東福寺の庭の石も選び取った配置の一部を転写するように描いています。
全体でなく一部を切り取って描写することで、風景の広がりを持たせているとか。見えない周囲を想像させるのだということです。なるほど。
魁夷画伯自身が作った京都ではなく、その風景に関わった日本人の心を表現しようとしているのかなと思いました。番組のホームページには「人々の営みによって育くまれた古都の姿」に挑戦をしたのだと書かれています。
魁夷画伯の描いた絵を探し求めて多くの人が旅するのがわかるような気がします。
画伯がどの部分を切り取ったのかを目にしてみたいと思っちゃいますもの。そして、そこで何を感じ、何を伝えたかったのかを考えてみたくなります。
写真をこんな風に撮ってみたい!
これが私の感想でした。広がりのある写真、何かを想像させる写真が撮れたらいいなと思ったのです。
とりあえず『京洛四季』、魁夷自身の詩文も掲載されているというその画集が欲しくなってきました。それから、東山魁夷美術館に行きたいと思いました。長野県信濃美術館に東山魁夷館があるのですね。3月は「麗しの大和」展だそうです。京都を描いたものもいいけど、私は大和好きだし・・・。行っちゃうか・・・。でもお金無い・・・。
今日の写真は京都とは関係ありません((^^))。
タイトル下は先日の梅と同じ久能山東照宮で撮影したもので、寒桜です。春ですよ。
あとの2つは東大寺盧遮那仏の台座(蓮弁)に描かれている線絵です。
上の観音様はちょっと色を加工しました。絵画風にならないかな~って思って^^
下の絵は奈良絵の元になったものと聞いていますが、そうなのかな。
巨大なものの一部を切り取ってみたということで・・・。
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