KA・ZO・KU ― もうひとつの家族 ―
やっと私達が知っている頃のジュンです^^あの頃の彼からこんな妄想が・・
ジュンは例のイベントの後、こんな行動を?(笑)
2005年 晩夏。
ヒョンは3度目の公式来日を果たした。
ヒョンの映画第2作のプロモーション、
日本の“かぞく”たちとの、大イベント。
ヒョンの行動は連日報道され、行く先々でものすごい歓迎を受けた。
“韓流ブームも下火?”などと言われていたが、
フタを開けてみれば、この大声援。
ヒョンの別格ぶりが新たになった瞬間だった。
その頃、ソウルの僕と母さんはとても緊張していたんだ。
なぜなら、日本に発つ前、ヒョンが僕達にこう言ったから・・
「10月の半ば頃に、休みが取れるよ。
僕はアメリカに行くけど、その後一緒に日本へ行こう!
笑の御両親のところへ。
二人とも、準備しておいて。じゃ、行って来ます」
ヒョンの準備は、完璧だった。
気づいたときには、母さんの会社への根回しもすっかり済んでいた。
母さんは呆れると同時に、
17年ぶりに帰る事になる日本へ想いを馳せていた。
20歳で日本を出てから一度も帰っていない、母さん。
「まだ、学生だから」
「相手が韓国人だから」
「妊娠なんて・・とんでもない!」
母さんが日本を出た時、母さんのお腹にはすでに僕がいた。
思いがけない妊娠に、20歳の母さんはとまどったが、
父さん(シン・ジウォン、実父)は迷わず結婚を申し込んだ。
新潟の母さんの実家は、地元では有数の豪農で、
世間体を重んじた祖父は、訪れた二人をろくに話もせず追い返したらしい。
その後も何度となく連絡を取ったが、帰ってきた言葉は、
「勘当する」
それだけだったそうだ。
見知らぬ異国で、肩を寄せ合う若い夫婦。
やがて僕が生まれ、つかの間の幸福な日々。
そして7ヶ月。
夫は事故で帰らぬ人に・・
と、自分の半生を、か、な、り、美化して
母さんは僕に話してくれていた。
「はぁ~・・ジュンったら、こんな大事なこと勝手に決めて。
あの人の今の立場で、こんな事できるわけ無いのに。
私達のことだって、いつマスコミに知れるか。
こういうとこ、度胸据わってんのよね。あの人。」
「そりゃそうだよ。
ヒョンは、“いつバレてもいい”って言ってるもん。
隠してるのはヒョンの意思じゃないしね。
それに、今回の日本行き、随分計画練ってたみたいだよ。
“イベントの打ち合わせより真剣なんだ・・”って、
社長嘆いてたから。」
「・・・はぁ~。ジュンは父を知らないから。
あの時だって、ほとんど逢おうともしてくれなかったわ。
いくら年取ったって言っても、人間そう変わるもんじゃないのよ。
しかも今度はあの人だし。ねぇ・・どんな田舎の人だって、
“微笑の貴公子”は知ってるわよね。」
「母さん、いいかげん観念しなよ。
ヒョン、ずーっと言ってたよ。
“早く、日本のご両親にご挨拶に行かなけりゃ”って。
ソウルのおじいちゃん達をあんなに大切にしているヒョンのこと
だもん、当然だよ。ソウルのおじいちゃん達は、なにも聞かずに
僕達を受け入れてくれたじゃない。大丈夫、うまくいくさ!」
「はあ~~、そうならいいんだけど・・」
新潟のおじいちゃんって人は、昔気質の昭和ひとけたで、
(母さんの表現だけど、イマイチわかんないよな)
頑固で、自分の価値観を決して曲げないんだそうだ。
“それって・・ある意味、ヒョンじゃん・・”
と僕は思ったが、また母さんに何か言われそうだったので、
今はとりあえず、黙っていた。
今回の日本行き。
僕は母さんの想いとは別に、楽しみにしていることがある。
僕は以前、中学で同級生だったキム・ミナと逢う約束をしていた。
ミナと僕とは中1の1学期間だけしか、同じ学校に通ってなかった
けれど、文通(今じゃ、死語?)からメル友になり、
今でも頻繁に連絡を取り合っていたんだ。
メールや電話では色々話してきたけど、逢うのは4年ぶり。
・・果たして、僕がわかるか?(ちょっと、不安だったりして)
ミナは父親の転勤で、今は日本に住んでいる。
あれから両親を説得し、音大受験の準備に今、忙しい。
『ピアノ、声楽、音楽理論』 忙しい毎日だがとても幸せだと、
一番新しいメールで伝えてきた。
変わったかな?
