2010-09-04 00:30:38.0
テーマ:【創】探偵物語 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

【BYJシアター】探偵物語 6





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BYJシアターです。




キャメロン・ディアスが8月30日に38歳になったとか。

ぺ・ヨンジュンとため^^

すごい人が出る年ってありますよね^^
1972年はそういう年だったんでしょうか^^




秋夕(チュソク)連休は、
22日はロッテ百貨店、インサドンのほとんどのショップなど休業です。

この時期のお出かけはお店や観光地のお休みをチェックしてからお出かけくださいね^^
って、観光広報大使のkikoさんでした~^^





では、
本日は「探偵物語」6です^^





これは全てフィクションです。
ここに出てくる全てのものは実際とは異なります。


これより本編
ではお楽しみください^^


~~~~~~~~~







19歳のパク・ウンジュは、憂鬱そうに10月の空を見上げた。


空はこんなに晴れ渡っているのに・・・。


ここ2ヶ月というもの、働きづめに働いて・・・何のために大学に入ったのか、最近、わからなくなってきている。体を痛めて、心を虚しくして、お金を得る・・・。そんなことを望んでいたのだろうか。

でも、確かにお金は手に入った。ほしい服もほしい化粧品も全て手に入った。

なのに・・・。


ウンジュは腕にボディローションを塗りながら、溜息をついた。







アパートの2階の窓辺に佇んでいると、あの子が帰ってきた。
通りをあの子が歩いてくる。

自分の下の部屋の子だ。

いつものように、少しよれたTシャツにジーンズをはいている。
そして、ちょっと生意気そうな顔をして、肩で風を切って歩く。

胸の辺りまで伸ばした髪に日が当たって、きらきらと輝いている。
髪が風になびいて・・・とてもキレイだ。


今日は、あの子の後ろをあのハンサムな弟が歩いている。

ホントに素敵・・・。
背が高くて、くっきりとした目鼻立ち・・・。

二人は姉弟だ。

それは見てすぐにわかる。同じ鼻筋に、二人の目付きがそっくりだから。

それに、彼が彼女を「アネキ」と呼んでいるから。

彼も大学1年ぐらい・・・高校生ではないわね。
そうすると、私と同じ年。

一つ違いなのかしら? 
あの子だって、私と年がほとんど違わないもん。

あんなにかっこいい弟を従えて歩くなんて。


あ、何か言い合っている・・・。


弟が顔を覗き込んで笑うと、姉は思い切り弟の足を蹴飛ばした。



かわいそう!
よく、あんなにかっこいい弟を邪険にできるわね・・・。



それでいながら、二人は次の瞬間、笑った。


私にはできない芸当だ。
男の人を蹴飛ばしたりして・・・。



あの子と私と、何が違うの?

背格好だって同じくらい・・・美人度だって、きっと同じぐらいよ。

なのに、あの子はなぜか魅力的・・・。

私はこんなに化粧品を買い込んで頑張っているのに、リップグロス一つのあの子に負けちゃうなんて・・・。

あの子は疲れている時だって、私より魅力的に見える時がある。
試験前に髪を縛って、怒ったような顔で歩いていても・・・。






二人はアパートの入り口までやってきた。

ウンジュは部屋のドアを開け通路に出て、見えないように下を覗く。



「アネキ~。貸してよ」
「ダメダメ。だって、私だって、ぜんぜんお金がないのよお!」



そう言って、二人は部屋へ入っていった。








ぺ・ヨンジュン主演
イ・ジア

「探偵物語」6






レ:なんでえ、バイトしてるじゃない。


20歳になったばかりのワトソンと一つ下の弟レオンがアパートの部屋へ入ってきた。


ワ:でも、必要最小限しか持ってないのよ。
レ:なんで?

ワ:もう、先生がお召し上げなんだあ。 (流しへ行く)

レ:え、バイト料払わないの?

ワ:そうじゃないのよ。ラーメン食べるでしょ?

レ:うん。


ワトソンは、鍋に水を入れてコンロの火にかけた。



ワ:コーラ飲む?
レ:うん。


