2010-12-27 02:13:11.0
テーマ:【創】 Holidays カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

【シアター】Happy Holidays in 2005



BGM:
Page "You and me"


Happy Holidays - Love Vacations

 



イメージphoto:
ヨンサン/作家(隣のあいつ)、ジョンジュ/彫刻家(永遠の巴里の恋人)、ヨンジュ/特派員(東京恋物語―僕たちの場合)、ヨンス/医師(さよならは言わないで)、ヨンソン/カメラマン(二人の街角)、スンジュン/商社マン(Oh,Myテディベア)、YJ/作家(夕凪)、ヨンシュン/実業家(恋のタイトルマッチ)、J/元ホスト(恋の病)、ミョンジュン/刑事(オレたちに明日はない)、ジューン/チェリスト(TrulyMadlyDeeply)






↑BGMはこちらをクリック







BYJシアターです。

もう年末^^

先日、孫さんがHappy Holidayと書いていたので、
古い作品を思い出しました^^

こちらは、2005年に書いた創作映画の主人公たちの
その後の「Holidays」をお送りします。
この年末年始、どのように過ごしたのでしょうか。

こんなことをして、いつも楽しんでいる私です^^

一言で言うと・・・「おめでたい」^^


BGMは私の大好きな「You and Me」^^
これは、私のテーマソングです^^






ではここより本編。
オムニバスでお送りします。



~~~~~~~~~~~~~~~




【Happy Holidays-Love Vacations】1

主演:ぺ・ヨンジュン
(2005年12月作品)










【Win or lose】(毎日が戦い・・・)






ジリジリ・ジリジリ・ジリジリ・・・・


「おい、鳴ってるよ・・・」(背中を向けて寝ている)
「う~ん・・・・・・」(背中を向けている)



ジリジリ・ジリジリ・ジリジリ・・・・


「鳴ってるって・・・」
「う~ん・・・」
「目覚まし、鳴ってるよ・・・行けよ・・・・」
「う~ん・・・・」
「早く・・・」
「うん・・・」



女がベッドから足を伸ばして床を触る。




「冷たい!」
「・・・冷たくても行けよ・・・」


彼のほうを向く。



「ねえ、行ってよ・・・」
「え~え、なんでオレなの? おまえがテーブルの上に置いてきたんだろ?」
「でも、行って・・・床が冷たいもん・・・」
「オレだって、冷たいよ。早く行って、目覚まし止めて、リモコン取ってこいよ」
「だって・・・寒いもん・・・」
「・・・普通さあ」


寝返りをして、仰向けになる。



「目覚ましもエアコンのリモコンもベッドサイドに持ってくるだろ。なんであんなところに置くんだよ」(横目で見る)
「だって、昨日はいいような気がしたんだもん」
「おまえさ・・・いつもちゃんと置くところ決めておけよ。いつも行き当たりばったりなんだから・・・。外の気温はマイナス10度近いんだよ。普通、近くに置くよ」
「ねえ、持ってきてよ」
「やだよ。おまえが置いたんだろ?」(また目がとろんとする)
「ねえ・・・じゃあ、ジャンケン」
「なんで?」
「もう!」



女が布団から顔を出して、テーブルの上のリモコンを見ると、部屋にかけてあるスーツが目に入った。



「ねえ、自分のスーツだけ、ハンガーにかけたの? 私のドレス、しわしわじゃない!」
「自分でやれよ、そのくらい・・・」(また寝返りを打って後ろを向く)
「もう、自分だけズルイんだから!」
「・・・ストリップなんかするからだよ・・・」
「ひどお~い! いいって言ったの、自分じゃない・・・」



「早くリモコン・・・」(寝ながら言っている)
「バカ!」
「なんだよ? バカって」
「昨日は楽しそうだったじゃない?」
