2009/06/24 00:41
テーマ:彼の姿を待つ間 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

暑い日に発表された、超熱いニュース♪

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今日は、暑かったですね~


梅雨の晴れ間っていうのは響きがいいけど、あんまり暑いのもね~


体力は奪われるし、私、少し参りました・・^^

 


最近の雨続きで鬱陶しい気分だった私達。


今日の晴れ間のように、嬉しいニュースが届きましたね!

 

【ヨンジュン来日、イベント開催♪♪】

 

嬉しいですね~~!

1年3ヶ月ぶりに、彼に逢えます!!


今回のイベント。2日間の演目が違うんですね。

初めにニュースをお友達から聞いた時は、9/29、30の2日間東京ドームで・・

ってだけだったので、2日間で2回公演?もしかしたら3回?(ワーイ♪)

などと、勝手に想像してたんですが。


29日と30日は、全然違う内容になりそう。

これは2日間行きたいな~。問題はチケット。それに尽きますが^^

 

今回のチケットも、前回の大阪方式なんでしょうかね。

先行予約(7/11)と一般予約(8/23)随分期間が離れてるのも気になります。

多分、この↑間に、例の“ぴあ”なんかも入ってくるんでしょう。


イベントサイトを見ていたら、あのぱちんこのメーカーが協賛してるみたい

ですね。もしかしたらそっち方面でもチケットが・・・ツアーもありそうですし

またチケット争奪戦が始まるのかな?


でも!!でも、です♪♪


今回は2公演で約10万人??

前回の3万5千よりずっとチャンスが??

どうでしょうか。

何より、彼を想う人、全員が行けるようだといいですね。

 

あの天下の東京ドームが、

ヨンジュンに恋する5万の家族で埋め尽くされる・・・


考えただけでも、素敵な事です!!

 

来日まで後3ヶ月・・・

彼、髪は切ってくれるかしら?


この所、インスを見直す機会があったし、あのくらいの長さ、好きなんですが。

いっそ思い切ってベリーショートもいいですね~。

あの年齢のチャヌ顔も見てみたい私です。

 

さて。

チケット発売まで運気を逃がさないようにしなければね。

さっそく7/11の夜は、私をシフトに入れないで、と頼んできました^^

今回は夜なんですよね。

仕事してる身としては助かるなあ~。

今回は1発で決められるように、願っています~~!

 

 


そうそう(笑)昼間、スキャンダル見ましたヨン♪

ウォン様の目力に、また私、ヤラレテしまいました。

そして、最後のあの笑顔・・


それを見た瞬間に、涙がじゅわっ!でした。

 

・・個人的に、ヒヨンさんが爪を染めていた鳳仙花が気になった私^^

同じように爪を染めた操も、色が消えてしまった爪を見つめていた

んですよね。あの町の海を眺めながら・・

 

 

 


2009/06/23 00:13
テーマ:彼の作品達 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

我慢は美容の大敵

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何やら明日重大発表があるそうな。


これはもしや・・との声もちらほら。ああ・・逢いたいっ!!


またそんな機会なのなら、ぜひこの目で・・


で、今日は逢いたいお話。

我が家に来たのは、ヨンジュン本人では無いけれど^^

 



・・・今。

私はものすごく“我慢”をしている。

 

おあずけをご主人様に命令された飼い犬の如く。


減量中、目の前に大盛りチャーハンを出された

ボクサーの如く・・

 

もうそろそろいい年なのだから、無理に我慢などしなくてもいいはず。

私の体型のデンジャラスな事などは棚の奥に放り込み、楽してダイエット。

これが本当の理想。

 


夕方、ポストに入っていた1つのメール便。

届くのは分かっていた私は、怪しげにニンマリと笑う。


いそいそと玄関に入り、慎重にハサミを入れると、

中から赤いパッケージが。

 

「あ、来たんだ。早かったね」

 

注文したのを知っている娘が、私にそう言った。

 

ちらり。


珍しく早く帰って来た旦那が、私の方に目を向けた。

 

「買っちゃった♪ずっと前から欲しかったんだけどさ。安かったし」

 

「・・・・」



リアクション無しか!


