先日、ブロコリさんからサークル移行開始のお知らせが出てから、わがサークルも移行した・・・ような、まだ・・・のような・・・別館は統合されたけれど、中身がない・・・メニューだけ移行してきた・・・毎日、開いてみるけど・・・移行してない・・・メニューは私でも作れるからね、ほしいのは、中身なの・・・まだ途中?途中だよね・・・と思いつつ、削除の期限が近づいてくるから心配である・・・まだ、続きでありますように・・・joonちゃんが断髪した折には、髪の毛がほしかったけど、それはいらないから、サークルの中身をちょうだい「kikoちゃん、何言ってるの!髪のほうが大事じゃない!髪の毛をもらおうよ~~~^^」ホント!そうだよね^^そっちのほうが大事だわ^^【追記】5/25 20:49確認しましたところ、お部屋の中身が入ってました^^ホッ!^^これで、心配事が一つ解決しました^^ありがとうございます^^
↑BGMはクリックして^^恋のタイトルマッチ主題歌「結婚して^^」(キョルレジュゲンニ)歌/チョ・ソンモBYJシアターです。本日は【恋のタイトルマッチ】第12・13話です。隣のヨンシュンさん(ペ・ヨンシュン)・・・・ ぺ・ヨンジュン (32歳)相棒のタクヤ(木島拓哉) ・・・・・・・・・ 木村拓哉 (32歳)私・通称リコ(牧村キリコ)・・・・・・・・・ 小雪 (28歳)ペ・ソンジュン(ヨンシュンの叔父)・・・・・ ホ・ジュノ(ホテリアの支配人・日なたのボクサー)パク・テヒ(婚約者レナの従姉妹)・・・・・・ キム・テヒこの物語はフィクションです。ここに出てくる団体・金融の流れも皆、事実とは異なります。ではここより本編。お楽しみください!恋のタイトルマッチ。それはたくさんの相手に勝つことではない。これぞ!と見込んだ相手、好きになった相手と結ばれる。それが勝利者という称号を手にすることだ。負けない!誰に?自分の弱虫に!そして、大好きなあなたと結ばれるまで私は、頑張る!【恋のタイトルマッチ】主演:ぺ・ヨンジュン 小雪 木村 拓哉「第12話 トリプルデート」ソウル・ヒルトンホテルの最上階「リストランテ・サバンテーニ」。リコが約束のレストランに向かうと、ヨンシュンとソンジュンの二人が入り口に立っていた。ヨンシュンは複雑な顔をして、ソンジュンはうれしそうに、リコを見つめた。リ:お待たせしました。ヨ:じゃあ、中へ入りましょうか。リ:あ、待ってください。・・・タクヤもいっしょなの・・・。ヨ:え? (リコをきつい目つきで睨む)リ:今、ちょっと寄ってるの。(トイレのほうを指差す)ソ:お連れがいるんですか?リ:ええ。ソ:そうですか・・。中で飲みながら待ちましょう。レナさんたちもまだだし。レストランのバーに座って、アペリティフを飲みながら、ヨンシュン、ソンジュン、リコの3人が、タクヤが来るのを待っている。ヨンシュンはリコのまん前に座り、恐い顔をして、熱い目でリコをじっと見つめている。京香先輩が言った「興味のある女に対して目力のある目」をした、あの時の顔だ。リコはこういう顔をしているヨンシュンを見るのは胸苦しくて、少し目を逸らし、横を見たりしながら、ヨンシュンをたまに盗み見している。東京は丸の内。外資系銀行の融資部の部長席。桔平がデスクをボールペンでトントンとたたきながら、書類を見ている。桔:これか・・・。今朝、取り寄せたソウルからのファックス。ヨンシュンとレナの写真である。桔:この子ね・・。(ニンマリ笑う)四星物産のファイルをじっくり読む。ヨンシュンの母親がここのオーナーの娘であり、父親は養子である。その絶大な権力を持った母親が選んだ婚約者か・・・。