BGMはこちらで^^BYJシアターです。本日は「恋がいた部屋」5部です。今まで、元の形でアップしてきましたが、ちょっと長いので、短く区切ってアップします。もともとは、何日もかかってアップしていったものなので、読まれる方もゆっくり読めたんですが、ここでは一日置きなので、こんな量はちょっとしんどいですよね。ということで、オリジナルとは、切れる部分が変わりますが、お楽しみください^^これより本編。ではお楽しみください。~~~~~~恋を失うというのはどんな状態だろうあなたが心の中から消えてしまうことかそれとも現実的に別れた状態を言うのか あなたのいない世界を考えるあなたと交わした言葉を忘れる・・・ そんなことは私にはできないそんなことをしてしまったら私が私でなくなってしまうから あなたなしには・・・私は存在しないから「こんにちは」「いらっしゃい」ヘスがミンスの新しいマンションへ遊びにやって来た。ミ:どんどん中へ入って。へ:うん。はい、これ。ケーキ。ミ:ありがとう。 へスは部屋の中へ通されて、リビングの窓から外の景色を眺めた。主演:ぺ・ヨンジュン チョン・ジヒョン キム・へス【恋がいた部屋】5部-1へ:ここ、見晴らしがいいわねえ。ミ:でしょ? ねえ、紅茶にする? ローズヒップティもあるけど・・・。へ:それがいい。そっちにして。ミ:わかった・・・。へ:ずいぶん広いのねえ・・・。(今度は部屋の中を見る) ここって・・・ワンルームだったの?ミ:そうよ。だけど、私には使いにくいから、カーテンで部屋を仕切っているの。あっちはベッドだけ。へ:そうお・・・。ヘスは部屋の中の家具を眺め、大きく息をついてから、ソファの背を手でなぞりながら、ダイニングテーブルのほうへ戻ってくる。ミ:お姉ちゃん・・・。ここの家具は全部私のよ・・・。(姉を見つめる)へ:わかってるわよ・・・。でも、ヒョンジュンのもあなたが選んであげたんでしょ?ミ:・・・。姉妹はちょっと見つめあった。その通り・・・。ヒョンジュンが新しいマンションに移る時、家具は全てミンスが選んだ。「おまえの好きなのでいいよ」「でも・・・」「そのほうが一緒になってからでも使えるじゃない」「やだあ」(うれしそうな顔をする)「そうだろ? そうして」「うん!」ヒョンジュンとミンスはまるで新婚のように、二人で、家具やカーテンを見て回った。 だから・・・ここにある家具も同じテースト・・・。カーテンもそう・・・ベッドも同じ・・・。お姉ちゃんにはわかるのね・・・。 ミ:おねえちゃん・・・モンブラン・・・。へ:そうよ。(席に着きながら)あいつの好きだったやつ・・・。なんでこんなマズイの好きだったのかしらね。(笑う)ミ:私も好きよ。へ:実は私も。(笑う)ミ:好きなお店のだわ・・・。へ:うん・・・。ミ:お茶が入ったわ。食べよう。へ:うん・・・。 へ:あいつって、子供の頃から、栗とかお芋が好きだった。(思い出し笑いをする)ミ:そう?へ:うん・・・。だから、しょっちゅう、プープーしてたわよ。ミ:やあだあ・・・。(笑う)へ:ジェンスとヒョンジュンと三人で、よく遊んだ・・・。ミ:お兄ちゃんのこと、よく覚えてないの。へ:そっか、うん・・・。あの子が死んだのって、12の時だもん・・・。あなたはまだ5つで・・・。覚えてるわけないよね・・・。ミ:ヒョンジュンとは、どこで再会したの?(ケーキを食べる)へ:ソウルの本屋さんで・・・。デートの前にね、時間潰してたら、あいつが声をかけてきたの。「ヘス姉さん?」って。その時、私って、ちっとも顔が変わってないって言われちゃった。ちゃんとお化粧してキレイになってたはずなのに・・・。(笑う)あいつは・・・カッコよくなってたけどさ・・・。