まあ、怒っているような様子じゃないし、興味無しってところ?


確かに、どうこう突っ込まれてもこればかりは少し困るけれど。

 



事の発端は数日前に友人に貸した「四月の雪」のDVD。


彼女、ヨンジュンに全然興味が無かったのに(今でもヨンジュンには

無い!って言われそうだが)ある事がきっかけで、四雪が見たく

なったそうで。

 

それが、予想外にとても良かったと。

今度はこの映画が見たいんだけど・・と言ってきた。

 

生憎私は、このDVDは持っていなかった。

TVで放映した時、古いテープ^^のビデオの録画を持っているだけ。


画質は悪いし、CMカットも不十分。もちろんTV版だからカットシーンも

多い・・・前から欲しかったのだ。一人彼を鑑賞するにも、どっぷり映画

に浸るにもDVDが欲しかった。

 

「そうか。じゃ、買っちゃおうかな・・」


「お、そうだよ。買っちゃえ!買っちゃえ!!」

 

彼女が私の背中を無責任にグンと押す。


もはや私はすっかりその気になっていた。

 


その日。

仕事が終わって帰宅した私は、PCを立ち上げア○ゾンをポチっと。

 


「あぁ、遂にやってしまった・・私の家に彼が来る・・」


妙に緊張したりする。

恋する女は、繊細なのだ。

 


そして、今現在・・・

 

我が家にやってきたそれを前に、私はおあずけを喰っている。

それは、まだ息子が起きているから。


中学3年、14歳。

思春期真っ盛りの受験生。

奴の煩悩を目覚めさせてはいけない。少なくとも、今は・・

 

期末試験前。

中坊はまだ起きている。

もうそろそろ・・とも思うが、珍しく机に向かっているのに、

わざとらしく「寝たら?」とも言えない。

 

ああ・・・見たい。

あの色っぽいお姿を拝見したい。

リビングのTVは以前録画した時より性能もインチも数段上だ。


大画面でのあのシーンは、さすがに目の毒かもしれないが、

ひとり、ゆっくりと鑑賞したい・・・




そろそろ12時だ。

息子よ。寝てくれ。

 


私も昨日の剣道の付き添いといい、今日の進学説明会といい、妙に

疲れているんだ。もうタイムリミット。

これ以上過ぎたら、私はラスト前に確実に睡魔に侵される。

 


・・・いや。

 

逆に目が冴えてしまうな。

かえって眠れなくなりそうだ。

 


幸い明日は、仕事の上がり時間が早い。

仕方ない。

昼間鑑賞する事にしよう。


明るい日差しの中で、あの姿態を見る後ろめたさには目を瞑り、

彼の最後の死に顔までじっくりと目に焼き付けよう。

 



ウォン様・・・

 


ああ・・ずっと、ずっとお待ちしておりました。

 


ようこそ。


ようこそ、我が家へ・・・・・・(爆!)

 

 

 


2009/06/21 00:37
テーマ:鳳仙花が咲くまでに カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

ライナーノーツ 「鳳仙花が咲くまでに」

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何だかライナーノーツを書くの、久しぶりのような気がします^^


19週という長い間、お読みくださってありがとうございました~!!

 



「いつか、あの光の中に」第3シリーズ。「鳳仙花が咲くまでに」

やっと完結しました~。


今回の主役は、第2シリーズ「菜の花の記憶」で初登場した

仁の双子の弟、バーナード・シン・ワイズマン。

ドンヒョク顔^^の彼の恋と、仲間との絆を描いています。

 

このシリーズ。長くなってますが、初めはこんなに長編になる予定じゃ

なかったんです(笑)


仁が生まれ、瞳が生まれ・・咲乃、木島、萌、常さん、拓海・・・


劇団「宇宙」のメンバーにどんどん感情移入して、

彼らは私の中で、色んなお話を作らせてくれました。


個性的なキャラの彼ら。

時には勝手にセリフを話し始めます。


私はその交通整理をしている状態^^

特に常さんは、話しはじめると長いですからね~、止めるのが大変です。

 