ふむ・・・。もしかしたら、これは、いけるかもしれないぞ・・・。レナの父親がオーナーである銀行は、四星物産のメインバンクである。これだけの後ろ立てがありながら、あのヨンシュンは、日本での新規事業にここワイワイバンク東京支社に融資の申し込みをしてきた。つまり、ヨンシュンは日本で独立したいのだ。レナとも手を切りたい・・・。もしかしたら、韓国においてもこの両者のもたれ合いの関係をバッサリ切り捨てたいのかもしれない。たとえ、考えられる一番小さな可能性として、あいつが、ただ日本に逃げ込むためにだけに、うちに融資を頼んだとしても、あの会社の御曹司であることには変わりはない・・・。あいつの持ち株はと・・・ふむ。いいじゃないか!まずは、あいつを取り込む。うまくいけば、大きな魚が釣れるかもしれないぞ!第一、 このスキンケアシリーズだって、韓国での愛用者のリピート率は80%。これは期待できそうだ。リコ、でかしたな・・・。おまえがチャンスをくれたよ。おまえがやつの不可解な動きにヒントをくれたんだ。よし、ここは勝負に出てみるか。桔平が電話を取る。桔:ミス・原田。融資部の牧村です。支社長をお願いします。(支社長を待つ)ハイ、マーク!(英語)ちょっとおもしろいクライアントがいましてね。少しお時間をいただけませんか?レストランのバー。リコは、ヨンシュンから目を逸らし、アペリティフのグラスの中を覗く。なぜか昨日のヨンシュンの顔を思い出してしまう。ベッドに倒れたリコの顔をやさしく撫でているヨンシュンのなんとも言えない顔・・・。そして、吐息まで・・・。あ~。今のリコが深いため息をつく。ソ:どうしました? リコさん。リ:ええ?・・ああ。少し赤い顔をしてソンジュンを見る。ソンジュンがうれしそうにリコを見る。ソ:緊張してます?(にこやか)リ:(また、ため息)・・・。ソ:イップダ~。(見とれる)リコはソンジュンから目を逸らす。ヨンシュンがソンジュンの最後の言葉にちょっとムッとする。ヨンシュンもふと、リコの昨日の顔を思い出す。ヨンシュンの手で頬を撫でられて、彼を愛しそうに見つめ、少し唇が半開きのリコ。ヨンシュンが思いを払うように、咳払いをする。ソ:どうした? 喉の具合でも悪いのか?(ノンキに言う)ヨ:まあね。(下を向く)ソンジュンがリコを相手に話を始める。ソ:リコさん、ヨンシュンの婚約者のレナちゃんの親御さんが、うちのメインバンクのオーナーなんですよ。まあ、そんなわけで、レナさんの家とは、深~い繋がりがありましてね・・・。ヨンシュンがきつい顔をして、そっぽを向いて酒を飲んでいる。そんな彼をチラッと見て、リコは少し気持ちが重くなる。ソンジュンさんはどんな気持ちで話してるのかしら。ヨンシュンさんに釘を刺すため?うううん、私にも釘を刺しているんだわ。この男に手を出すなって・・・。リコが「そうでしょう?」とソンジュンを見つめる。ソンジュンがニコッと笑った。リコは切なくなって俯く。そして、チラッとヨンシュンを見る。恐い顔をしていたはずヨンシュンが、リコと目が合って、一瞬、切ない目をした。リコの心が軋んだ。トイレに寄ったタクヤだったが、頭の中を整理することはできなかった。結局、混沌としたまま、男子用トイレから出てくる。ちょうどその時、二人連れの女性がトイレの入り口に入ってきて、狭い通路で太った女の子と、ぶつかる。タ:あ、すみません。ぼんやりしていて。(英語で言う)女:いえ、こちらこそ。(英語)一瞬、二人は見つめ合う。女がタクヤに見とれる。タ:失礼します。(英語)女2:(韓)ねえ、レナ。早くしようよ。もうヨンシュンさんたち、来てるわよ。