レオンがコップを2つ、流しの洗い場から取って、今買ってきたコーラを開ける。



ワ:それがさあ、母さんが先生に電話入れたんだあ。 (ムッとした顔をする)
レ:なんで? (驚く)

ワ:お世話になる先生に、よろしくって言いたいからって、わざわざ日本から電話してくるものだから、電話番号、教えてあげたら、案の定・・・・。「あの子にはそんな大金は要りません」なんて言ったらしいのよお。

レ:へえ~。参ったねえ。余計なお世話だ。(コーラを飲む)

ワ:でしょ? まったくバイトをなんだと思ってんのよ。(コーラを飲む) それで、先生が考えた方法。天引き預金。バイト料の支払い日に私に預金通帳を渡すの。「これで、預金しておいで」って。それで、半分お召し上げよ。

レ:それで、その通帳は?
ワ:また、先生に返すの。毎回、金額を見てうれしそうにするのよ。「貯まったね」なんて言っちゃって。それが母さんの顔に見えちゃうのよ。
レ:(笑う)ふん。乗りうつってんじゃないの?
ワ:かもねえ。(笑う)



ワトソンがインスタントラーメンを鍋に入れる。


レ:卵も入れてよ。
ワ:わかった。


ワトソンは、冷蔵庫から卵を2つ取り出して、解したラーメンの上に割り入れる。



レ:その通帳、最終的にはくれるんでしょ?
ワ:当たり前じゃない。私のお金よ。ただ・・・母さんとの約束なのよ。若い子にあまりお金を与えないでってね。でもさ、探偵事務所って事務だけじゃなくて他のこともするから、最低賃金って訳にはいかないって先生が言ってさ。

レ:いい先生だね。

ワ:でしょ? でも、母さんは「リリーがグレないように」って。
レ:でも、逆に金がないとグレるよね?
ワ:(笑う)ホント。もう、わかってないんだあ。 あ、できた。



ワトソンはラーメンの火を止めて、テーブルへ持ってきた。
弟のレオンが茶碗を2つ並べて、二人は食べ始める。



レ:あっちい・・・・。でも、足りてるの?
ワ:まあね・・・。だって、お昼も夜も事務所で出るし・・・。仕事のない時も顔出せば、一緒にお弁当とってくれるし。

レ:いいねえ、それ。食費が浮くって最高じゃない?
ワ:でしょ? テキスト買うお金がない時は、言いにいけばくれるし。

レ:え? 

ワ:なんか帳簿をつけてんのよ。 それで、翌月、その分を減らして預金するのよ。
レ:へえ・・・おもしろい先生だね。

ワ:でしょ? たぶん、母さんに言われてるんだと思う。親が近くにいないので、よろしくって。
レ:まるで、母親代わりだね。

ワ:そうなの。母さんから先生に代わっただけよ。(ラーメンを啜る)
レ:へえ・・・。
ワ:だから、お金が足りない時は事務所に来て。そうすれば、貸してあげる。
レ:先生ママが貸してくれるんだ。
ワ:そう。私のお金をね。(笑う)

  

ワトソンの首元で、Tシャツに隠れていた鎖が揺れた。



レ:どうしたの? それ? 首にかけてるやつ・・・。
ワ:これ? これは、20歳のプレゼントだって・・・。(少し表情が女になる)
レ:誰から?

ワ:(少し赤くなる)先生から・・・。

レ:好きなんだ、先生を・・・。(驚く)
ワ:と、というほどじゃあないわよ・・・。(鎖骨にかかった鎖をいじっている)


そう言った姉は、輝いていた。
20歳の誕生日辺りから、姉はますます、きらきらと輝いている。

  

レ:キレイになったのは、それのせいか。(鎖を見る)
ワ:(赤くなる)そんな目で見ないでよ。
レ:でもさ・・・。そうかあ・・・。へえ・・・。

ワ:何よ?
レ:意外だったなあ・・・。
ワ:何よ、やあね・・・。
レ:だって、10歳以上離れてるんだろ? へえ・・・。
ワ:・・・。

レ:でも、アネキみたいに強い女の子は年上のほうが楽なのかもしれないね。(感心する)
ワ:やあねえ・・・何も決まってないし、何にもないわよ。ただ、誕生日のプレゼントもらっただけよ。

レ:ま、そうだけど・・・。(笑う)



レオンには、わかる。
アネキの気持ちが・・・。

ただもらったといっても、人はそんなに易々と身に着けたりしないものだ・・・相手が好きでなければ・・・。



ワトソンは一番大事なことは、弟には言わなかった・・・。

憧れていた先生と20歳の誕生日前日・・・とうとう、二人は一つになったと・・・。