これを書いていた時、ちょうど太王四神記の韓国放送をやっている時

でした。

言葉もわからない、PCの小さい画面のMBC版。

途中で固まっちゃって紙芝居状態になっちゃったり、大変だったけど、

夢中で見ていましたよね。

 

そんな時に書き始めたこのお話。


バーニーの相手には、包容力のある母のような女性。

朱雀のような大地の母・・そんな女性がいいと思ったんです。


マムのために生き、仁への憎しみをバネにして戦ってきたバーニー。

どん底から這い上がって、NYでの成功者となって・・


愛というものを知らず、自分だけを信じて生きてきた彼は、

仁曰く、結構なマザコン^^


瞳のような清純派じゃなく、年齢もそれなりな女性・・

松原操は、そんなイメージから生まれたキャラでした。


悲しい過去を背負った彼女。

優しさと、バーニーを想うがゆえに自ら身を引いてしまいます。

それがスジニのイメージと結びついたんですね。


後半は、ドラマともシンクロしてくるこのお話。

操がスジニ。バーニーがタムドクの立場なのに、劇中劇ではそれを

瞳と仁が演じていて・・

自分ではその辺が書いてて面白かったですね。


確か1番の佳境、16話「ごめんなさい」は、

2時間くらいで書き上げちゃった覚えがありますから。

 

そして、ラストシーンは、あの坂の上。

度々、このシリーズで登場する劇団に通じる坂。

イメージはホテリアー20話のドンヒョクの仁王立ちでした!


ラストシーンのこの場面は、初めから決めていました。

あの悲しいドンヒョクの後ろ姿。

来ないジニョンをずっと待っていたあの背中を幸せにしてあげたい・・と。


このお話では、待っているバーニーの下に操はやってきます。

そして、バーニーは腕の中に未来を抱き締める。


未来へ続くようなエンディング。


彼らの息子、エドワード・ナオト・ワイズマンが生まれて

このお話は終わります。


愛する兄の名前と、尊敬する木島の名前を息子につけたバーニー。

その想いが伝わったでしょうか?^^


昨日のコメントにもいただきましたが、

いつか、息子エドの話も書きたいと思っています。

それはまたいずれ・・・

 

さて。


来週からは、新連載が始まります~。

このブログの10万ヒットの時にいただいたリクエスト。

とてつもなく遅くなりましたが、やっとここで登場します。


「金色の鳥篭」ー スジニの愛 ー  全10話です。


太王四神記、23話後半からの私なりのエンディング。

もうひとつの24話です。


連載前から、色んな方から励ましをいただいている作品。

どうか大きな広い心で(笑)読んで下さいね。



2009/06/20 00:08
テーマ:鳳仙花が咲くまでに カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

鳳仙花が咲くまでに 最終話 「待ってる・・・」

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19週にわたって連載してきました「鳳仙花が咲くまでに」今回が最終話です。


シリーズ第3部。一応の一区切りです。


ラストシーンは・・あの有名な場面をイメージして下さいね♪

 

 



「ただいま。遅くなってごめん。舞は?」


「寝ちゃったわ。さっきまであなたを待ってたんだけど」


「そうか。あ、お袋。あけましておめでとう。

去年はなかなか来れなくてごめん。年末まで舞台だったし、

バーニーの事もあって・・元気そうだね。親父は?風呂?」


「うん。仁、ちょっといい?あのね。

実は大変な事になっちゃったの」


「また大袈裟だな。正月早々夫婦喧嘩とかじゃないだろうな。

どうせまたお袋が何かやらかしたんだろう?結局最後はいつも

“亜矢ちゃん、ごめん”って親父が謝るんだ」


「違うわよ。今年も私達は、至って平和」


「そりゃ何より。で、せっかくの平和な正月に悪いんだけど。

俺、やっぱりゆっくり出来ないよ。瞳から聞いただろうけど、

バーニーが思わしくないんだ。今日は萌に看病頼んで来たんだけど、

強引にでも明日入院させるよ」


「あのね、話ってのは、そのバーニーの事なのよ。いい?驚かない

で聞くのよ。バーニーの恋人、操さん。彼女、ここにいるの」


「ここ?ここって、どういう事だよ。それにどうしてお袋が操の事・・

おい、ここって。まさか、この町って事か?」


「話せば長くなるし、どうして今まで気がつかなかったって、また

あんたに怒られるけど。

実はね、この町っていうより・・あの・・この家に」


「何だってー?!!」

 