(トイレのほうへ引っ張る)レ:(韓)そうね・・・。(ぼんやりしている)女2:(韓)どうしたの? 顔が赤いわよ?レ:(韓)ああ、ごめん。急がなくちゃね。レナはそういいながら、振り返って今出ていったタクヤの後ろ姿を目で追う。女2:レナ! 何してるの!(呆れる)レ:(韓)ごめん! テヒちゃん。二人は化粧室へ入っていく。タクヤがレストランのバーへ入っていくと3人が座っていた。(日本語)タ:お待たせしました。(軽く会釈する)ヨ:(立ち上がって)タクヤさん、お久しぶりです。(目が笑わない)タ:そうですね。(昨日、リコを車に乗せたまま、急発進していったヨンシュンを思い出す)ヨ:叔父さん。こちら、木島拓哉さん。リコさんのお兄さんの友達で、お兄さん代わりなんだ。この紹介にタクヤがちょっとムッとする。ソ:そうですか。叔父で副社長のペ・ソンジュンです。(立ち上がってタクヤと握手する)タ:初めまして。木島拓哉です。そこへ女性が2人入ってきた。ソ:(韓)ああ、レナちゃん、来たか。タクヤがその声に振り返り、テヒを見る。これは・・・確かに、強敵だ。すごい美人だ!ソ:(韓)レナちゃん、皆さんにご挨拶して。(レナの肩に手をかける)タクヤが驚く。レナは、こっちか・・・。そして、この子はさっきの・・・。レナがタクヤを見てニンマリと笑った。タクヤはそれを見て、少し背中に汗をかいた。支配人の案内で、レストランの一番奥の眺めの良い個室に通された。そこは丸いテーブルで、年長者のソンジュンが皆の席順を決める。まずは、祝福すべきヨンシュンとレナ、そして、ソンジュン、隣はもちろん、リコ。その隣がタクヤで、次がテヒ。これでぐるり一周だ。また、ヨンシュンがリコの目の前である。ヨンシュンがレナをエスコートして、イスを引き、座らせる。リコはそのしぐさに目が釘付けである。見ていて、一瞬、涙が出そうになるが、隣でタクヤがリコを突付き、リコのイスを引いた。リコは座ってからも、斜め前のレナをじっと見ている。かわいい・・。ものすごく、かわいい・・・。思っていたのと違う。写真の印象と違う。ずっとかわいい・・・。この柔らかな表情・・・。この人は、きっと痩せたら・・・ものすごく美人にちがいない。テヒさんみたいに・・・。二人はよく似ている。確か、いとこ同士だった。今のレナの美しさは、残念ながら、埋もれているけれど・・・。じいっと切ない目をしてレナを観察しているリコを、ヨンシュンがじっと見つめている。ヨンシュンの視線には途中から気づいていたが、今、彼を見たら、きっと泣いてしまうだろう。リコはヨンシュンを無視した。ソンジュンが、まずは、二人の結婚祝いにと、シャンペンを用意させた。ソンジュンが音頭をとり、皆で乾杯する。それにしても、なんとなく、お通夜のようで皆、元気がない。シャンペンを一口飲んで、リコがふ~と、ため息をついた。でもその時、リコはふと気がつく。テヒのため息、OK。リコ、ヨンシュン、タクヤも、OK。でも、レナもため息をついたのだ・・・。リコはレナの顔をじっと見る。なんで? なぜ、ため息をつくの? ヨンシュンさんに一途じゃなかったの?レナの視線が、リコのほうを向く。リコは一瞬、顔を赤くするが、その視線を点線で伸ばしていくと・・・。タクヤ? タクヤ! なんで?!(日本語)ソ:タクヤさんはどんなお仕事をされてるんですか?タ:僕はコピーライターをしています。ヨ:叔父さん。タクヤさんは、日本の大手広告代理店の電報社でコピーライターをしてるんです。いい仕事をたくさんしてるんですよ。ソ:へえ、たとえば?タ:まあ、日本でしか、出されていないものばかりなんで・・・。