「それとこれとは違うだろ?」
「自分だけちゃんとしてる・・・。酔ってても自分のものだけはちゃんとするんだ!」
「あ~あ!(寝返って仰向けになる)やっぱり、あっちで寝ればよかったよ。そうすればオンドルだって壊れてなかったのに・・・」
「今日はこのまま、ここで寝たいって言ったの、ヨンサンだよ! この仕事場で、たまに寝るのもいいって」
「もういいよ・・・オレはもう少し寝てるよ・・・おまえだけ起きろよ。あ~あ!」





【隣のあいつ】より
イ・ヨンサン・作家(ぺ・ヨンジュン)
ルル(スヨン)・漫画家(チョン・ドヨン)





「ねええ・・」


ヨンサンの肩を突く。


「なんだよ・・・」(目は閉じたまま)
「午後からさあ、ミー姉さんが来るんだよ。起きてよ」(注:ルルの編集者)
「ミーさん?」
「うん。昨日のクリスマスパーティで、文芸部の編集者の人、紹介するってヨンサンが言ったんだよ」
「そんなこと、言ったっけ?」(目を開ける)
「言った・・・40近くになっても残ってるかっこいいのがいるからって・・・」
「ああ、そういえば・・・」(頭に手をやる)
「起きて」
「あ~あ」(大あくびをする)
「ミー姉さんに寝てる姿、見られたくないでしょ?」
「う~ん・・・。そうだな。ふう~ん・・・・。あっ! そういえば・・・フフフフ・・・ア~ハハハハハ・・・」




ヨンサンが急に何か思い出して笑い出した。



「バカみたい・・・何、一人で笑ってるの?」
「この間さ・・・ハハハハハハ…アハハハ・・・・」(大笑いになる)
「何よ?」
「家の内装直してた時、あっただろ。あの時、対談があったじゃない」
「あったねえ」
「あの時、ここのシャワー借りたんだよね」
「それで?」


ヨンサンはキレイ好きだから、出かける前には必ず、シャワーを浴びていく。


「あの時さ・・・ハハハハ・・・」
「何よ! 気持ち悪いわねえ。何よ、ヨンサン!」(少し起き上がって顔を覗く)








「それがね、ルルのところで、作品選んでたら、バスルームで音がして・・・見に行ったのよ」
「そしたら?」(興味深々)
「そしたら・・・(笑う)あのイ・ヨンサンが、シャワーから出てきちゃって・・・」
「ゲ~」(驚いている)
「それで!」
「すごい! それで?」
「やだ。それで?」
「皆、待ってよ。ここからが、笑っちゃうんだから・・・」

ミー姉さんが得意そうに編集部で話をしている。







ルルが頬をちょっと膨らませて、ヨンサンを見ている。

「どうしたのよ? 笑ってたってわからないじゃない!」
「おまえが洗面所に来たんだと思ったんだよ」
「え?」(いやな予感が走る)
「それでさ・・・ハハハ・・・」(もう笑い転げている)
「やだ・・・それで?」(ますますヤバイ感じ!)
「出ちゃったの」(ルルを見る)
「・・・裸で?」(いやな顔をして言う)
「バスタオルは巻いてたよ」
「・・・よかった・・・」









「それがさ、私を見て驚いたもんだから、バスタオル、落としちゃって・・・」
「え~え!」(若い編集者が驚く)
「あのイ・ヨンサンの!」
「ゲッ、すごい!」
「すご過ぎるよ!ミーさん!」
「良すぎるよ、ミーちゃん!」(年配の編集者が驚く)






「バスタオルは巻いてたんだけど、(笑っちゃう!)ミーさんを見て驚いたら、落ちちゃったんだ!」
「ヨンサン!」(ショック!)
「おかしいだろ?」(笑ってる)
「やだ、おかしくないよ! やだ・・・私、もう編集部には行けない! もう顔出せない!」
「なんで?(驚く) おまえがやったわけじゃないじゃない?」
「きっともう、笑い者よ・・・。やだ! なんで? なんで私じゃないって気づかなかったの? 妻と他人の気配がわからないの?!」
「だって、他人がいるとは思わないじゃない?」
「だって、ここは仕事場よ。もう・・・バカ!」
「仕方ないじゃないか・・・」(困った顔をする)