 


あの千秋楽の夜。

倒れたバーニーを木島の車に乗せ、俺達は病院に向かった。

入り組んだ路地ばかりの下北は、救急車を呼ぶよりその方が断然早い。

後部座席で拓海の膝の上に横たわるバーニーのうなされる声が、

運転席の俺にも聞こえて来た。

 

『・・待ってる・・待っ、て・・・・操』

 

何度も何度も、同じ言葉を繰り返すバーニー。

拓海は嗚咽を抑えられない。


極度の過労と睡眠不足。栄養剤の点滴と解熱剤の投与。

医者が処方した薬は確かに効いた。

だが何かを否定するように、翌日バーニーの熱はぶり返した。

意識は戻り、見た目にはしっかりしているようだが、

熱はなかなか下がらない。入院を拒むバーニーは、一日中部屋の

ベッドの上で乾いた唇を噛み締めながら天井を見つめている。

 

 

「舞がね、さっき晩御飯の時に変な事言い出したの。

“このからあげ、みさおちゃんのよ~”って」


「からあげ?」


「うん。あの子、前に秋の遠足で操ちゃんにお弁当作ってもらった

じゃない。ほら、私がスタジオ収録で朝まで帰れなくて、操ちゃん

に頼んで」


「ああ。そんな事あったな」


「味が違うのよ。操ちゃんのはバーニーが好きなマーマレードが

入ってて、甘くておいしいの。私も前に1回ご馳走になった事ある

から分るんだけど。これよ、食べてみて」


「・・旨い。何か懐かしい味だな」


「かもね、バーニーも好きらしいから。で、今日これを作ったのがね、

園の給食室で働いててここに住み込んでる人なの。名前は“みさ子”さん」


「ごめん、仁。まさか私もこんな事になってるなんて思わなかったから。

だってあんた達、詳しい事話してくれなかったじゃない。私、夏に彼女と

1回下北で逢ってるのよ。MIYUKIの場所が分らなくて、偶然逢った彼女に

案内してもらったの。その時に名刺渡したの、“訪ねて来てね”って。

ね、仁、この人でしょ?小さいけど写真・・

この前のクリスマス会で園児全員と撮ったの。横向いてるけど、分る?」

 

そこにはカメラを避けるように不自然に顔を背けた操が写っていた。

子供が3人、操のエプロンを握ってピースをしている。

操は、その子達の肩に手を置き、俯いて微笑んでいた。


「子供に人気なのよ。モノマネが上手くて、お笑いのギャグとかよく知っ

てるの。家に住んでるから遅くまでいてくれるし、延長保育の子のアイ

ドルよ、彼女」


「どうして操がここにいるんだ!灯台下暗しもいいとこだ。ああ、もう

そんな事はいい。とにかくこれからだ。お袋、それで操、今何処にいる?」


「それが、瞳ちゃん達が着いてからいなくなっちゃったの。

荷物はあるからきっと取りに来るとは思うんだけど・・

仁、あの人なのね、バーニーの想い人。ああ、今考えたら沢山思い当たる

節があるわ。彼女、そっとこの家を見に来ただけなのかも知れない。

それなのに私、強引に園に勤めさせちゃって」


「お袋!ナイスだぜ!!やっぱ伊達に年食ってないや。それと今回の

MVPは舞だよ。さすが俺の娘だ。舞には何かご褒美だな。

瞳!萌にすぐ電話だ。操が見つかったって知らせろ。

これで熱が下がるといいんだが・・操の奴、心配掛けやがって。

何事もなかったからよかったが、逢ったら思いっきり叱ってやる!」


「仁さん、ダメよ!操ちゃんだってバーニーや赤ちゃんのためを思って」


「操は俺の妹だぞ。俺が叱らなくてどうするんだ。

しかし、バーニーの言う通りだったな。遠くには行ってない、か。

ハハ・・確かに。そうだ、お袋!操、元気だよな?

