アニメ☆冬のソナタ☆第12話(後半)
第12話 《十年待ち続けた恋》 後半
チェリンがミニョンの部屋を 突然訪れて
サンヒョクとミニョンのやりとりを盗み聞きしてしまったその後。
深い夜の闇に包まれたスキー場の ユジンの部屋。
サンヒョクに ミニョンといた自分を引き離されて
そこで初めて サンヒョクに結婚を考え直して・・・と正直に言えたユジン。
それなのに、サンヒョクは絶対に自分との婚約を白紙には戻してくれない。
ユジンは 暗い部屋の隅にうずくまって 悲しい気持ちでいっぱいだった。
留守番電話が”ピーという発信音の後に メッセージをどうぞ”と言った。
これは ユジンがサンヒョクへ電話して 彼の留守番電話から聞こえたものだった。
ユジンは サンヒョクへのメッセージを留守番電話に託した。
「”ごめん”なんて言葉は 言いたくないのに・・・ごめんね。サンヒョク。」
ユジンの決心は固かった。やはり もう2度とサンヒョクとはやり直せない・・・。
それほど チュンサンへの愛が ユジンの中で再び大きく燃え上がってしまったのだろう。
チュンサンの記憶がない彼。今はチェリンの恋人のミニョンであるチュンサン。
それでも、ユジンは自分の心に嘘はつけなかった。
どんなに母親が望む結婚であろうと・・・愛している人が生きていると知った今、
やはり 愛していないサンヒョクとの結婚は考えられなかったのだろう。
場面は ミニョンの部屋。
ユジンに心が奪われそうなミニョンを チェリンは必死で自分に振り向かせようとしている。
「私 嘘をついてたわ。でも、チュンサンはユジンを愛してなかったの!!
ユジンも同じだったわ。私を好きなチュンサンをもてあそんでただけよ!」
このチェリンの”ユジンも同じだったわ”という言葉で 動揺するミニョン。
そんなはずはない・・・彼の心の中には チュンサンだった自分に不信感はあっても
ユジンに対しては 全く不信感はなかったから。
ユジンのことは まっすぐ信じられるミニョンがいた。
「ユジンさんは初めて僕に会った時、泣いていた。
僕を警戒しながら それでも目を離さなかった。
心から愛してなければ そんなことはできないよ。」ミニョンは 静かに言った。
「だから?」チェリンがほんの少し本性を現した。
「だから、ミニョンさんは揺れてるの?何も覚えていないんでしょ?」
声を荒げて ミニョンを責めるチェリン。
「やめよう。」ミニョンが苦しくなって そう言った。
しかし、チェリンはミニョンの前に飛び込むように膝まづき 必死で訴える。
「そうよ。ユジンもチュンサンを愛してた。でも、チュンサンが愛してたのはユジンじゃない。
この私を愛してたのよ。」泣きながら ミニョンに大嘘をつくチェリン。
ミニョンは そんなチェリンの本性を見抜いたのだろうか?顔を背けてこう言った。
「心の糸は 固く結んでもほどけることがある。」
自分を見ようとしないミニョンに 不安が募ったチェリンは 声を震わせて
「やめて。」と言った。それでも ミニョンはやめないで続ける。
「僕にもよく分からない。」
「もういい!」チェリンが遮っても ミニョンの態度は変わらない。
「でも、分かるのは・・・元には戻れないということだ。」
最後までチェリンの目を見ないミニョン。
「もう聞きたくない!」チェリンは立ち上がり 耳をふさいで泣きだした。
そんなチェリンを やはり見ることもせずに
ただ悲しそうな顔で前を見つめてミニョンは言う。
「チェリン。」「後で話しましょう。」何とか誤魔化したいチェリンに ミニョンはつぶやいた。