(ケーキを食べる)ミ:それで・・・恋に落ちたの?へ:というかね・・・。その時、時間があったから、一緒にお茶を飲んだのよ。そしたら・・・ジェンスを思い出しちゃったの・・・。あいつと、すごくよく似てるんだ・・・。表情とか癖が・・・。それで・・・別れた後、また会いたくなっちゃって・・・。ミ:ふ~ん・・・。お姉ちゃん、別れたあと、「考えてみたら、ヒョンジュンは弟みたいなものだった」って言ってたよね・・・。へ:そうだっけ? 忘れちゃった・・・。そんなこと、言ったんだ・・・。ミンスは、どうやって知り合ったの?ミ:画廊に食器を納めに行って・・・。そこに彼がいたの。画廊のチェスクさんて、お姉ちゃんも挨拶したことあるでしょ? あの人が紹介してくれた・・・。私の名前を聞いて、あのミンス?って、彼が驚いて・・・それから・・・。へ:そうかあ・・・。全部、ジェンスが引き会わせてくれたんだね・・・。ミ:うん・・・。へ:ねえ、それにしても、ここって、一人で住むには高くない? 大丈夫? 赤字でしょう?ミ:まあね・・・。でも、お金がなくなったら、それでおしまい・・・。へ:金の切れ目が縁の切れ目?ミ:・・・たぶん・・・。ヘ:・・・そう・・・。ミ:それまではいるわ。(微笑む)へ:なんで、結婚しちゃったんだろうね・・・。考えてもみなかったなあ・・・こんな結末。ミ:・・・。ミンスが両手でマグカップを包み込むように持った。へ:ずいぶん、金色が濃いのね、その指輪。ミ:そうお? 24金だからかな。へ:へえ、そんなのつけてるんだ。すごくおしゃれね。太くって。ミンスに似合ってるわよ。でも、あなた、そんなところにしてたら、モテないわよ。中指にしたら?ミンスは、左薬指にはまっている指輪を見た。ミ:でも、これ、サイズが小さいの。中指だとはまらなくて・・・。今は、どこの指にはめてもいい時代よ。お姉ちゃん、古いわね。へ:そうかな・・・。(指輪を見ている)少し伸ばしてもらったら?ミ:いいのよ・・・ここで。ミンスは右手で指輪を触った。 へ:ねえ、あなたに聞くのもおかしいけど・・・なんで、ヒョンジュンが結婚したか、知ってる?ミ:・・・うん・・・。それはね。へ:どうして? あなたとうまくいってたじゃない。ミ:・・・あっちに赤ちゃんができちゃったの・・・それで・・・。父なし子にはできないからって・・・。ましてや、中絶なんて駄目だって言って・・・。ヘ:・・・浮気してたの? (驚く)ミ:・・・うん・・・。へ:そうなんだ・・・。ショック・・・。あなただけを愛してると思ってたのに。ミ:それが・・・ちょっとした心のスキだったと思う・・・。本人はその時だけって言ってたけど・・・。それでも・・・。(辛くなる)へ:それにしても、どんな女? ミンスは、ヒョンジュンが結婚したソルミの話をかい摘んで話した。ヘスもやるせない顔になった。二人はしばらく黙ってお茶を飲んだ。 へ:辛かったね・・・。ミ:・・・。へ:そんなことがあったんだ・・・。愛だけじゃ超えられないこともあるのね・・・。ミ:・・・。ヘスは、ミンスをじっと見つめた。 へ:ミンスは・・・本当に知らないんだ・・・。ミ:何が?へ:私たちが別れた理由・・・。ミ:うん・・・。へ:もう終わったことだから・・・話しておくね。ミ:秘密にしておきたかったら、言わなくてもいいよ。もうヒョンジュンはいないんだし・・・。へ:うううん・・・こういう時こそ、妹のためにならなくちゃ・・・。あなたに教えてあげたいの、なんで・・・ヒョンジュンが結婚しちゃったかもわかるかもしれないから・・・。ミ:・・・。へ:さっき、本屋でデートの前に時間を潰しているところで、ヒョンジュンと会ったって言ったでしょ? 