シン・ドンヒョクに会える日
☆これは、『ホテリアー』で堕ちた私の、心のメモです。
【第4話】
月曜にはドンヒョクに会える、
新しい一週間の始まりに、ドンヒョクに会える・・・。
今夜は、第4話、ホテルに到着したドンヒョクがジニョンと再会するシーンである。
もちろん、ほかのもろもろのこともある。
お金持ちのお嬢様危機一髪、かっこいい総支配人さん、女性従業員同士の取っ組み合いの喧嘩、いわくありそうな社長の息子のいらだち・・・・。
ホテルでの人間模様はさまざまな色合いで、それなりに楽しませてくれる。
だが、私はドンヒョクで堕ちた女。
今夜心に残るのは、彼・シン・ドンヒョクと、彼女・ソ・ジニョンの出会いのシーンである。
仕事に追いまくられるジニョン、
一方、宿泊客であるドンヒョクは、彼女との再会をひそかに画策するが、彼女はなかなかつかまえることができない。
ちょっとしたすれ違いの末、ようやくヴィラの前での再会となる。
その後のランチデートが、すてきだ。
庶民的な食堂に連れて行かれ、居心地悪そうにきょろきょろする彼、彼の前に置かれたカルグクスの器に、いそいそと薬味を入れてかき混ぜるジニョン。
そんな彼女を見つめて、ふっと笑うドンヒョク。
あたたかく気遣ってもらえることへの、ほんわかとした思い。
亡き母への憧憬・・・、
いつのまにかそんなものが生まれていたことに、彼は気がついていただろうか?
ランチが終わってヴィラに帰る道すがら、
ひょんなことから「しあわせ」について語るふたり。
いい感じだ、実にいい感じだ・・・。
『私のしあわせはお金では買えません。』
ごくあたりまえの言葉なのに、ジニョンの美しい唇から出るとにわかに命を与えられたようなものになる。
ハーバード出のエリートであるはずのドンヒョクが、はっとしたように彼女を見つめる。
いや、本当のしあわせとは無縁だった彼だからこそ、この表情になるのだ。
ふたりを取り巻く季節は春、
沿道の木々、若葉の芽吹くころ。
新しい何かが生まれでようとしている。
新しい世界、新しい思い、新しい恋!
今まで気がつきもしなかったささやかなものが、命を吹き込まれようとしている。
だが、まだ彼は気がつかない。
ただ、彼女のかけてゆく後ろ姿を見ているだけだ。
おもしろい人だ・・、そう言いたそうに。
その夜、
水割りのグラスを手に、
彼は考え続ける。
本当のしあわせを。
生きている意味を・・・。
だが、それは、ほんの一瞬のことにしかすぎない。
心はすぐに、冷たい氷の世界にさまよい出して行ってしまうから。
それでも、その夜、シン・ドンヒョクは、
やがて彼の心に押し寄せるソ・ジニョンという名のあらしの予兆を
感じていたのかもしれなかった・・・。
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