髪はまだ長いかな?
僕のことは・・・どう思っているのかな?
はぁ~~、僕も母さんと変わらないな。
ああー!!緊張してきた!!
僕達のそんな想いとは裏腹に、ヒョンの過密スケジュールも
なんとか落ち着き、ヒョンはアメリカへ・・
その後僕達は、約束の日本のホテルで落ち合った。
「また、ずいぶん髭伸ばしたんだね、ヒョン。心境の変化?」
「まあね、久しぶりのまとまったオフだからな。でも、笑の家に
伺うときは、剃るよ。キチンとして行かなけりゃ」
「いいわよ、そのままで。素敵よ・・惚れ直した」
「・・笑・・」
「ストップ!ヒョン!ここじゃ・・マズイでしょ」
その部屋にはまだヒョンと一緒にやってきたトレーナーや、
社長、関係者数人もいて、普段見慣れてる僕はともかく、
少なからずあてられちゃったみたい。
普段は気を引き締めてる分、海外に出るとハジケちゃったりするね、
この二人は・・
あわてて挨拶をする母さん。ヒョンも、満面の笑顔で紹介してる。
・・紹介?
そういえば・・
僕達の事を知ってるスタッフ、増えてない?
見覚えの無い人も多いし。
・・ヒョン。
これってもしかして、ヒョンなりの決意の表れなの?
もうすぐなの?そうなの?
待ってればいいんだよね。母さんと僕は。
母さんは気づいてないみたいだけど。
ヒョンがどんな決断をするにせよ、
僕は、ヒョンを信じてるよ。
そんな時、僕の携帯が鳴った。
「レウォン君?私。今、ロビーに着いたの」
ミナがいた。
ロビーの真ん中の、大きなオブジェの前に。
キリッと、短い髪を少し茶色に染め、耳には小さなピアス。
僕に気づいて恥ずかしそうに、ふっと笑った。
「変わってないね」
「ううん、変わったでしょ・・私」
「いや・・・ミナはそのまんまだ」
ホテルを出て少し歩き、
近くの駅から“ゆりかもめ”という名前の乗り物に乗った。
静かに進む車内。僕達は向かい合ったまま、ただ黙っていた。
ミナは“お台場に行こう”と言って、海の見える公園に僕を案内した。
「お台場海浜公園」
自由の女神があって、きれいな橋が見える。
「ハハ!面白いな。なんで、ここに、自由の女神?
NYの本物は前にヒョンと見たけど」
「ふふっ、そうよね。変でしょう?ねぇ、漢江公園思い出すね。
あの時、レウォン君に教えてもらった歌、覚えてる。
嬉しかったな・・くだらない事で悩んでた自分が、ちっぽけに感じた。
レウォン君のお父さんも一緒なんでしょ?
