韓国からの贈り物「ポジャギとチョッガッポ」
高麗・朝鮮時代の美術工芸品を陳列している「高麗美術館」が京都にあります。
朝鮮生まれのパッチワークと言われている「ポジャギとチョッガポ展」が開催
されているとの記事を偶然見つけ、出かけてきました。
恥ずかしながら、こんな美術館があることを知りませんでした。
とても小さな美術館です。
入り口はこんな感じ・・・。 ちょっとヨンジュンアングルを
韓国って感じですね 真似てみました。
絹や麻の小さな端切れを何枚も縫い合わせたものがポジャギだと
思っていましたが、ポジャギとは物を包んだり装飾的に使用したり
する四角い布の総称なんだそうですね。
私が思っていたパッチワークの様に色とりどりの布を縫いつなげた
ものはチョッガッポと言うのだそうですね。
ポジャギの歴史はいつから始まったものなのか、はっきりとした
記録はないとか。
元々は余った布切れを捨てずに大切に使おうという、今で言う
エコ的発想でしょうか?生活の中で自然発生的に発達した文化なので
始まりとしての記録や歴史的資料が無いのだということです。
ですから、決まったデザインと言うのは元々は無いみたいですね。
自由に色んな形の端切れを縫いとめて四角くしていたようです。
今では色々なパターンが作られ、ある程度代表的なデザインと
言うのがあるようですが・・・
もっとも古いポジャギとされているのは、高麗(935-1392)中期のもの
と推定され、卓衣(法衣)という名称で伝えられている衣装の一種なん
だそうです。(日本で言うところのお坊さんが衣の上にかける袈裟ですね)
画家のクレーやモンドリアンの作品の中に韓国のチョッガッポに
非常に良く似たデザインをモチーフにしたものが見られるとかで
比較したものが飾ってありました。
似たものを探して見ました。確かに良く似てますね。
クレーの絵
いつ誰が作ったのか分からない、このチョッガッポのデザインが時代を超えて
西洋の近代アートとクロスオーバーしているとはね・・・。
モンドリアンの絵
このチョッガッポを作った名も知らない人達と近代の画家達との間に
相通ずる美意識というものがあったのですかね~
どれも繊細で、とても鮮やかな色使いのものや反対にモノトーンのシックな
チョッガッポもあり、また、針仕事に使う指貫って言うの?(指先にはめる
帽子みたいな物)そんなものとか、針山、螺鈿細工の様な物差しなどの展示
もあり、とても面白い内容になっていました。
私は縫い物は苦手なので、作り方を説明していたビデオを見ていて
あまりの細かい作業に「自分では無理だ~」 と実感しました。
一針一針細かく縫っていくんですね。お店とかで販売しているものが高いの
が分かります。
ヨンジュンさん!美術館で見たこの韓国からの贈り物~「風」というビデオ
の中で、伝統的な家屋の軒下に吊られた色鮮やかな「ポジャギ」が風を受け
青空にゆらゆらと揺れている様子が映りました。
それはとても美しく、これぞ「韓国の美」 ではないですか?と思いましたよ。
撮影旅行先で、 もしこんな風景に出会ったら、ぜひヨンジュンさんのカメラに
収めて来てくださいね!
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高麗美術館
場所・・・京都市北区紫竹上岸町15
京都駅から市バス9番
地下鉄北大路駅から市バス37番
「加茂川中学前」下車すぐです
時間・・・ 午前10時~午後5時(入場午後4時30分まで)
*今回の特別展「ポジャギとチョッガッポ」女性たちの糸と針の造形は
9月6日(土)~10月13日(月)まで
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