リ:(タクヤが自分では言いにくいと思い)タクヤはいろんな賞を取っているんです。ねえ、あれは?この間のチョコレートのコマーシャルは? ロッタのチョコのコマーシャルなんですけど、「チョコをチョッコとかじってチョコ幸せ。チョコチョコかじろうチョコハッピー」っていうのも、タクヤのなんです。ソンジュンは別に感動もしていないようだが、レ:え~。そうなんですか?(うれしそうに言う)今まで静かだったレナが突然、大きな声を上げた。隣に座っていたヨンシュンがレナを見る。レナは実にキレイな日本語で、レ:私、あれ、大好きなんです。どんな人が書いてるのかなと思ってたんです。日本の雑誌も大好きで、雑誌でも拝見しました!そうですか・・・あなただったんですか・・・。(感激している)タ:ええ、まあ。(頷いて、頭を掻く)レ:私、あと、「君の瞳にコーヒーの海が見える」っていうコピーも好きなんです。なかなか、ああいう発想の人っていないでしょう・・・。タ:あ、それも・・・僕です。レ:!(びっくりして口を押さえる) すごい! ねえ、ヨンシュンさん。この方、きっと天才だわ。(ヨンシュンを見る)ヨンシュンが驚いた顔でレナを見る。レナがこんなにハッキリと自分の感想を言ったことがなかったので、レナの感動している姿に驚く。レナは、目をハートにして、タクヤを見つめ、もうリスペクト!という感じだ。この成り行きに、向かい合ったリコとヨンシュンの目が合い、二人は見つめ合う。二人でちょっと首をかしげるが、二人とも同時に笑みを浮かべた。ヨ:(レナに向かって)あとでゆっくりタクヤさんにお話を伺ったらどう?レ:そうね。(ヨンシュンを見て頷く)ステキ・・・。うそみたいだわ・・・あんなステキなコピーを書ける人と、こうして一緒にいられるなんて・・・。テヒがこの様子に、もうすっかり呆れ返って、「バッカみたい」という顔をしている。ソンジュンはそれからも一人雄弁で、最初から最後までしゃべり通した。会はお開きとなり、レナはタクヤにぴったりくっついて広告の話を聞いている。ソンジュンがリコを誘う。ソ:このあと、いかがです。二人でどこか行きませんか?テヒもヨンシュンに、テ:たまには二人でどこか行ってみない?・・・今日はフィアンセさんも許してくれるはずだもの。と目をキラキラさせて、モーションをかけてくる。確かに、今のレナは、ヨンシュンどころではない・・・。しかし、ヨンシュンも、それどころではない。ソンジュンとリコの様子を見て、割って入る。ヨ:叔父さん。リコさんはまだ仕事が残ってるんです。これから、僕たち、仕事に戻りますから。ソ:そんな。少しくらいいいだろ?ヨ:だめですよ。仕事で来てるんですよ、リコさんは。だめです、叔父さん。リコさん、行きましょう。(リコの腕をギュッと掴む)昨日、回れなかったところへ行きましょう。ソ:ヨンシュン! おまえはホントに仕事に厳しいな。(呆れる)ヨンシュンがリコをどんどん引っ張ってエレベーターホールへ向かう。そして、エレベーターに乗り、ドアが閉まると、リコの肩を抱き寄せ、軽くキスをする。リ:ヤキモチ焼き! (ヨンシュンを見つめる)ヨ:そうだよ。(笑う)韓国の男は皆そうだよ。(リコを見つめる)リ:そうなの?ヨ:だめ? (にこやかに、しっかり見つめる)リ:・・・。ヨ:(やさしい声で)リコだけがホントに好きだから・・・。許して。(じっと見つめる)リ:・・・。(切ない目になる)地下の駐車場でヨンシュンの車に乗り込む。ヨ:どこへ行こうか?リ:もう視察はいいの?ヨ:う~ん、そうだ。(思いつく)やっぱり、昨日の続きをしよう。(ニッコリ、笑う)リ:まだ、見て回らないといけないの?