ホントはそれを弟に言って、一緒に喜びを分かち合いたいけれど、もう二人とも大人で、子供の時みたいにそんな幸せを分かち合えない。


あの日から、先生がなくてはならない人になっていることを。
そして、それが自分を輝かせてくれていることを・・・。


本当は、弟に報告したかった。


だから、先生のことを信頼して預金通帳も預けていることを。
先生を母親代わりに甘えていることを・・・。


そして、好きすぎる自分の気持ちと日夜戦って、先生には強い女にみせていることも。
先生が自分と同じぐらい好きだと思ってくれていることを確信するまで、戦い続けることを・・・。

自分の気持ちと戦い続けることをね・・・。




レオンがにっこりとやさしい顔で、姉を見つめた。


レ:いいよ、それ。すごく似合ってる・・・。
ワ:・・・サンキュ・・・。


ワトソンも照れくさそうに答えた。








ウンジュは、ホットカーラーで髪を巻き、化粧を始める。
今日もこれから仕事だ。

こうやって作り込むと、どう見ても、自分のほうが下の子よりキレイだ。

ぜんぜん負けていない。

それに、お金でピーピー言うことだってないもの・・・。
結局、私の勝ちかな・・・。

あの子が羨ましいなんて・・・バカみたい・・・。
ハンサムな弟もボーイフレンドもいないけど、私はまだ19だもん。

これからよ・・・。
いつか、もっとかっこいい男と並んで歩くわ!


ウンジュは丁寧にマスカラを塗った。










ヨ:う~ん。
ワ:・・・・。

ヨ:・・・・。
ワ:・・・・。


デスクで考え事をしながら、ヨソクが無意識にペンでトントンとデスクを叩いている。
それをワトソンがじっと見つめている。
ヨソクがワトソンを見た。


ヨ:おい、その顔、なんとかしろよ。
ワ:何ですか?

ヨ:おまえ。自分がどんな顔してるか、わかってる?
ワ:なあに? 先生よりはまだ私のほうが美形だと思ってるんですけど。

ヨ:ふ~ん。どこから来るんだろうねえ、その自信! 鼻の下にシャーペン挟むの、やめろよ。(笑う)

ワ:あ、いけない!


ワトソンは、いつものくせで知らず知らずに、鼻の下にシャーペンを当てていた。

これは、一人の時にやるくせだ・・・。
少なくとも・・・ヨソクにこんな顔は見せてはいけなかった・・・。


ヨ:なんで、赤くなるんだよ? (笑う)
ワ:なんでもないです・・・。


ヨソクはワトソンをじっと見つめて笑った。



ヨ:それにしてもだよ。(本題に入る)

ワ:・・・・。
ヨ:なぜ、ワトソンに、ドングクが元素記号の表を見せたかっていうところが謎だよなあ・・・。もしもだぞ、ドングクが「リボン」のお客で、本気で好きになって振られたとしても、なぜ、おまえに見せる?
ワ:・・・う~ん・・・。

ヨ:それに、「リボン」にとっての元素記号は、客の評価であって、それを客に教えるだろうか・・・?
ワ:ですよね・・・。でも、わかっていることは、ドングク先生は「リボン」を本気で好きだったということ。それから、私がその紐になんか関係していると思い込んでいることですよね。

ヨ:そして、ドングクは、おまえを好きだってことだな。

ワ:よくそんなこと、口に出せますね・・・。

ヨ:でも、おまえもそう感じたんだろ?
ワ:・・・。

ヨ:それでも・・・元素記号の表には、結びつかないんだよねえ・・・。


ワトソンは立ち上がって、ヨソクのデスクの前へ行った。



ヨ:なんだよ。(見上げる)
ワ:私のこと、好きじゃないの?

ヨ:なんだよ、いきなり・・・。(驚く)
ワ:好きじゃないの?
ヨ:・・・。

ワ:ぜんぜん嫉妬しないの? ドングク先生が手を出したらどうしよう!とか・・・思わないの?
ヨ:だけどさあ・・・。
ワ:平気なんだ・・・。

ヨ:それとこれとは、違うだろ? 今は事件のことを考えて・・・。
ワ:他の男が私を好きそうだってわかってても、私のこと、放っておくのね?

ヨ:別に、放ってないだろ?

ワ:でも・・・昨日もしなかったじゃない・・・。(下を見る)
ヨ:でも・・・ほったらかしではないだろ? (やさしく言う)

ワ:・・・。(俯いて、机を爪でトントンと叩く)
ヨ:・・・。

ワ:気持ちは・・・伝えなきゃ、駄目よ・・・。態度で示さなきゃ・・・。