体調悪かったり、変な様子ないよな?」


「うん。元気よ。いつも明るいし、風邪も引かないし」


「よかった・・操の奴、妊娠してるかもしれないんだ。多分あいつ、

バーニーと子供を護ろうとして、俺達の前から姿を消した。

自分は明るく笑って、俺にバーニーを頼むって・・

あいつしかいないんだ。

バーニーを幸せに出来るのは、あいつしかいないんだよ」

 

 

‐‐‐‐‐
 

母屋のリビングにまだ灯りが点いている。

園長と智明おじ様はいつも早寝だ。

こんな時間に起きているのは、

東京から影山さんが着いたからに違いない。


給食室の鍵を開けて、そーっと職員室に入る。

暗闇での手探りの不法侵入。“まるで泥棒みたい”と、

こんな状況なのに1人笑ってしまった。


非常用の懐中電灯を探り当て、長椅子に一晩の宿を作る。

同僚の膝掛けを各椅子から全部借り、クリスマス会で使ったポニョ

の着ぐるみを着こんでなんとか寒さを凌ぎ、横になった。

 

“影山さんが来れたって事は、先生の具合は良くなったんだ”


少しホッとすると、寝床の中から神様に祈りを捧げ、私は目を閉じた。

 

 

・・・操・・どこ?・・僕はここに・・いる・・

      寒いな・・君の居ない部屋は、寒くて・・凍えそうだ・・

 


「先生!!!」

 

思わず大声を上げて飛び起きた。

時計を見ると、まだ眠ってから15分も経っていなかった。

 

夢?今のは、夢だったの?


すごくリアルな夢だった。


先生がベッドの上で熱にうなされていた。

あの部屋の、あのベッドの上で。部屋にはTVが点けっ放しで、

いつもの朝のキャスターが街頭インタビューをしていた。

明るい女子高生の声と、大笑いするキャスターの声。

そして、先生の声が。

 


・・操・・・

・・待ってる・・ここ、で・・待ってる・・

 


もしかして影山さんは、急変した先生の様子を知らせに来たのではないか。

急いで病院に向かうために、瞳さんと舞ちゃんを迎えに来たのではないか。


「・・嫌!嫌だ、どうしよう・・・先生が・・先生が!」

 

体の震えが止まらない。

先生を失うかも知れない恐怖が、私をパニックにさせていた。

突然襲う強烈な吐き気。

私は、洗面所に駆け込んだ。

 



・・・操ちゃん、操ちゃん!大丈夫?


「え?」



急に背中に当てられた暖かい掌。

優しく、力強く、私の背を擦っている。


ゆっくり振り向くと、そこには瞳さんが立っていた。

そして、その後ろには影山さんが。

 

「もう!無茶しちゃだめよ。操ちゃんはママなんでしょう?

もう1人の体じゃないのよ。大事にしなくちゃ。

私は操ちゃんより年下だけど、ママとしては先輩なんだから」


「瞳さん、影山さん・・どうして?なんで私がここにいるって」


「聞いてた以上の機械音痴だな。お前、防犯装置っての知らないのか?

幼稚園は警備会社と契約してるし、職員室と園長室には、しっかり防犯

カメラが付いてんだよ。あそこには、金庫とか子供の個人情報とか色々

あるからな。母屋のモニターから中の様子は丸見えだ。

夜中に侵入者あり・・驚いたぜ。

しかもデカイ着ぐるみが急に震えだして。

でも、操。よかった。見つかってよかった・・お前が、無事で・・」


「影山さん」


「まだそんな呼び方する。言っただろ、仁って呼べって。

もうお前は俺の妹だって!あまり心配掛けないでくれ。

妹がいなくなるのは・・・もう嫌なんだ」

 

影山さんが。いや、仁さんが、私の為に涙を流している。

私を抱き締めて、頭を撫でてくれている。

そして瞳さんは、私の手を取り、優しく握ってくれた。

 

「私もよ。さん付けは嫌だな。私だってあなたと姉妹になるのよ。

姉だとは思えないだろうけど、せめて瞳ちゃんって呼んでね」

 

その暖かさに、私は今まで押さえていた涙が溢れ出した。

 

笑顔で・・笑顔で。


ずっとそう思っていたのに。


別れる時にも流さなかった私の涙は、止め処なく頬を伝った。

 

「仁さん、先生が!私、夢、見たんです。先生が苦しんでるの。

熱があって、うなされてるの、私を呼んでるの・・仁さん、先生は?