でも、びっくりしたなー。
あの“微笑の貴公子”が、お父さんだなんて。
あんまりスゴイ秘密だから、さすがに誰にも言ってないよ。
私を信じて話してくれたんだよね・・・光栄です」
あの日と同じような海の見える公園(漢江は、川だけど)
なんか、夢みたいだ。この気持ちって、何だろう・・・
「どうしてかな。ミナには知ってて欲しかったんだ。
僕と、母さんと、ヒョンの事。今までの事も、これからのことも。
ハハ・・あんなに、逢いたい、逢いたいと思ってたのに、
いざ逢ったら、たいした事、話さなくてもいいんだな。
・・・しばらく、ここにいていい?海を見ていたいよ」
僕はミナと、手を繋いだ。
そして二人で長いこと、海を見ていた。
次の日。
とうとう、僕達家族は、母さんの実家に向かった。
そこで・・・驚くことが待ってたんだ。
初めての母さんの故郷。
僕自身、ここに来る日がくるとは思ってなかった。
僕が生まれた時に母さんは、
おばあちゃんと叔父さんには連絡を取っていた。
おじいちゃんに内緒で、僕の写真も送っていたらしい。
ヒョンの事も、おじいちゃん以外は知っている。
いや、おじいちゃんも知ってるはずだ。
だって、叔父さんの奥さんって人は、
生粋の“ジュンかぞく”だったんだ!!
「お帰りなさい、笑さん。疲れたでしょ?まあ、あなたが
レウォン君ね?大きいわね~、身長どのくらいあるの?
まぁ、そんな所にいないで、早く上がってっ・・・・
キャ~~~~~~!!!!!!!」
悲鳴の原因はもちろん、
僕の後から、ヒョンが顔を出したからだ。
ヒョンは丁寧に挨拶し、
靴をきちんと揃えて上がり、
おじいちゃんのところへやってきた。
初めて逢うおじいちゃんは、白髪をオールバックにして、
着物で客間に座っていた。
腕を組んで、ヒョンを睨んでいる。
ヒョンは静かに前に出ると、
韓国式のきれいなクンジョルをやった。
背筋をピンと伸ばして、堂々と。
僕は少し照れてしまったので、日本式にお辞儀をした。
半分は日本人だもの、いいよね。
「お父さん。こちらへ伺うのがこんなに遅くなってしまって
申し訳ありません。僕が笑さんと、結婚させて頂いた
“ぺ・ヨンジュン”と申します。
籍を入れてもうすぐ5年になります。
もちろんレウォンも、僕の息子になりました。
ご存知かもしれませんが、僕は俳優をやっています。
・・お父さん。かならず、笑さんとレウォンを幸せにします。
僕達の結婚を、許して頂けますでしょうか」
驚いたことに、ヒョンはこれを日本語で言った。
一言も間違えず、心をこめて。
・・これが、社長の言ってた“イベントより、真剣な練習”か。
おじいちゃんは、ヒョンと僕、母さんを順番にみて、こう言った。
「わざわざ、こんな田舎まで足を運ばせて悪かったな。
しかも、あなたはただの人じゃない。私も正直驚いた。
あなたのことは少なからず知ってたんでね。
でもそれと、結婚の許しとなると、話は別だ。
ご存知だと思うが、こいつの父親の時も私は許していない。
それは相手があなたでも同じことだ。申し訳ないがお帰りください」
おじいちゃんの日本語を、僕は韓国語でヒョンに伝えた。
「それは、僕が韓国人だからですか?それとも、
相手が僕だから、ですか?」
静かな低い声でヒョンが話す韓国語を、僕は日本語に訳した。
「はっきり言わせて貰えば、その両方だ。
私は韓国人が好きではないし、君は普通の人ではない。
私には両方、相容れないものだからね。
笑と暮らしたいと言うなら、別に止めはしない。笑だって大人だ。
だが、許せと言われればそれは出来ないと答えるまでだ。
それにその必要はないよ。
私は笑を勘当している・・好きにすればいい。」
「僕の人生で最高の幸運は、笑さんに出逢えたことでした。
そして僕の人生の最高の幸福は、笑さんとレウォンと
家族になれたことです。・・すみません、これは笑さんと人生を
共に生きようと決意した時に、僕が演じた主人公のセリフです。
確かにお許しを得なくとも結婚はできます。
でも、僕は欲張りな人間で・・
お父さんや、お母さん、皆さんとも家族になりたい。
日本と韓国に離れていても、僕やレウォンをいつも感じていて欲しい。
・・お父さん、もう一度言います。
僕は、笑さんとレウォンを必ず幸せにします。
この出逢いを、大切にしたい・・・」
「一期一会ですね。」
「えっ?」
「“一期一会”。ヨンジュンssi、いつもおっしゃってますよね。
お好きな言葉だって。」
叔父さんの奥さん、かおる叔母さんが突然話し出した。
「お父さん。差し出がましいようですが言わせてください。
・・もういいじゃないですか。
ジウォンさんが亡くなられて、笑さんがどれ程苦労なさったか。
その笑さんをヨンジュンさんが、支えてくださったんです。
初めて逢われてからもう、そろそろ12年ですよね。
それに、こうして来てくださったんですから・・
それにお父さん、本当はとっくにお許しになってるじゃないですか。
知っていますよ!私のDVD・・ご覧になってるでしょう?