「ヨンサンは私以外の人に見られても平気なんだ」
「そういうことじゃないだろ?」
「私なんか・・・ヨンサン以外の人に、見せたことなんてないのに・・・。たくさん、付き合ってたから、平気なんだ・・・」
「何言ってるんだよ・・。・・・ルル? おい、スヨン・・・」(心配になって顔を覗く)
「バカ・・・。・・・早く・・・リモコン、取ってきてよ・・・」(泣き真似をする)
「・・・わかったよ・・・」





ヨンサンは寒い中渋々、作業テーブルの上に置かれたままのエアコンのリモコンを取りに行き、スイッチを入れながら、ベッドに走って戻ってくる。




「サンキュ!」(笑顔でルルがヨンサンを見る)
「・・・こいつ!」(ムッとする)



ヨンサンはまたベッドに入って、うんざりとした顔でルルを見る。
ルルは笑顔でヨンサンを見る。



「ありがと・・・」
「おまえって・・・最低・・・」
「ねえ、いつも同じ展開でよく気が付かないわね?」
「もういいよ・・・。オレの人生は真っ暗闇さ」(後ろを向いて、布団を被る)




「もう、ヨンサンたら・・・」背中をちょっと触る。
「あ~あ、オレは選択を間違えたよ。なんで、こんな女と結婚しちゃったんだろ・・・」
「何よ・・・」(ちょっと弱気になる)
「もっといい女はいっぱいいたのに」
「もう・・・ひどい・・・」(超弱気・・・)
「なんで、こんな・・・」


ヨンサンがルルのほうを向いて、お腹をつまむ。

「なんでこんな、腹がブヨブヨしてきた女と結婚しちゃったんだろ!」
「やだ・・・ハハハハハハ・・・・」(くすぐったくてルルは笑い転げる)
「おい、行くぞ」(立ち上がる)
「え~え!」(見上げる)
「おまえのおかげで、目が覚めたよ。おい、行くぞ」
「え~え!」
「ほら、ランニング!」(見下ろす)
「こんなに寒いのに!」
「その腹、どうにかしろよ」
「別に太ってないじゃない? 普通、このくらいつまめるわよ」
「おまえは運動不足。一日中座り込んで書いてるんだから、少し動かなくちゃ!」
「・・・やだ・・・寒いもん」
「行くぞ」
「やだ!」


ヨンサンが布団を剥ごうとする。ルルが対抗して布団を引っ張る。
ヨンサンが引っ張る方向へルルの体がどんどん引っ張られる。

「おい、行くぞ」
「もうお!やだ」
「起きろよ」


ヨンサンのほうが力が強くて、結局、布団を剥ぐ。



「いつものパターンなのに、なんで気が付かないの?」(にんまりする)
「バカ!」(ルルが見上げて悪態をつく)
「起きろよ」
「ねえ、今日はクリスマスだよ」
「そんなの、わかってるよ」
「だったら、楽しく過ごしましょ」
「そうしよう。ランニングしたらね・・・それに午後はミーさんの見合いの準備をしなくちゃいけないんだろ?」
「ヨンサン!」
「さあ、起きろよ」
「わかったあ~」



ルルは仕方なく、ベッドに座り込む。



「帰ってきたら、一緒に風呂で温まろう!」
「ねえ、それが先がいい!」(うれしそうに言う)
「ダメ。行くよ」(ルルを見つめる)

「わかったわよお!」




ヨンサンとルルのクリスマス。

今日はランニングから始まるようだ。
でも、イブの昨日はちょっと素敵な夜だった・・・ということは、違いないようである・・・。


















【Family Christmas】(家族でクリスマスを・・・)




「ミミ!」(家の奥のほうから声がする)
「なあに、ママ?」
「パパの車の音じゃない? ちょっと見て!」
「うん!」



9月に年長になったミミが窓の外を見る。





【東京恋物語―僕たちの場合】より
ぺ・ヨンジュ・新聞社勤務(ぺ・ヨンジュン)
妻・あずさ(石田ゆり子)
あずさの母ミキ・通称ママさん(風吹ジュン)





「あっ!パパだ!」


玄関のドアが開き、ヨンジュが帰ってきた。



「ただいま~」
「お帰りなさ~い」

ヨンジュがミミを抱き上げる。


「ママは?」
「今、キッチン!」
「そう・・・」(ミミを下ろす)
