2008/02/17 10:00
テーマ:身体 カテゴリ:趣味・特技(その他)

都会

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今日の東京はマラソンで賑やかなんでしょうね。私も昨日まで東京・新宿にいました。都庁前でマラソンの練習をしている方をみかけました。今年は天気がよくてなによりです。

 

今回、出かけた先で寄生虫の研究で有名な藤田紘一郎氏の講演を聴く機会がありました。講演の題は「免疫力をつける生活―きれい社会の落とし穴」です。サナダムシのキヨミちゃんを飼っている(腸内に)という先生のお話はとても面白く、本を読んでみたいと思いました。

日本にアトピー性皮膚炎・花粉症・気管支喘息などのアレルギー疾患や、O-157大腸菌などの弱毒菌による感染症が多いのは、日本人が回虫や細菌と共生しなくなったからであるというのが話の大筋です。他の国でこんなことはないというのです。確かに、亜熱帯地域である東南アジアへ旅行に行った日本人は、すぐお腹を壊してしまうというのを聞いたことがあります。

 

近代医学、つまり西洋医学は悪いものを取り除くという考え方に基づいて疾患の治療をしていきます。そのため、とにかく疾病の元になった菌を殺せ!排除しろ!という考えで、抗生物質がどんどん開発されました。また、細菌やウイルスがいるから感染症になるんだということで、清潔を保つという名目で消毒や石鹸による洗浄を繰り返したり、“抗菌”というグッズが出回っているのが現在の日本です。

人間の体には何種類もの細菌がいます。特に腸内細菌は免疫に関する物質を私たちが獲得するのに必要です。これは生物の進化の過程で環境に適応するために人間が身につけた能力なんです。

ところが生まれてから細菌にさらされる機会が少なくなった日本人はその能力が身につかずに成長していきます。そのおかげでアトピーや弱毒菌による感染症に罹患してしまうということです。40年前にはアトピーや花粉症はなかったといいます。まだまだ日本の子供が自然の中で遊んでいた時代です。泥水や虫の浮いた水場で遊ぶことが多く、抗菌砂場とかはなかったと思います。

o-157の発生した場所は学校給食という「清潔」を追求する場所でした。同じ給食を食べた子供でも重症になった子供もいれば、全く症状のでなかった子供もいるとか。先生によると神経質な母親からいつも「清潔」を強いられていた神経質な子供が発症しやすかったと言います。大腸菌をはじめとした多くの腸内細菌を持っていた子供は感染できないのです。他の菌が強くてo-157は生きていけないからなんです。そして、その弱毒菌を運んだのは無菌栽培のカイワレ大根と言われました。

 

アレルギーは抗原抗体反応という人の免疫の力の病気です。これは外界のものを異物だと認識して排除する力なんです。藤田先生の講演によると、寄生虫の排泄物に人の抗体の鍵穴にくっついてしまう物質があるとか。つまり、花粉などの抗原がきても反応しないということです。それは異物を排除する力がなくなるってことになる??違います。人にいる寄生虫たちは人が死んでしまうと自分も生きていけなくなりますから、人を守るようにバランスをとって生きているとか。なるほど・・・。人のことを宿主(しゅくしゅ)といいます。

トリインフルエンザとかエイズとか人が宿主でない微生物は人が死んでも構わないんです。これらは太古から他の生物を宿主として生き続けてきた生物なのです。人が弱くなったというか、人の細菌が弱くなったので人にも入り込むようになったというわけです。大腸菌とかとは違います。

 

排除するを治療としてきた西洋医学の不得意なところはバランスの問題だそうです。アレルギーや癌といった生体内のバランスの崩れからおきる病気はうまく治せないということのようです。“自然治癒力”という日本人が昔からもっていた東洋的な考え方、自然を排除するのでなく付き合っていくことが大事なのだと改めて理解しました。

 

上の写真は昨日新宿で撮影したものです。シャッタスピードは0.3秒、ISO800ですが、さすが手振れ補正!歩いている途中、手に持って撮影したのですが、まあまあの写りです。 

下記は都庁の展望台から撮影しました。都会はネオンでいっぱいです。

 

盛岡と徳島に住む友達が言ってました。東京は広いっていうかどこまでも平地で、しかもずっと建物があるんだねえ・・・と。本当にそうです。

そういえば、日本の家屋は庭の自然をそのまま室内までつなげた景色をつくるけど、西洋は内と外をはっきり区別するのだそうです。ここにも考え方の違いがあるのですね。 

下はホテルにあったつるし雛です。子供の成長を願っておこなうひな祭りはもうすぐです。段飾りもいいけど、こういうのも庶民的で親の子を思う気持ちや自然を敬う心があっていいなって思いました。

   


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