ヨ:そうじゃないよ。(ギアを入れる)リ:なあに?(ヨンシュンを見る)ヨ:昨日は・・・。(車を発進させる)リ:・・・?ヨ:キスしかさせてくれなかったろ?(一瞬、リコを見る)リ:やだ!(赤くなる)ヨ:・・・。(ちらっとリコを見る)二人を乗せた車がホテルを後にした・・・。「第13話 恋のシャッフル・・・」ヨンシュンとリコが漢江の土手に座っている。ヨ:どこか行きたいところ、ある? どこでも連れてってあげるよ。(膝を抱えるように座って、リコを見る)リ:うううん・・。ヨ:会社と僕の家だけじゃ、つまらないだろ?リ:・・・観光に来たんじゃないもん。ヨ:・・・そうだね・・・。(足元の石を触る)リ:・・・本当に結婚しちゃうの? (ヨンシュンを見る)ヨ:・・・。リ:・・・。レナさんて、かわいい人だね・・・。かわいらしすぎるよ・・・文句が言えない・・・。(ちょっと涙ぐむ)ヨ:(漢江を眺めながら)日本の事業だけでも、レナのところと縁を切りたかったけど・・・。時間が足りなかったなあ・・・。(立ち上がって石を川へ投げる)リ:・・・。東京オフィスのキム部長席の電話が鳴る。キ:あ、ワイワイバンクの牧村さん? どうもお世話になります。はい。ペですか、只今、休暇を取っておりまして、ソウルへ戻っております。融資の件ですか? 至急? こちらへ呼び戻す? う~ん。それが本人の結婚式がありまして・・・。えっ? 来週から支社長がアメリカへ行かれるんですか? そうですか・・・。今週中なら、帰れるかもしれません。挙式は来週ですから・・・。ヨンシュンとリコが漢江の土手を散歩していると、ヨンシュンの携帯が鳴る。ヨ:(韓)もしもし、キム部長。どうしました? え? ワイワイバンクから? 今、電話が入ったんですか? それで、ちょっと待って。(日)リコ、ちょっとごめん。仕事の打ち合わせなんだ。リ:うん、いいよ。ヨンシュンが少し離れた所に移動して、キム部長と電話で話す。(韓国語)ヨ:それはどういうことですか?キ:支社長が来週、アメリカへ長期出張に行ってしまうから、今週中に会って話したいって言うんですよ。つまり、明日か明後日しかない・・・。こっちに興味を持ってるようで、いい感触ですよ。ヨ:そう・・・。(考える)キ:ヨンシュン。今がチャンスだよ。・・・レナさんから離れたいんだろ?ヨ:・・・ええ。先輩もやっぱり会うべきだと思いますか?キ:ああ、伸るか反るかだろ? 東京なら日帰りだってできるじゃないか・・・。ヨ:ええ・・・。何て言ってソウルを出発したらいいのかな・・・。キ:う~ん・・・。ヨ:とにかく、行きます! 逃げ帰りますよ! 伸るか反るかですよね。ヨンシュンが、離れた場所で一人佇んでいるリコを見る。ワイワイバンクの桔平のデスク。桔:はい、はい。明後日ですね。確実ですね? わかりました。お待ちしております。桔平がキム部長からの電話をおき、ニンマリと笑った。車に戻って、ヨンシュンが覚悟したようにリコを見つめる。ヨ:リコ。明日、東京へ帰るよ。(強い目をする)リ:え? 大丈夫なの? (心配する)ヨ:うん・・・。東京の銀行が融資の件を考えてくれてるようなんだ。うまくいくかもしれない・・・。一か八か賭けてみるよ。リ:・・・。ヨ:手伝ってくれる?リ:えっ?翌日の午前中。社内で。(韓国語)ソ:ヨンシュン、どこへ行く?(後ろから声をかける)ヨ:ああ、リコさんが今日、東京へ戻られるので、空港まで送ってきます。(軽く通勤バッグを肩にかけている)ソ:そうか、随分お早いお帰りだな・・・。よし、わたしが行こう!ヨ:いいですよ。僕が行きます。最後まで打ち合わせを兼ねてますから・・・。