「パパ! お帰り」(リビングから出てくる)
「亮太、ただいま」


「パパ~?」

キッチンから、あずさの声がする。
ここ、ワシントン郊外の一軒家は、とても広々としている。




「ただいま~」


ヨンジュはコートを脱いで、セーター姿になって、キッチンへ入ってきた。
大きなキッチンの真ん中にアイランド風に作業用テーブルがあり、そこで、あずさが料理の準備をしている。


「お帰り」


大きなお腹をしたあずさがクリスマスの準備をしながら、顔だけ、ヨンジュのほうを向き、キスをする。



「今日は何にするの?」
「うん、もうサラダもローストチキンもスープもOK.。あと、ピザを焼くだけよ」
「ピザを焼くんだ」(うれしそうな顔をする)
「うん」
「少し座ったら。疲れただろ?」


ヨンジュがキッチン用の背の高い椅子をあずさに差し出し、座らせる。



「ありがとう」
「これを載せるの?」
「そうよ」
「いろいろ具があるんだね」
「ええ。あとは・・・うまく生地が発酵してるといいんだけど」
「初めて?」
「そうよ」(笑う)
「それは・・・大丈夫かな?」(笑う)
「大丈夫よ。ママさんに電話で作り方を確認しているから」
「なら大丈夫かな」(笑う)
「ヨンジュったら。ママさんのことは信じてるのね?」
「もちろん」(大きな目をして、当たり前という顔をする)
「2時間前にもね、電話をもらったの。ちゃんと手順を確認されちゃった」
「心配性だね」(笑う)
「ホント。これがダメでも他にも食べるものはあるのにね」






ピンポン!




「今ごろ、誰だろう?」
「誰か呼んだの?」
「いいや」




二人は玄関のほうへやってくる。
あずさが玄関脇の窓から玄関ホールを見る。


「ママさん!」(驚く)
「え、ミキさんなの?」



ヨンジュが玄関ドアを開ける。



「メリークリスマス!」(笑顔で立っている)
「ミキさん!」



ヨンジュがうれしそうにミキを抱きしめる。


「お元気でしたか?」(ヨンジュがやさしく顔を覗きこむ)
「ええ」(ヨンジュの腕の中でうれしそうに微笑む)



「ママさん!」
「あーちゃん!」(娘の顔を見て安心する)
「よく来られたわね。来るなら来るって言ってくれればいいのに・・・」
「だって、反対されたら困るじゃない? 来月にはまた出産のお手伝いで来るのに。あーちゃんのことだから、旅費がもったいないって言うと思って・・・」(マフラーを外してコートを脱ぐ)
「まあね、図星!でも、どうやって来たの?」(コートを受け取って、洋服掛けに掛ける)

「まどちゃんのお友達がね、旅行社に勤めてるから、ワシントン行きのツアに無理やり入れてもらったの。それで、添乗員さんにも頼んでくれて、タクシーに乗せてくれたのよ」(注:まどか・あずさの妹)
「やだ。それだって危ないじゃない」(眉間にしわを寄せて見つめる)
「大丈夫よ。少しは英語ができるんだから」



子供たちが出てくる。


「ママさ~ん!」
「亮太!」

「ミキさ~ん」
「ミミちゃん!」


子供たちがミキに纏わり付く。



「人気者ね。ママさんは」
「あーちゃん! 亮太にもミミちゃんにもクリスマスプレゼントがあるのよ」
「わ~い!」



ミキがスーツケースからプレゼントを取り出して子供たちに渡す。

子供たちはうれしそうに


「ママさん、ありがとう!」
「あっちへ行って開けて見よう」
「うん!」


「あーちゃん、ピザの生地は大丈夫だった?」
「たぶんね」
「ちょっと見てみるわ」
「ママ・・・そのために来たんでしょ?」
「バレた? 心配でしょうがなかったのよ。夜も眠れなくて」
「もう・・・ピザくらいで来ちゃうんだから」
「だって・・・ヨンさんが食べるんでしょ? へんなもの、食べさせるわけにはいかないじゃないの!」
「ミキさん・・・」(横で笑っている)


あずさがミキとヨンジュを交互に見つめる。


「もう仲良しなんだから・・・」