「別れよう。」・・・小さな声で告げられたその一言は
何よりも大きくチェリンの胸を引き裂いた。
暗い闇の中の湖。その淵で釣りをしている人影があった。
「そう決めたなら 仕方ないだろう。」
釣り人の傍で 携帯で話をしているのはアン博士だった。
釣りをしているのは チュンサンの命の恩人の老人だ。
「嫌、私がそちらに行く。」アン博士が 携帯でそう言った相手は ミニョンだった。
ミニョンは携帯を切ると 水割りの入ったグラスを手に取った。
そして一気にその酒を飲み干した。
ミニョンは記憶が戻らない自分にイライラしていたのだろう。
そして自分の前にある鏡の中の自分を見つめた。
いったいチュンサンとはどんな人物だったのか・・・。
本当の自分を知りたかった。
「イ・ミニョン。」今の自分の名前をつぶやいてみる。
グラスの氷が”違う”というように音を出して崩れた。そのグラスを持ち上げて
「カン・ジュンサン。」と小さな声で またつぶやく。
殻のグラスのように 自分の記憶も殻っぽなのだ。
ミニョンは 鏡に映る自分がチュンサンに思えて腹を立てたのか・・・
八つ当たりをすように 思いっきり鏡に向かって手にしたグラスを投げつけた。
鏡の中の自分は まるで傷ついたミニョンの心のように 砕けるのだった。
翌朝。明るい日差しのスキー場のゲレンデは 沢山のスキー客で賑わっていた。
今日のスキー客は カップルが断然多くを占めている。
「危ないから 俺から離れるなよ。」
ゴンドラの中でも カップルの熱い会話が聞こえてくる。
そう。今日は例の サンヒョクが企画して強引に進めた
スキー場でのクリスマスイベントである野外コンサートがあるのだ。
「音響セットは?」サンヒョクが張り切って ステージの傍で仕事をしていた。
「準備完了です。」スタッフにそう言われてると 「サンヒョク。順調か?」と大声がする。
見れば ラジオのパーソナリティである先輩がスタッフを連れて手を振ってやってくる。
そのゲレンデの様子を ホテルの窓からミニョンとキム次長が見下ろしていた。
「ユジンさんの婚約者だ。」とキム次長が言った。彼は続けて言う。
「婚約者の仕事場で公演か。なかなかやるね。」
ミニョンは黙ったまま何も答えずに
ただ張り切って仕事をするサンヒョクをじっと見下ろしている。
一方、ユジンは昨夜は眠れなかったのか・・・
昼間になってもベッドから起き上がれないでいた。
苦しそうにベッドで寝息を立てている。すると突然、ピンポ~ンと呼び鈴が鳴った。
目を覚まして 辛そうにゆっくり起き上がるユジン。
呼び鈴を鳴らしてドアの向こうに立っていたのは チェリンだった。
ユジンがドアを開けると「ユジン。私よ。」とチェリンが大きな袋を手にして言った。
チェリンは満面の笑みをユジンに見せている。
(プライドの高い彼女は 絶対にミニョンから別れ話を切り出されたなんて知られたくない。
十分にミニョンに私は愛されてます・・・というフリをユジンの前で演じている)
「あなた、具合悪いの?」ユジンの様子を見て チェリンが驚いて言った。
ユジンは 何て言っていいか分からずにうつむくのだが、
微笑んで誤魔化そうとすると 急に咳きこんでしまうのだった。
場面は変わる。アン博士が約束通り ミニョンのもとへやって来ていた。
部屋でお茶を飲みながら 二人は向かい合っていた。
「本当に方法がないんですか?」ミニョンは 焦った声でそう聞いた。
「私は 魔法使いではないよ。」とアン博士。「でも・・・」と残念そうなミニョン。