お父さんは、“愛群”お好きでしたよね。
最終回、泣けましたね・・ジェホ。」
「ああ、あれはいいドラマだった・・・ウォッホン!!何を!!
はぁ・・まいったな・・もういいかな?
ハハハッ、ヨンジュン君、こっちに来てみなさい」
僕達は客間を離れ、奥のリビングに案内された。
そこは、信じられない光景だった。
ヒョン、ヒョン、ヒョン・・・
一面のヒョンの顔。
リビングのありとあらゆる所に、
“カレンダー”“映画のポスター”“ドラマのDVD”・・
デビューしてから今までの、すべてのヒョンがそこにいた。
「こ、れ、は・・」
「お父さん、これって?」
「とうとう、バレたか。できれば威厳ある父として追い返し
たかったんだが・・ヨンジュン君、君が笑と付き合い始めたと
母さんから聞いて、正直不安だった。
君は俳優という華やかな世界にいるし、それに笑より年下だ。
夫を亡くした笑には、2度目の別れは辛すぎる。
初めの結婚は、確かに韓国人というだけで反対した。
しかも、笑はまだ20歳だった。
腹にレウォンがいたことも、頭にきた。
仲の良い夫婦だったらしいが、彼は事故死。
・・私も、笑も頑固でね。今までお互いに、意地を張りすぎた。
便利な世の中になったものだ。
私は“娘の恋人”をネットで検索できる。
調べたよ、君のことは。そこいらの芸能記者にも負けやしない。
それに、かおるさんは、心底君の“かぞく”だ。
・・・笑えるぞ?この間の“埼玉”。
母さんとかおるさん、行ったんだ。普通に応募して。
感動して帰ってきたよ。
“あなた、ウチのジュンさんは最高よ”って。
正直信じられなかったんだ。
君みたいな人が笑と、しかも、血の繋がらないレウォンまで・・
・・ほんとに、笑でいいのか?君は本当に笑と?」
母さんが泣いている。
ヒョンの胸に顔を埋めて、泣いている。
ヒョンは母さんの背中をトントンしながら、
嬉しそうに目をくじら型に細めた。
僕は全部をヒョンに訳して伝えられた訳じゃない。
だって、僕自身ちょっと感動しちゃってさ。
でも、ヒョンには分かったみたい。
とびっきりの・・本当にとびっきりの笑顔で、こう言った。
「さっき、笑さんを幸せにすると言ったのは、
少し違うかもしれません。
笑は僕といることで、傷つくこともあるかもしれない。
でも、僕は笑を離しません。
確実に言えるのは、ぼ・く・は、幸せだということです。
きっと、世界中の誰よりも。
お父さん。笑さんを僕にください。生涯かけて僕が護ります」
「笑と孫を頼みます。君も、私の息子だよ。
私もジュンと呼んでいいかな?」
「ありがとうございます・・お父さん」
ね、母さん・・僕が言ったろ?