「やだ・・あーちゃん、妬いてるの? ・・・バカね」



ヨンジュがちょっとあずさの肩を抱く。

あずさが笑う。


「違うわよ・・・。ホントはね、ちょっと妬けるけど。(笑う)いいこと、思いついたの。ヨンジュはママの料理のいいお弟子さんだったから、二人にピザは任せようかなって」
「えっ?」(ヨンジュがあずさを見る)

「ヨンジュ。ママさんの直伝よ。習ってね!」
「あーちゃんたら・・・」(ミキがちょっと心配そうな目をする)
「僕に任せるつもり?」(笑ってあずさの顔を覗く)
「そうよ! ママ、餃子の皮もママ直伝でヨンジュが作るのよ。だから、ピザも任せるわ」
「うん・・・いいよ」
「ヨンさん!」(ホントにいいの?)
「いいんですよ。僕はそういうの、好きだから」
「なんか、私、来てよかったわ。楽しくなってきちゃった!」
「お二人に任せるわ!」



「じゃあ、まず、あーちゃん、生地の具合、見せて」
「ママさん、キッチンはこっちなの」(あずさが案内する)
「へえ、さすがにアメリカの家って大きいわね。私も一緒に楽々暮らせちゃいそうね」
「ママったら!出産の時だけよ!」
「この子ったらケチなんだから・・・やっぱりヤキモチ焼きだわ・・・」
「もう、ママ!」(ちょっといたずらっぽく睨む)


「さあ、ミキさん、どうぞ」(ヨンジュがミキの肩を抱く)
「ねえ、あーちゃん、お腹のほうはどうなの?」
「うん、とっても元気な子みたいよ」
「よかったわ。ヨンさん、名前は考えてるの?」
「ええ、今、男の子の名前と女の子名前の候補が・・・・・・・・」




ヨンジュがやさしくミキの肩を抱きながら、あずさについて、三人はキッチンへ入っていく。



ヨンジュとあずさたちのクリスマス。

ミキも加わって、なんだかとても和やかなホームパーティになりそうである・・・。



















【A Silent Night】(しじまの中で・・・)





「薪はこのくらいでいいかな?」
「ねえ、窓の外はすごい雪よ・・・少し吹雪いてきたみたい」



窓の外を眺めている。



「そう・・・ねえ、もうこっちへおいでよ」
「うん・・・」



ロッジの暖炉の火がゆらゆらと揺らめいている。



「あったかい・・・」(暖炉の前に立っている)
「こっちへ座れよ」
「うん」
「ふかふかね。相当大きいクマさんね」(笑う)
「シャンペン開けるかい」
「ええ、開けて」



ポン!



「やだ。ジョンジュ、振った?」
「まさか、振らないよ」





【永遠の巴里の恋人】より
チェ・ジョンジュ・彫刻家(ぺ・ヨンジュン)
恋人・リカ・画家(日本人)





「イブに乾杯!」
「乾杯!」



「おいしい!」
「もっとこっちへおいで」



ジョンジュがリカを抱くように手を伸ばす。



「うん」


リカがジョンジュの膝の間に入った。




大きなクマの毛皮の敷物の上。
小柄なリカがジョンジュの股の間に座って、後ろから抱かれるようにして、暖炉の火を見つめている。
他にはほとんど照明を点けていない。




「キレイね・・・」(暖炉の火を見つめる)
「うん・・・」


暖炉のオレンジ色の明かりに二人が照らし出されている。

薪が燃える「パチッパチッ」という音だけしかしない・・・。



「明日はスキーができるかしら?」
「どうかな?」
「シャモニーは何度め?」
「・・・3度目かな」
「そう、私は初めて。前はスキーをしたの?」
「うん、学生時代だからね」
「そう」
「今回はどっちでもいいよ」
「どっちでも?」
「リカとずっとこうしてても」
「そうお?」(少し微笑みながら暖炉の火を見ている)



「暖炉っていいね・・・」
「キレイで暖かいわ・・・」


「今度、うちにも暖炉を置こうか」
「いいわね。あっ!でもね、ジュリーたちの家、暖炉があるでしょ? 煙突にちゃんと網をかけておかないと、ハトとか落ちてきちゃうんだって。大変みたいよ」