酷く悪いんですか?病院には?

瞳さん、ねえ!答えて。答えてください!!!」

 

 

 



「・・ってさ。可笑しかったぜ。ポニョの格好した着ぐるみが瞳を

掴まえて、わんわん泣いてんだ。でもよかったよ。朝になったらあいつ、

ポートランドに行くつもりだったらしい。

お前の故郷で子供と暮らしたかったって。

しかし世話の焼ける奴らだな。今度は操が貧血だとさ。

まあ、あいつも眠れなかったんだろうな。お前の事、想って」


「ごめん、仁。本当に、ごめん」


「やけに素直だな。よせよ、キモイぜ。

お前はいつもキリッとしてないとさ。

バーナード・シン・ワイズマン。お前は俺の自慢の弟なんだ。

秀才で、才能があって、勇気があって。

なあ、子供の時みたいに俺に何か命令しろよ」


「Really?じゃあエド、そこの靴取れよ」


「了解。それでいい」


「ばーか・・ハハ」


「どうしても外、行くのか?無理すんな、まだ病み上がりだぞ」


「いや。僕はあそこで待つよ。あそこで、操が上って来るのを

見たい。考えたら今まで、僕がずっと彼女を追いかけてたんだ。

僕の想いを告白し、操はそれを受け入れてくれた・・

いつもいつも彼女に甘えてた。彼女の優しさに、逞しさに、僕は

甘え過ぎてたんだ。だから僕はあそこで待つ。彼女が自分の足で

あの坂を上ってくるのを、

僕の元に帰って来るのを待ちたいんだ」

 

 



熱でうなされている間、僕は夢を見ていた。


ポートランドのアパートの部屋。

マムとグランマ、5歳のエドと僕。


いつになくマムは調子が良くて、エプロン姿でキッチンに立っていた。

マムの作ったカップケーキを、僕とエドは取り合いしながらそれを旨そう

に食べている。いつも怒っているグランマが何故かとても上機嫌で、

僕は頭を撫でられた。

 

『バーニー、愛しているよ。いつまでも此処にいてもいいけれど、

お前には行かなきゃ行けない所があるだろう?

ホラ、見てごらん。もうエドは行ったんだよ』


『あれ?エド・・エドはどこなの?

ね、グランマ!今、ここにいたのに!』


『バーニー。お前の居場所はここじゃない。お前には待ってる人が

いるんだ。そしてその人を、お前が幸せにしなきゃいけない。

それはお前にしか出来ない事なんだよ。

さ、早くお行き。そして、ずっと前だけを見て進みなさい』


『グランマ?どこ?マム?・・エド!!』

 

 

目覚めた時、僕の傍には萌がいた。

そしてその片手には、携帯が握られていた。

大声を上げた僕に驚き、振り向いた萌はこう言ったんだ。

 

「バーニー、見つかったって。操ちゃん」

 

 

 


4週間ぶりの外は、雲1つ無い快晴だった。

1月の風が少し頬に痛い。

少しまだふらつく足で、僕は坂の上に立った。

 

仁王立ちをして腕を組む僕を見て、

稽古場の窓から顔を出した皆が、口々に勝手な事を言った。

 

「まったく・・おい、お前は宮本武蔵か!

小次郎待ってるんじゃないぞ!バーニー、2ヶ月ぶりに恋人に逢うんだ。

もっと優しい格好して出迎えろよ」


「バーニーさん。その立ち姿、かっこいいっす!

あいつ、惚れ直しますよ!」


「副代表~!素敵~!頑張って~~!」

 


口笛を吹く奴、稽古場から転がり出て、タップを踏み出す奴・・

とにかく外野はうるさかった。

その気持ちが嬉しくて、僕は自然と口元が緩んでくる。

 

「よ~し、皆、集合!