ヨ:・・・。








事務所のドアが開いた。



お:おはようございます! あれ、どうしたの? ちょっと深刻?

ヨ:おはよ。深刻かどうか知りたかったら、こっちに参加して。
お:え~え! やだなあ・・・。でも、なんか出てきたんだあ・・・。

ヨ:おぼろげながらね・・・。
お:へえ。
ヨ:今、警察のほうに照会してもらってるんだけどね。


そう言っていると、ヨソクの前の電話が鳴った。



ヨ:はい。ぺ探偵事務所。あ、オヤッさん。え、「リボン」のことがわかったの、早いなあ。それで? コン・へジン。27歳。偽名と言っても一字違いだったんだ。それで・・・。ソウル外科内科病院勤務の薬剤師・・・。へえ、薬剤師ねえ・・・。行方不明なの? いつから? 3年前? 

ワ・お:・・・。

ヨ:捜索願いも出てるんですかあ・・・。ふ~ん、それのコピーもいただけます? お願いします・・・。



ヨソクが受話器を置いた。



ワ:行方不明なんですか?
ヨ:ああ・・・。なんだろうなあ!(頭に両手を当てる)

お:どうなってるわけ?
ワ:聞きたいですか?
お:え? でも、聞いたら・・・。
ワ:それは、ただじゃおかないですよ。
お:それ、困るんだよねえ・・・。(頭を掻く)

ワ:困っても参加してくださいよ。
お:参ったなあ・・・。

ワ:じゃあ、お茶飲みながら、話してあげる。
お:そうお? ブルーマウンテンでよろしく。

ワ:お砂糖入れます?
お:ミルクもね。
ワ:OK !







お:へえ・・・。そうお・・・。
ワ:それで、先生がエージェントに「リボン」の本名と当時の大学のこと、聞いたんです。
お:へえ・・・。それで、現在は行方不明・・・。それにしてもさ、そのドングクとの関係はいろいろ考えられるなあ・・・。

ヨ:まずは?

お:まずは、その彼女が紐女と知らないで恋に落ちていたら・・・。
ワ:だってそれじゃあ・・・。

お:だって、わからないじゃないの、そこんとこはさあ。
ワ:まあ、そうですねえ・・・。

お:それに、その先生が愛好者かどうかも疑問だなあ・・・。
ワ:なんで、この写真見たでしょ?
お:でもさ、リボンがかけられないんでしょ? その先生。
ワ:それは私にかけさせたかっただけで・・・。

お:でも、本当に結べないかもしれない・・・。
ヨ:その場合、どうなるのよ?

お:その場合はさあ・・・恋人だった、「リボン」からこの紐の結び方だけ習ったのかもしれない。だって、その先生、ワトソンちゃんの指先を見てたんでしょ?

ワ:そう。

お:自分が縛るのが好きなんじゃなくて、相手が紐を結んでいる手が好きなんじゃないの?

ヨ:おじさん、冴えてるねえ・・・。(笑う)
お:という説も考えられるわけよ。
ヨ:うん・・・・。

お:ワトソンちゃん、そいつ、ただのねちっこい男かもしれないよ。あるいは、ワトソンちゃんに縛られたい男ね。
ワ:・・やだ・・・。縛られたいなんて・・・。
お:だって、ワトソンちゃんの指が好きみたいじゃないの。

ヨ:・・・・。

ワ:・・・それにしても、あの人、「リボン」が行方不明だって知ってるのかしら?
ヨ:そうだなあ。

ワ:「リボン」も、もしパピーみたいに殺されていたら?

ヨ:うん・・・。エージェントの話では、あの仕事は、学生の時しかやってなかったそうだから、仕事を卒業したあともつけまわしてたやつがいるということだな。
ワ:怖いですね・・・。

お:だから、風俗なんかに手を染めちゃ駄目なのよ、ワトソンちゃん。
ワ:私は・・・。(ちょっとムッとする)

ヨ:ドングクと彼女の関係を知りたいねえ・・・。
ワ:デートしてみようか・・・。
お:それ、危ないよ。
ヨ:・・・。

ワ:してみたほうがいいですか、先生? (睨むように見る)
ヨ:しなくていいよ。(きっぱり言う)

お:そうだよ、そこまですることないよ。ワトソンちゃん、あんた、危ないことはやめたほうがいいよお。




おじさんが席を立って、トイレに行く。




ワ:私を行かせたくない? (睨む)
ヨ:つまらないことで、意地を張るな。
ワ:・・・・。意地を張って、言ってるわけじゃないわ。
ヨ:・・・。(睨む)




おじさんがさっぱりした顔で戻ってきた。



お:まあ、慎重にしたほうがいいよ。 ・・・あれ、どうしたの? 二人。