私、その頃、会社の人と・・・不倫してたの・・・。それが・・・ヒョンジュンと付き合い始めても別れられなくて・・・。ミ:・・・お姉ちゃん・・・。(内心驚く)へ:両親や周りの反対だけで、駆け落ちしたんじゃないの・・・。ソウルにいると、私がズルズルしちゃうからって・・・ヒョンジュンが二人でどっか違う所へ行こうって言って・・・。それで、駆け落ちしたの・・・。ミ:・・・。へ:ヒョンジュンは若かったけど、男らしかった・・・。オレがおまえを食べさせてやるからとか、言っちゃって・・・。なのに・・・。ミ:なのに?へ:駆け落ちした先でわかったことは、私が妊娠してたこと・・・その人の子をね。ミ:・・・。へ:それで・・・。ヘスは言葉につまって、上を向いた。姉の目が涙でキラキラと光っているのを見て、ミンスは確信した。姉は当時のことを後悔している。いや、今でもヒョンジュンのことが好きなのだと。 へ:それでね・・・。その田舎町の設備もよくない病院で中絶することにしたの・・・。ミ:・・・。へ:ヒョンジュンは止めたわ。ソウルに戻ってちゃんとした病院へ行けって。こんなところでするのはやめろって。あまりに怒ったように言うから、あの時の私は、意地になっちゃって・・・結局、ヒョンジュンを付き合わせちゃった・・・。それで・・・自分から別れを言ったの・・・。ミ:・・・。愛してたんでしょ? ヒョンジュンを?へ:まあねえ・・・。でも、私がひどいことしちゃったのよ。だから、仕方ないの。それに・・・その時、感じたの・・・。ヒョンジュンは、私を肉親の姉のように思っていて、私のバカみたいな不倫をやめさせるために、私を田舎町まで引っ張っていったんじゃないかって。・・・なんだか、私の中で、彼を愛していることや、彼が私を愛してくれる理由がわからなくなっちゃったの・・・。それで、自分から別れを言ったの。ミ:今はどう思ってるの?へ:ヒョンジュンにとっての私は・・・半分、アネキだったと思う・・・。懐かしかったアネキ。その懐かしさと恋が、彼の中でごっちゃになってたんじゃないかって思う・・・。彼が気がつかなくてもね。ミ:どうしてわかるの?へ:あなたといるのを見て、確信したの。彼は私を姉として、守ったって・・・。あなたには・・・ホントの心を見せていた気がするもん・・・。全部預けてる気がしたもん・・・。ミンスが一瞬泣きそうになった。そんな風な間柄だって・・・壊れてしまう恋もある。ミ:お姉ちゃんは・・・ヒョンジュンをどう思ってるの? 本当は・・・?へ:え?(困って口ごもる)そんなの、どうでもいいじゃない・・・もう、終わったことよ。それより、ミンス。あなたに言いたいのは・・・あの時のことを、ヒョンジュンがとても気にしているんじゃないかってことなの・・・。今、私に子供がいないでしょ? だから・・・あれでできなくなったと思っているかもしれないわ・・・。でも、本当のことはわからないの・・・。うちのが駄目なのか、私が駄目なのか、検査もしていないし・・・わからないの・・・。ただの相性かもしれないし・・・。ミ:・・・そうだったの・・・。知らなかった・・・。へ:ヒョンジュンに重い足枷をしちゃったね・・・。いけないのは・・・私ね・・・。ミ:・・・。へ:でもね、ミンス。こうなってしまったからには、仕方ないじゃない・・・。あいつを忘れるか・・・。忘れられなくても次に進まないと・・・。ミ:・・・。(涙ぐむ)へ:・・・残念だったね・・・。 二人はまたしばらく黙り込んだ・・・。 ミ:あ。コーヒーでも入れようか。ミンスが立ち上がった。ヘスは、ミンスを不憫に思いながらも、自分のことを思った。