道徳的な正しさに関する概念
こんにちは。
突然ですが、NHK教育テレビで放送された「ハーバード白熱教室」という番組をご存知ですか?
ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の政治哲学の講義をテレビで収録した、全12回のシリーズなのですが、これが非常に面白いんです。
この教授の講義は大人気で、毎回1,000人以上の学生が講義室に押し寄せて来ます。
講義のタイトルは「正義」。
そう、ここまで来れば「あっ!」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
このマイケル・サンデル教授の著書が、昨年日本でも大ヒットしたからです。
「これからの『正義』の話をしよう―いまを生き延びるための哲学」というタイトルのこの本は、昨年日本国内で、発行部数が30万部を超えるヒット作となりました。
この本は残念ながらまだ読んでいませんが、「ハーバード白熱教室」も根底にあるテーマは同じはずです。
それは“社会に生きるうえで私たちが直面する、正解のない、にもかかわらず決断をせまられる問題”を通じ、“正義”について考えるという命題なのです。
アマゾンの商品説明の言葉を借りると、
-前略-
金融危機、経済格差、テロ、戦後補償といった、現代世界を覆う無数の困難の奥には、つねにこうした哲学・倫理の問題が潜んでいる。
この問題に向き合うことなしには、よい社会をつくり、そこで生きることはできない。
-後略-
これがこの番組の内容(=講義の内容)をも、シンプルに表しています。
実際の番組内では、こうした議題について、身近な例を提示しながら考え、討論していきます。
たとえば、「1人を犠牲にすれば他の5人が助かる場合、あなたならその1人を殺すか?」といった問いかけについて、学生達が両方の立場で議論を交わすワケです。
まるで自分が講義に参加しているかのような錯覚をしながらも、ある意味では世代や国家を超越した人類全体の「正義」について、否が応にも考えさせられます。
一見難しそうですが、教授や学生達にユーモアのセンスもあるので、臨場感も味わいながら楽しめるコンテンツだと思います。
もっともこれ、見るなら頭の冴えている時間帯をオススメします。
じゃないと、何も頭に入って来ずに寝てしまいますからね!(昨晩のコッキーみたいに^^;)
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