今から劇団副代表 影山 信改め、バーナード・シン・ワイズマン君が、

NY仕込みのラブシーンを見せてくれる。

お前ら、よく見て今後の演技の参考にしろ!」


「演技じゃないよ、仁。僕はマジに本気だ。

僕は演出家であって、役者じゃないからね」

 

ワッハッハ!!ハハハハ!!

 

皆の笑い声が響き渡る。

苦笑いして振り向いたその時、君はやってきた。

 



坂の下で佇む君。


僕の姿を見つけると、慌てて急に走り出す。



「先生!!」


坂を駆け下りたい衝動を抑え、僕は大声で叫ぶ。

 

「ダメだ!操!転ぶよ。走らないで!ゆっくり歩いておいで。

僕は待ってるから。僕はずっとここにいるから・・」

 


頷く君の顔が少しづつ近くなる。

 

 

バカだな。泣いてるのか?

君は豪快に笑っているのが1番似合うのに。

 


ごめん。

君を泣かせたのは、僕だね。

君は僕のために自ら身を引いたのに。

僕が早く気付いてあげればよかったのに。

 

僕は、少し焦っていたのかも知れない。

日本に来て、仁と早く肩を並べたくて。

木島代表の期待に早く応えたくて。

 

もう僕は自分を偽らない。

そして僕は、前だけを向いて歩いていく。

 

僕は、僕だ。

アメリカ人、バーナード・シン・ワイズマンだ。

今頃になってやっと、はっきりそれが分った。

 


Liz・・



今の僕は、君にはどう映るだろうね。

今なら僕は、君に逢いに行けるよ。堂々と、君を抱き締める事さえ

出来る。そして、君の抱擁も受け入れられる。

やっと、本当の愛を見つけたから。

 

愛してくれてありがとう。

僕は・・ここで生きていくよ。

 



「先生・・ごめんなさい、私・・

ねぇ、待ってて。私、行くから。そこで、待っていて」

 



あと10歩。


僕の愛がやって来る。

 


7歩・・5歩・・・・・2歩。

 


そしてたった今、

 


僕は、未来を・・・抱き締めた。

 

 


‐‐‐‐‐

 

 


庭の花壇の鳳仙花がまた咲き出した朝。


僕は親になった。


仁は万歳と叫び、常さんは赤飯を炊き、

拓海は泣き、亜矢子マムは僕を抱き締めた。

 


Nice to meet you・・My Son, Edward.



よく来たね、僕の息子。


―  エドワード・ナオト・ワイズマン ―



君の名前は、ずっと・・

そう、きっとずっと前から決まっていたんだよ。

 

 


エドが生まれたその日。


“太王四神記”の再演が開幕した。

 



その初日の行列は、

 

あのキオスク前よりずっと先まで続いていた。
 

 


コラージュ、mike86


2009/06/19 02:07
テーマ:創作 カテゴリ:韓国俳優(ペ・ヨンジュン)

明日は最終話

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さっきは参りました・・・

ずっとエラーでUPできなかったんです。

1時間以上頑張ったのに弾かれ続けたのよね。
話題がいけなかった?


ダイエット話だったんだけどな(私には無理って事か?もしかしたら^^)

 



さて。


今月も、もう半ば。


毎週土曜日にUPしている「鳳仙花が咲くまでに」は、遂に明日、

最終話です。

 

思えば、このシリーズ。

こんなに長いお話になる予定じゃなくて・・^^


第1シリーズの「いつか、あの光の中に」だけで完結のつもりだった

んですよ。


それが書き進めていくうちに、色んな話が広がってきて。

連載物のシリーズになっていったんです。

 

サークルにUP済みの短編が後2作ありますが、一応明日が一区切り。

 

ラストシーンだけ決めて書き始めたお話。

映像が浮かぶように書いたつもりなんですが・・・


私の拘りのみのマニアックなラストかもしれません(笑)

 

どうぞ、よろしくお願いします~~。


               ebe


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