“大丈夫、うまくいく”って。
やっぱりすごいや、ヒョンは。
ヒョンはみんなを幸せにしちゃうね。
ほら、みんな笑顔だもん。
母さんは泣き笑いだけどさ・・
それからもっと、信じられない事が起こったんだ。
「今度いつ逢えるか分からないから」
と、おじいちゃんが急に結婚式が見たいと言い出した。
5日後。
近くの神社で、家族だけの結婚式が行われた。
おじいちゃん、おばあちゃん、伸一叔父さん、かおる叔母さん、
急遽飛んできた、ソウルのおじいちゃん、おばあちゃん。
・・そして僕。
アジアの“微笑の貴公子”の結婚式は、
新潟の田舎の小さな神社で行われた。
(ヒョンはクリスチャンだけどね)
文金高島田の母さんと、
絵から抜け出てきたみたいな紋付き袴のヒョン。
自分の親だけど、本当に綺麗だった。
厳かに、でもとても暖かい、いい式だった。
はぁ、まいったな。
不覚・・・・
涙出てきたよ。
もうひとつの家族が僕達に出来た。
こうして、家族の記念日って増えていくんだな。
日本の秋の、ある一日。
“家族”の顔は、全員笑顔だった。
KA・ZO・KU ― I LOVE NEWYORK ―
え~。このさいなので(どのさい?^^)KA・ZO・KUシリーズをまとめてUPしていきた
いと思っています。お話の中の時間が前後しますが、これはジュンと笑が結婚を決
めた時のお話。レウォン大奮闘編です♪
実は今日、息子が初めて1人で都内某所に電車、地下鉄を乗り継いで出掛けたん
です。所要時間6時間。今までそんな機会も無かった彼にとって、それはそれは
大騒ぎの出来事^^それに比べてレウォンは大人だわ~(爆!)
2001年、初夏。
ヒョンはいきなり2ヶ月の休暇を宣言した。
ヒョンが長期休暇を取るのは別に珍しいことじゃないし、
母さんもなんとも思ってなかったけれど、
その時、僕とヒョンはひとつの計画を立ててたんだ。
その年のドラマの最終回のオンエアの夜、
母さんと、ヒョンはやっと婚約して、
あとは結婚を待つばかりだったんだけど・・
この期に及んで、母さんがまたゴネだした。
「シン・ドンヒョクにプロポーズされて、
(注「KA・ZO・KU」参照!)何だか分かんないうちに、
婚約しちゃったけど、私は結婚する気はないから。
ジュンもそんなバカなこと考えてないで、次のドラマの準備でも
したら?次のドラマは、ユン監督でしょ?“映像の魔術師”よ。
いい作品になると思うわ」
「ヌナ!何年待ったと思ってるの?
プロポーズしてからもう5年だ。
僕も今回のドンヒョクで、自分の演技に対して自信がついた。
もう、ヌナ達を守っていける。僕を信じてくれないの?」
「信じてるわ・・でも、やっぱり、ダメ。
私は今のままでいい。
私と結婚する事は、あなたのためにはならない。
前に言ったわよね。あなたは世界に出て行ける人だって。
もうすぐ・・もうすぐなのよ。私は俳優ヨンジュンも愛してるの!」
「僕の気持ちが解らないの?
こんなに・・こんなに、ヌナを愛してるのに。
約束したじゃないか、僕を待っててくれるって。
僕は今、結婚したいんだ。 今じゃなきゃいけない気がする。
今じゃなきゃ・・きっともう出来ない。
僕と結婚したくないの?本気なのか?・・答えてよ、ヌナ」
普段あまり見せない、ヒョンの厳しい顔。
僕と、母さんの前では、いつも笑顔しか見せたことが無いのに。
その顔はまるで・・シン・ドンヒョクだよ。
「と・に・か・く、この話は終わり!!
あ~、お腹空いたね。レウォン、晩御飯何にしようか?