ワ:・・・。(ムッとしている)

ヨ:ちょっと出てくるよ。



ヨソクがデスクの上のファイルを閉じた。



お:どうしたの、急に? 
ヨ:ちょっと調べたいことがあるから。
お:そう・・・・。


ヨソクは、ワトソンと目が合って・・・少し睨みつけたが、そのまま、何も言わず出て行った。

  

お:おじさんがいない間になんかあったあ?

ワ:せっかく、私がドングクとデートしてあげるって言ってるのに・・・。
お:ワトソンちゃん、危ないことはおやめ。あんた、バイトなんだからさあ。
ワ:でも・・・。
お:先生はそういうの、好きじゃないから。

ワ:・・・どういうこと?
お:まあ・・・ちょっとねえ・・・。

ワ:おじさん、教えて。

お:うん。先生の恋人のお姉さんがさ、事件に巻き込まれて・・・死んでるのよ。

ワ:え? 恋人・・・? (初めて聞く)
お:うん、もう別れちゃったんけどね。

ワ:なんで? 何があったの? (胸がざわざわする)

お:う~ん・・・。この事務所ができる前の話なんだけどね。通り魔殺人があって、その時、犯人のプロファイルをオヤッさんが先生に頼んだわけよ。
ワ:・・・。

お:そこで、警察で考え出したのが、おとり捜査・・・。たまたま先生の恋人だった女性のお姉さんがね、婦人警官でさ、そのおとり捜査を手伝ったのよ・・・。

ワ:・・・。

お:ところが、警察の上のほうがさ、先生の提案したことを無視して指示を出しちゃったもんだから・・・相手に気づかれて・・・お姉さん、殺されちゃったんだよ・・・。

ワ:そんなあ・・・。

お:警察は、その通り魔はナイフしか使わないと思っていたけど、実は拳銃を手に入れていてね、それで、撃たれちゃった。それを助けようとした先生も肩を撃れた・・・。先生は、犯人の起こしている事件の手口がどんどんエスカレートしているから、次は銃に手を出すかもしれないって言ってたのにさ・・・。警察はそれに従わなかった・・・。

ワ:でも、恋人と別れる理由にはならないじゃない。

お:それがさ。先生の肩の傷を見ると、お姉さんを思い出すからって・・・。親御さんも、いやな思い出とつながる先生の顔を見たくなくなったんだよね。

ワ:そんなあ・・・。

お:先生にはその気持ちが痛いほどわかるから・・・別れるのを承知したんだ。
ワ:・・・。

お:だからね、ワトソンちゃん。 この事件を頼んできたお母さんだって、娘の本当の姿がわかれば、ワトソンちゃんや先生のこと、恨むかもしれないし、もう会いたくなくなるかもしれないんだよ。

ワ:・・・。

お:人の心っていうのは難しいもんさ。ワトソンちゃん・・・そんなおとり捜査みたいなデートは、やめときな。先生だって、そんなことで、ワトソンちゃんを失いたくないんだよ。

ワ:・・・。それって・・・何年前の出来事?

お:えっとお、もう5年前か。ワトソンちゃんが来る1年ちょっと前。
ワ:・・・。そう・・・。

お:そのお姉さんが亡くなったのは、先生のミスじゃないのに、大学のほうで体面気にして、先生を辞めさせちゃった。それで、今は探偵事務所。

ワ:ふ~ん・・・。





だけど・・・。

だけど、
もうその人のことは・・・愛してないわよね?

そうじゃないの?





お:どうしたの?
ワ:ん? 大変なことがあったんだなと思って。
お:そうだよお。だから、ワトソンちゃんも正義感だけで動いちゃダメだよ。
ワ:ふ~ん・・・。






ヨソクには、そんな過去があった。

でも、その頃の恋人はまだ健在で・・・心の中では先生を思い続けているかもしれない。

先生の気持ちは・・・。
どう思っているの・・・?









ヨソクがマンションのドアのチャイムを押した。


「はい」


ヨ:この間の探偵ですが、もう少し詳しい話を・・・。


ドアが開いた。



エ:もう教えただろ?
ヨ:あの「リボン」が今、行方不明なんだ・・・。
エ:・・・。(驚く)
ヨ:もう少し「リボン」について聞かせてくれ。



ヨソクがマンションに入り、ドアが閉まった。








続く・・・・




ではまた・・・・しばらくしたら・・・^^







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