僕が東京不在であちらには本当に迷惑をかけているんですから。ソ:そうか? うむ・・・。(顔を睨んでいる)ヨ:その代わり、パクさんの車、使わせていただきますよ。ソ:(社用車と聞いて安心する)そうか。じゃあ行ってこい。ヨ:では行ってきます。ソウルホテルの前。リコが小さなボストンバッグ一つで立っている。そこへ黒塗りの車が入ってくる。後ろの窓が開いて中からヨンシュンが覗く。車は二人を乗せて、仁川空港へ向かう。タクヤは昨日もらった住所を見ながら、カフェバーに向かっている。住所のビルの2階を見上げると、しゃれた感じの店がある。2階の窓際の席に座ったレナから、タクヤが通りを渡ってくるのが見える。レナはコンパクトで顔をチェックする。仁川空港の外。ヨ:パクさん、ありがとうございました。ゆっくり帰って下さいね・・・。パ:わかってますよ、坊ちゃん。(笑顔で見送る)ヨンシュンがリコのボストンバッグを持って、二人は空港へ入っていく。そして、手に手を取り合って、空港内を走っていく。ホテルのタクヤの部屋。リコのスーツケースがおいてある・・・。タクヤが店に入っていくと、レナが中腰になって、手を振った。タ:待たせた? すみません。ハングルが読めないものだから、道がよくわからなくて。レ:ううん。大丈夫です。今日は来て下さってありがとうございます。タ:本当に日本語が上手なんですね。レ:ええ・・・。ヨンシュンさんが日本へ進出したいって言ってたので、それで勉強しました。タ:そう。(胸が痛くなる)タ:今日はお一人なんですね。相棒は?(笑う)レ:テヒちゃん? 今日はおいてきちゃった。あんまり広告の話とか好きじゃないみたいだったから・・・。タクヤも思い出した。美人ではあるが、ちょっと高慢ちきなところがあった。レナに対して、少しバカにした態度を取る女だった。タ:そうですか。昨日はヨンシュンさんとのデートだって言うのに、ついてきてたから、てっきり今日も一緒なのかなと思ってました。レ:・・・。タ:気分を悪くしましたか? レ:いえ・・。ホント。今日は一人でよく来られたな。自分でも不思議です。(笑顔)タ:そうなの? (顔を覗く)レ:ええ。ヨンシュンさんとのデートもいつも一緒で・・・。ヨンシュンさんに何回も「二人では会ってくれないの?」って言われちゃって・・・。それでも、いつもテヒちゃんと一緒で。私がスローだから、質問もいつもテヒちゃんが答えちゃうの。・・・だから、テヒちゃんが化粧室へ立つと、ヨンシュンさんが、「ねえ、君の考えを話して」って、いつも言われてました・・・。タ:そう・・・。でも、結婚したら、テヒさんとも、手を切るんでしょ?レ:(ニッコリする)タクヤさんておもしろい! ヨンシュンさんと、同じこと言うのね。ヨンシュンさんは、「君、テヒも家に連れてくるつもりじゃないよね?」って。「僕は君と二人がいいんだけど」って。(笑う)タ:そう・・・。じゃあ、あんまり二人で話したことってなかったんだ。レ:(残念そうに)ええ・・・。ヨンシュンさんてすごくやさしい人なんだけど、時々、恐い顔をするんです。怒ってるみたいに。とっても目つきが恐くて。見つめられると、ドキドキしちゃって・・・。それがイヤで、テヒちゃんと一緒にいるうちに3人が普通みたいになっちゃって・・・。タクヤはヨンシュンを思い出した。昨日も、前に座っていたリコを怒ったような恐い目つきで見つめていた。でも、リコが切なそうに見つめ返すと、その瞳は少し翳って、やさしくリコを見つめ返した。タ:別に、怒ってるわけじゃないと思うよ。彼は・・・ヨンシュンは・・・物事にものすごく集中していると、ちょっと目つきがきつくなるだけなんですよ。