ジュンも8キロも痩せたんだから、しっかり食べなきゃ。
・・買い物行って来るわ」
その場の重い雰囲気から逃れるように、母さんは出掛けていった。
後に残された男2人。
信じられないくらいのどんよりとした空気。
「あ、の、さ・・ヒョン?」
「あうっ!!くそ!どうすりゃいいんだ・・
レウォン、レウォンはどう思ってる?
俺が笑と結婚するの、反対か?」
「んなわけないじゃん、当たり前だろ?
僕だって毎日ヒョンと一緒にいたいよ。
母さんだって本心は同じはずさ。
でも、母さんの気持ちも解る・・かな」
「レウォンまで・・」
「母さんはヒョンの1番の“かぞく”なんだ。
ヒョンの事も好きだけど、“俳優ヨンジュン”を母さんは
心から愛してるんだよ。
そのためなら自分の気持ちを抑えることなんか、簡単なのさ。
これでも12年も息子やってるんだ。それくらい解るよ。」
「俺は・・諦めない・・絶対に・・
笑を諦める事なんか・・・出来ないよ」
まぁね。
僕だって、この7年間、2人を見てきたんだ。
もう子供じゃない。
二人がどんなに愛し合ってるか、僕だって知っている。
今まで一人で僕を育ててくれた母さんには、幸せになって欲しい。
でも、あの母さんの事だ。
一度言い出したら聞かないからなぁ・・
「ねえ、ヒョン!休暇取るって言ってたよね。
何日間?どっか行くの?」
「ああ・・アメリカに、語学研修に行こうかと思ってる。
これからはやっぱり英語が必要になってくると思うし。
今回苦労したからね。それが、何?」
「うん・・・ね、僕も行ってもいい?一緒に」
「ああ、そうだな、お前も一回行ってみてもいいか・・
でもどうして、急にそんなこと言うんだよ」
「母さんと結婚したくないの?僕、ちょっと思いついたんだ!
母さんを泣かせてしまうかもしれないけど、
僕はそれでも母さんに幸せになって欲しい。
あの頑固な母さんを説得するなら、そのくらいの覚悟がなきゃね。
どうする、ヒョン・・乗る?」
僕はこの、お互いを愛するがゆえに苦しんでいる大人達を
何とかするべく、立ち上がった。
よし!作戦決行だ! 題して・・
『結婚をゴネている母さんと、その母さんと結婚したくて
傷ついているヒョンを、本当の家族にしちゃおう大作戦!』
って・・長いか。
副題は・・・
『Ⅰ LOVE NEWYORK 』
「夏休みにアメリカに?ジュンのところに行くの?
うん・・いいけど。一人で大丈夫なの?
アンタ、韓国から出た事ないのに。」
「大丈夫さ!“可愛い子には旅をさせろ”っていうだろ?
空港にはヒョンが迎えにきてくれるし、僕もう中学だよ。
一人で行ける。帰りはヒョンと一緒だし心配しないで。」
夏休みに入ってしばらくして、
僕はヒョンがいるニューヨークに向かった。
ヒョンは語学学校に通いながら、
ブロードウェイでミュージカルや、芝居を鑑賞し、
誰もヒョンを知らない町で一人、休暇を過ごしていた。
空港にはヒョンが迎えに来てくれていた。
帽子もメガネもかけず、ちょっと、ひげをはやして、
白いTシャツにジーンズ。
韓国にいる時には絶対見られないラフな格好で。
あぁ、ヒョン・・めちゃめちゃ、カッコイイ!!