「でも、網をかけたら、サンタは来られないじゃない?」
「ジョンジュ・・・信じてるの?」(笑う)
「ああ」(リカを見る)
「うそつき・・・」



ジョンジュの後ろから抱く腕に力が入る。



「ジョンジュ・・・」
「なあに?」
「ちょっときついわ」
「そうお?」



ジョンジュが手を離し、リカの右側の髪を梳いて、リカの首筋を見る・・・。
リカは、クリスマス用に買った黒のベルベットの長いスカーフを首に巻いている。




「ジョンジュ・・・う~ん」
「なあに?」(頬から首を撫でる)
「・・・」



リカが少し首を傾げる。
ジョンジュの息が頬にかかる。



「う~ん・・・ねえ・・・」
「なあに?」(リカのカーディガンのボタンに手をかける)
「暖炉ってつけっ放しで寝てもいいのかしら?」
「じゃなくちゃ、寒いだろ?」
「そうね・・・」



ジョンジュがリカのカーディガンを脱がせている。



「ねえ・・・」
「なあに?」(リカの胸を触って腰に手をかけた)
「このクマさんてここの出身かしら?」
「さあ、ここってクマが出るのかな?」
「知らないの?」
「僕はハンターじゃないからね」
「そうね・・・」



ジョンジュはもう、リカの重ね着しているタンクトップに手をかけている。



「ねえ・・・」
「なあに?」(三枚も形違いで重ね着しているタンクトップを一枚ずつ剥がす)
「ここで、寝ても風邪引かない?」
「さあ、どうかな・・・あとでベッドへ行ったほうがいいんじゃない」
「そうね・・・」



タンクトップを一枚ずつ、リカが腕を上げ、後ろからジョンジュが脱がせている。



「ねえ・・・」
「なあに?」(リカを後ろからやさしく抱きしめる)
「ここに直接、寝るの?」
「だめ? あったかくていいじゃない?」
「そうね・・・」



リカは今、首に細く巻きつけた黒の長いベルベットのスカーフとガーネットのネックレスだけ、他には上半身はもう、何も着けていない・・・。
ジョンジュが後ろからリカをやさしく抱いているので、寒さは感じない・・・。



「ねえ・・・」
「なあに?」(右側から顔を覗く)
「ジョンジュは・・・脱がないの?」(リカの体の両側にあるジョンジュの太ももを両手で撫でた。
「脱ぐよ。(笑う)手伝ってくれるよね・・・」
「・・・うん・・・」





リカが振り向く。
ジョンジュの唇がリカの唇を塞いだ。
リカは、ジョンジュに向かい合うように体の向きを変える。
二人は向き合うようにして抱き合う。


唇を離して、少し見つめあった。
お互いが、お互いの瞳の中に存在することを確認するように・・・。




ジョンジュがリカを少し持ち上げ、胸にキスをした。
リカがやさしく、ジョンジュを胸に抱く。

そして、そのまま、クマの上に倒れこむように、ジョンジュを押し倒した。



リカが上からジョンジュを見つめ、勢いよくセーターを引き上げ、脱がせる。


ジョンジュがリカのスカーフを外す。

胸にガーネットのネックレスが揺れる。




少し金属音がして・・・。



下にいるジョンジュが微笑み、上に跨ったリカの腰を抱いた・・・。




外は激しい吹雪だ。
赤々と燃える暖炉の前で、二人の影が揺れている・・・。


二人が揺れている音だけ・・・。
時々漏れる吐息が聞こえるだけ・・・。




静かに聖夜が時を止める・・・。



このしじまの中で、
ジョンジュとリカは、お互いの愛の中にいる・・・。


言葉はなくても、二人の恋の炎はゆらゆらと揺らめいて、激しく燃えている・・・。















中編へ続く。


明日はドリームハイの記者会見^^
俳優の仕事が楽しくなり始めたんだから、
もう少し出てみるといいよね^^
休み、休みでいいから、
4話だけなんていわないで・・・もっともっと出てたら?^^





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