アン博士はお茶を一口飲んで 気落ちしているミニョンに言った。
「過去の記憶を否定したのは 君の意志だったんだよ。」
ミニョンは 「記憶を取り戻したいんです。チュンサンを待っている人がいるんです。」
ミニョンは 必死だった。このまま自分の記憶が戻らばければ
ユジンはサンヒョクと結婚してしまうのだ。
それは彼女にとっても 自分にとっても辛いことだと この時ミニョンは思ったのだろう。
アン博士は言う。「君を治療するために 催眠療法を使っただけだ。」
「それでも 偽りの記憶を入れたのでしょう?」とミニョンが アン博士を責める。
「それは 記憶を取り戻したくなった時に 手がかりになる栞のようなものだ。
栞を見つけ、ページをめくりなさい。」そうアン博士は言った。
「それだけですか?」ミニョンは 不服そうに聞いた。
「1行ずつ読みながら 思い出すのだ。」無責任なアン博士の言葉に ミニョンは
「そう簡単に 思い出せるはずがない。」と言う。
「10年前の記憶だからな。」とアン博士も言う。
「すぐにすべてを思い出す可能性もあるが、永遠に思い出せない可能性もある。
あの頃、君がなぜ過去の記憶を否定していたのか、私には分からなかったが
その辛い記憶まで 戻るかもしれないのだぞ。この辺でやめたほうがいい。」
アン博士はあくまでも チュンサンの記憶を取り戻すことには消極的だった。
その時。ミニョンの携帯が鳴った。出て見れば それは母のミヒからの電話だった。
「ああ母さん。分かったよ。」ミニョンはそう言った。
ユジンの部屋に場面は戻る。
チェリンがユジンのために 何か作ったのだろうか?(珍しい!!)
ユジンの食べ終わった食器を片づける チェリンの姿があった。
ユジンはソファーに座ったまま「私が片付けるから。」と言うのだが
「ユジンったら。」そう言って チェリンはお盆を下げて行った。
「具合が悪いのに 薬も飲まないでいるなんて。」
そう言って チェリンはユジンにお水を入れている。
(ミニョンをユジンに渡したくないチェリンなのに、上辺だけは優しく振舞ってる怖い女)
「もう大丈夫よ。ありがとう。」ユジンは すまなそうに嬉しそうに謝った。
チェリンが差しだしたコップに入れた水を ユジンが受取り、薬を飲んだ。
「サンヒョクに何か言われた?」チェリンは早速、この部屋に来た目的を果たそうとする。
水を飲んでいた手が止まり、ユジンは「別に 何も。」と答える。
チェリンは 自分の持ってきたバッグを見て「おかしいわね。私にこう言ったの。
”近いうちに結婚するから ユジンのウェディングドレスを頼む”って。」
やはり 大きなバッグの中身はユジンのウェディングドレスだったのだ。
「サンヒョクが?・・・サンヒョクと私・・・。」言いにくそうに ユジンはチェリンを見上げ
チェリンの顔を見て やっぱり言えない・・・というように口を閉ざしてうつむいた。
(だって・・・サンヒョクと結婚したくない理由は ミニョンさんなのだから・・・。
そんなことは ミニョンと付き合っているチェリンには言えないよね・・・。)
「ミニョンさんが倒れた時は 私が言い過ぎたわ。私、気が動転してて・・・。」
そうしおらしく謝るチェリンに 優しいユジンは
「いいのよ。勘違いした私が悪いの。」と言うのだった。
そして その時、ユジンの携帯が鳴った。送信者はサンヒョクだった。
しばらくどうしようかと 携帯を持ったまま眺めているユジン。
チェリンの前では サンヒョクと話したくなかったのだろうか?
