タムトクを待ちながら~錯綜する情報の海で
★↑さっきある場所でみつけたばかりのフォトに変えました。
髪長いですね。手に持っているのはペットボトルみたいですね。
まあ、タムトクさまったら~♪
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『太王四神記』を待ちながら、ふと思い出したことがあった。
いつだったか何とはなしに見た、テレビ番組でのひとコマである。
それは、ある女優さんが話していた思い出話である。
10年ほど前、彼女はまだ売れない女優として、いろいろなバイトをかけもちしていた。
美人というよりも個性的という表現がぴったりの彼女は、女優としてはまだ未知数の段階にあった。
そのころ、いわゆる『いい男』の大好きな彼女は、ある俳優にそっくりな青年に思いを寄せていたんだそうな。
思いを告白したものの、彼には不特定多数の彼女がいて、「個性的」な彼女は片思いのままであったそうな。
まあ、それでもええわ、そう思いながら、そのまま何事もなく数年が過ぎたのだそうな。
あるとき、思い切って彼女が彼をデートに誘うと、彼女のいじらしさに負けたのか、その日たまたまヒマだったのか、彼は、そうだね、とオーケーしたんだそうな。
彼女の喜びようはたいへんなものだったそうな。
その日、朝からめいっぱいおしゃれして、
『デートや、デートやで~♪』
と、アパートのルームメイト(女性)に大騒ぎして、朝10時ごろ(?)待ち合わせの駅に向かったのだったそうな。
で、それから三時間くらいしてから、そのルームメイトさんは、ほな、私も出かけよか~、と、最寄の駅に行ったんだそうな。
そうしたら、そこには、柱のそばにたたずむ彼女の姿が・・・・。
たまたま、ルームメイトさんは、目が合ってしまったんだそうな。
その瞬間、彼女ははっとした顔で、柱の陰に身を隠そうとしたんだけど、ルームメイトさんはすぐに走りよって、
『あんた、なにしてんの!』
と、彼女をつかまえてわめいたんだそうな。
で、彼女はしかたなしに、ルームメイトさんの前に出てきて、言ったんだそうな。
『うち、待つの、好っきやねん・・・・。』
彼女は、アパートを出てから、三時間も、その片思いの彼氏を待っていたんだそうな・・・。
本当の話かどうかわからない。
なにしろ、その彼女は人生の機微を哀愁漂わせて演じることもできる女優さんだから。
でも、そこに待つ女のいじらしさ、イケメンの彼などとうてい及ばない領域を見たと思ったのは事実である。
そんな彼女は、『ヨンサマなんてね~』と鼻で笑いながら冬ソナを見始めて、一気に最後まで見てしまったとも聞く。
ぼろぼろに泣きながら、チュンサンとユジンの物語の感想を語ったこともあるそうな。
何となく理解できるような気がする。
何かを信じて待つことはどういうことなのかと・・・。
だから、どうだというのではない。
『太王四神記』の放映が延期されるというニュースが流れるたびに、いつも思う。
待っている人はそこらへんにごろごろしているただのイケメンではない。
あのチュンサンだったヨンジュン演じるところの、高句麗王タムトクだ。
五月でも、何月でもいい、ただひたすら、あなたをお待ちします、そう思っているのは、私だけではないだろう。
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