もう12年も前のことなのに、今だに、あの恋を引きずっている自分。ヒョンジュンの気持ちに気づいて別れたけれど、別れた後で、自分自身は彼を誰よりも愛していたことに気づき、それをずっと後悔した自分・・・。それを思うと、3年という月日を彼とともに過ごし、結婚直前までいったミンスが、簡単に彼を諦めて、すぐに出直すなんてことは、無理なことだろう。かつて恋人が暮らしていた部屋を借りて住んでいる妹・・・。きっと、家具なども同じようなものに違いない。妹が手の中に包み込むように持っているマグカップは、もしかしたら、ヒョンジュンの使っていたものかもしれない・・・。妹の手がそう言っている・・・これは、ヒョンジュンのよって・・・。彼が好きそうなデザインだ・・・。 へ:ミンス・・・今着ているカットソーって・・・H・joon(アッシュ・ジュン)の?ミンスはその言葉にドキッとして、姉を見た。ミ:そうよ・・・。へ:ピッタリね。まるであつらえたみたい。ミ:コーヒーが入ったわ。へ:あなたがこんなに似合う服を作るヒョンジュンて・・・。人の心の中ってわからないものね。ミ:お姉ちゃん・・・H(アッシュ)、覗いたの?へ:うん・・・。ヘスは恥ずかしそうに俯いた。へ:私もヒョンジュンのものがほしかったから・・・。でも、細いのよ。(笑う)今度、ミッシー用に作ってもらわなくちゃ・・・。(顔を上げる) あなたはよく似合ってるわ。ミ:・・・・。ヒョンジュンは、半年前に、キム・ソルミと結婚した。そして、今では絵を捨て、ソルミの父親のアパレル・グループのデザイナーズ・ブランドのデザイナーとして成功している。作る作品の美しいフォルムや着やすさもさることながら、彼という人の美しさも、20代、30代の顧客の心を掴んでいる。 ミンスは彼がデビューしてから、ほとんどの洋服をH・joonの製品に変えた。どれを組み合わせても、ミンスの体にぴったりだった。人より背が高く、細身で、腕の長いミンスが着ても、それはピッタリとフィットした。 姉もあのブランドを訪ねたんだ・・・。ミンスは、自分たち二人にとっての、ヒョンジュンを思った。とても近くにいたのに、手に入れることができなかった男・・・。へ:たまには、うちへも遊びにいらっしゃいよ。 ヘスが玄関で、ミンスの腕を掴んで笑んだ。 ミ:うん・・・今度ね・・・。へ:じゃあ・・・。姉は笑顔を残して帰っていった。 ミンスは部屋に戻り、部屋の中を見回す。そして、部屋を仕切っていたカーテンをザッと開き、部屋を広くした。5部-2へ続く・・・・
面白くて目が話せません。一日おきと言う事だったけど、今覗いたら アップされてたので嬉しくなって・・・次は~と待ちどうしいです。 楽しみに読ませて頂いて有難う!これからも次々読ませてくださいね。
こんにちは! こんな展開だったんですね~ 前のコメント削除します~>< そうよね… 今日のヘスの話を聞いたら…ヒョンジュンはいい加減な男ではな く、根は真面目な男なんだ… イッキにヨンジュン風^^ でも、男の責任だからって…こんな愛の無い結婚… ヒョンジュンは今、どんな思いでいるのでしょう… 続き楽しみです。
yayoiさん、 こんばんは^^ いつもありがとうございます^^ 一話ずつが長いので、2部に分けて、毎日にすることにしました^^ ミンスになりきってどうぞ~^^
ツインズ母ちゃん、 こんばんは^^ レスが遅れましたvv 4話は重かったんですよね。 二人の間に亀裂が入っていくので・・・。 幸せだったはずが、気がつくと全く違う方向に向かってしまっている・・・。 これからは1話を2つに分けてアップしていきます。 最後まで、ミンスになりきって、お付き合いください^^