自分がサンヒョクに別れたいと言ってもめていることを
チェリンに 知られたくなかったのだろうか?。
一番は 昨日のサンヒョクの態度に困惑して
ユジンは サンヒョクと少し距離を置きたかったのだと私は思う。
「出ないの?」チェリンが 不思議そうに聞いた。
「あ・・・知らない番号なの。」ユジンが下手な嘘をついた。
チェリンが腕時計を見て「行かなくちゃ。ミニョンさんとの食事の約束があるの。」
と今度は チェリンが嘘をついた。
(TVの字幕では夕食の約束とあるが これは時間を考えると間違いだと思う)
チェリンが手を振って ユジンの部屋を出ようとドアを開けると
そこには携帯を手に持ったサンヒョクが立っていた。「サンヒョク!」驚くチェリン。
ユジンの携帯の音は鳴り続けているが、
サンヒョクが手にした携帯を閉じると 携帯の音は止んだ。
ユジンの手の中の携帯に”不在着信”と表示された。
3人の間に 気不味い空気が流れた。ユジンは サンヒョクを避けている・・・。
それが、二人に分かってしまった・・・。
「君が記憶を取り戻したい気持ちは分かるが、過去のせいで 今を失ってはいけないよ。
君とお母さんのためだ。」迎えの車に乗ったアン博士は 見送るミニョンにそう言った。
ミニョンは頷いた。ミニョンの横にはミヒもいる。
「困った時には いつでも連絡しなさい。ミヒさんもだ。」
ミヒとミニョンのために韓国に来たアン博士はそう言ってアメリカに戻るのだった。
「アメリカに戻ったら伺います。」と、ミニョンと一緒に見送りに来たミヒが言った。
(アン博士を韓国に呼んだのは ミヒのようなものだから見送るのは当然だろうが
やはり、この二人の関係は・・・匂う・・・笑)
そして博士を乗せた車が ミニョン達の前から出発して行った。
ミニョンは 何か考えごとがあるのか しばらくその場を動かなかった。
ミヒはミニョンを残して さっさかホテルに戻って行く。
そこへ サンヒョクの父親のジヌの運転する車が ホテルに到着した。
ジヌが車から降りて ホテルの前で佇んでいるミニョンを見つけて驚く。
「君は カン・ジュンサンではないか?」ジヌがミニョンに向かってそう聞いた。
(凄い!!サンヒョクのお父さんの記憶力って~♪)
ジヌと一緒に車から降りた母親は 誰かしらと思って興味を持った。
その声に ミニョンはジヌの方を向き、そしてホテルに戻ろうとしていたミヒも振り返る。
そこへ 先ほどのサンヒョクがユジンを部屋から連れ出して通りかかかった。
ジヌが嬉しそうに ミニョンに駆け寄る姿を目撃するサンヒョクとユジン。
ジヌは「私の研究室に遊びに来ていたじゃないか。覚えてないか?キム・ジヌだよ。」
と ジヌは懐かしそうに ミニョンに言うと そのやりとりを見ていたサンヒョクが
「父さん!」と 叫んだ。困った顔で振り向くミニョン。
サンヒョクは 両親の元にやってきて「着いたの?」と声をかけた。
母親は「サンヒョク。」と息子に笑顔を見せて近づくが、
父親のジヌはまだミニョンが気になっている。
ミニョンは サンヒョクの後方に立っているユジンに 驚いた顔をするが、
ユジンは サンヒョクの両親に頭を下げて挨拶するのだった。
ジヌは ユジンを見て嬉しそうな顔をするが、サンヒョクの母親は険しい顔だ。
すると ホテルに入ろうとしていたミヒが 引き返してくる。
そのミヒの姿を見て ジヌは口をポッカリ開けて、とても驚いた顔をする。
ミヒはコートのポケットに手を突っこんだまま ジヌを正面から見つめている。
二人の間には なにか特別な空気が流れている。
視線を合わせすジヌとミヒの周りの サンヒョクやユジン達は
その二人を見て不思議そうな顔をした。
★画像は きょこままさんからの提供です★
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夫の帰宅時間が思ったよりも遅かったおかげで(笑)
なんとか 後半が仕上がりました(*^_^*)
この12話も 実写版とはかなり展開が違います。
そして もう放送されている13話も・・・。
このアニメでは ミニョンが記憶を取り戻したい理由が
チュンサンを待っているユジンのために・・・という設定です。
私は 実写版のミニョン自身が ユジンに恋してゆく
その過程が大好きだったので・・・
本当は 少しこの展開は 物足りないと思う歌姫です。
でも・・・30分で 「冬のソナタ」を語っていくには
仕方がないのかな・・・とも思っています。
とにかく これからのアニソナの行方が気になります。
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