たぶん、そういう時はそれに集中している。レナさんに気持ちが集中してたんですよ。そういって、タクヤはヨンシュンの気持ちに気がついた。ヨンシュンはレナが好きなんだ。いや、好きだったんだ。今はリコを愛しているんだ・・・。タ:だから・・・きっと結婚したら、テヒさんがいなくても幸せになりますよ。レ:・・・。(下を向く)私が彼の言うことを聞かないで、いつもテヒちゃんと一緒だったので、ある瞬間から、ヨンシュンさんは・・・やさしいだけの人になりました。(少し涙ぐむ)でもなんか。それから・・・ぜんぜん熱がなくなったというか・・・。婚約式の前の日に、日本へ行っちゃったし・・・。タ:そう・・・。(レナを見つめる)レ:ところで、タクヤさん。広告のコピーだけじゃなくて、作詞とかやればいいのに。きっとステキだわ。タ:・・・実は裏家業でやってるんです。名前を変えて。何個かやってるんだけど・・・。『君は恋を切りとった』っていう歌があるんです。シュマッシュっていうグループが・・・。レ:知ってます! というより、あの歌、大好きなんです。あれ、聴くと泣けちゃって。『君はハサミも使わず、恋を切りとった』っていうとこが好き・・・。引きちぎられる感じがして、血を流して、恋を諦めていく感じがなんとも言えなくて、泣けちゃって、好きなんです・・・。タ:(驚く)そう! わかってくれるの?!(すごい!)タクヤが家で初めてCDをかけた時、リコが歌詞カードを見て、リ:「ハサミも使わず・・・」ってこれ・・・ふ~ん・・・。なんか・・・。(解せない)リコには、タクヤの持つ感性が今一わからず、タクヤはがっかりした記憶がある。レ:すごく心の痛みが出ていて、いい詩でしたよね・・・。(感動している)タ:(レナをじっと見る)レナさんてすごく美人なんですね・・・。レ:えっ?タ:さっきからそう思ってたんだけど、顔のパーツがテヒさんにそっくりなんですね。でも表情がすごくやさしくて。ホントにキレイですね。レ:・・・。ありがとう・・・。そう言ってくれたのって、ヨンシュンさんとタクヤさんだけだわ。タ:彼もそう言ったの? (驚く)レ:ええ・・・。君ってすごくキレイだって・・・。テヒにそっくりだけど、比べ物にならないって。(赤い顔になる)タ:そうなんだ・・・。タクヤは、もしかしたら、ヨンシュンってやつは本当にいいやつかもしれないと思った。実は、自分とヨンシュンはすごく好みがよく似ていて・・・まあ、自分はぺーさんは笑えないが・・・あいつはモノの本質をしっかり見極められるやつかもしれない。タクヤは少しうれしくなった。リコはヨンシュンに託してもいいかもしれない。もし、テヒがいなかったら、ヨンシュンはなんの迷いもなく、このレナと一緒になっていたかもしれない。そして、自分も、あんなに長い間同居を続けていなければ、リコにすんなりと恋心を打ち明けていたかもしれない。まったく皮肉だ。しかし、もしかしたら、これは・・・。もっと自分に合った人、理解し合える人に巡り会うための・・・。タ:レナさん、ヨンシュンと結婚して幸せになる自信がありますか?レ:え?・・・・。(少し俯いて悩む)タ:もし、時間があれば・・・。レナさん、僕は、あなたがとても気に入りました。あなたがすごく愛しく思えます・・・。レ:(顔を見上げる)・・・タクヤさん!二人は静かに見つめ合った。続く・・・。日本に逃げるように旅立ったヨンシュンとリコ。お互いの感性が惹かれあうタクヤとレナ。さて、この恋の続きは・・・お楽しみに!ところで、もうお気づきだと思いますが・・・レナちゃんは、キム・テヒさんの二役です・・。