「おお!来たなレウォン。どうだ?初めてのアメリカは。
疲れただろ?俺のアパートまで行こう。」
初めての外国。
初めてのアメリカ。
聞こえてくるのは英語ばかり。
さまざまな人種、弾けるような音、音、音。
自由の女神
エンパイヤステートビル
ロックフェラーセンター
セントラルパーク
その街の迫力に、僕は圧倒された。
その空気の激しさに、僕は心底シビレタ。
「ヒョン!すごい、すごいよ・・ココは本当にスゴイ!!」
「そうだろ?俺も初めて来た時は興奮したよ、このエネルギーに。
それに、ここでは誰も僕の事を知らない。
“一人のヨンジュン”になれるんだ。」
僕らは毎朝、セントラルパークをジョギングし、
ローラーブレードに熱中し、
街角のホットドッグを口中ケチャップだらけにしながら頬張り、
夜は、並んで手にしたチケットでミュージカルを楽しんだ。
はぁ~~・・・
楽しい時間はすぐ過ぎる。
さぁ!僕の今回の渡米の目的を果たさなくちゃ。
僕は作戦を実行に移した。
あぁ、神様・・上手くいきますように・・
ソウル 現代映画社広報部。
「チーフ、国際電話、入ってます。アメリカから」
「えっ?アメリカ?・・Hello、Miss Takayama speaking」
「母さん、僕だよ、大変なんだ。
ヒョンが“交通事故”で・・・・怪我した。」
僕は、電話の向こうで、母さんの小さな悲鳴を聞いた気がした。
母さんにとって、“交通事故”がどんな意味を持つのか。
僕は知っているつもりだ。
それは、とても、とても・・辛い記憶。
でも、母さん。
自分で認めなきゃ。
どんなにヒョンが大切な存在か。
どんなにヒョンを愛しているか。
失ってからじゃ・・・遅いんだよ。
母さんはやってきた。
仕事が一番のあの人が、すべてを蹴って飛んできた。
母さんは、ヒョンの額の小さな絆創膏に怒りながらも安堵し、
ヒョンを抱きしめたまま泣き崩れた。
(実際、ヒョンは、前日ローラーブレードでコケて、
おでこに擦り傷を作ってた)
僕は気を利かせ、二人きりにしてやろうと、
そっと、部屋を抜け出し・・・
「レウォン!!ちょっと、待ちなさい。
どういうことなのか、ちゃんと、説明してもらうわよ!!
私を騙してこんなことするなんて・・私を、騙すなんて・・
またいなくなっちゃうかと思った・・
また私を置いて逝っちゃうかと・・・
あなたがいなくなったら、どうしようって、どうしようって・・・
愛してるの、愛してる・・もうどこへも行かないで。
私の傍にいて・・・・ジュン・・」
ヒョンは、母さんを胸に抱き、
背中をトントン叩きながら、
母さんの髪を撫でている。
この、雰囲気は、もしかしたら・・・
このまま、もしかしちゃうかもしれないな。
僕は今度こそ、
そーっと部屋を抜け出した。
・・ねえ、僕の本当の父さん。
いいよね、母さんがお嫁に行っても。
ヒョンは世界一母さんを愛してるし、絶対に幸せにしてくれる。
・・もう、夏休みも終わりだな。
ヒョン、今年の僕からの誕生日プレゼントだよ。
感謝して欲しいね。
母さんには、叱られるよな。
ヒョンにだって、僕の計画は全部教えてなかった。
もう、嘘はつかないよ。
僕の一世一代の大芝居だ。
あ~!!なんか、ものすごく、叫びたい気分。
今はいいよね、大声出しても。
『Ⅰ LOVE NEWYORK!!』
『 Ⅰ LOVE AMERICA!!』
僕は抜けるような青空に、そう叫んだ。
KA・ZO・KU ― レウォンの初恋 ―
今夜、サークルに「愛してる-その翌日-」をUPしてきました。
こちらは過去作ですが、レウォンとミナの出逢いのお話を。
冒頭とラストは、ジュンがインスを演じていたあの映画^^の頃。
この時、レウォン16才。回想シーンでのレウォンは中1。13歳です。
正式にジュンが父になってからも、まだレウォンはジュンをヒョンと呼んでいます。
ヒョンは大好きだけれど、ちょっと複雑な思春期の頃・・
2005年、6月18日。
ヒョンの2作目の映画のクランクアップの日。
真夜中に帰ってきたヒョンは、ひどく疲れた様子で、
ソファーに身を投げ出した。
「お帰り。全部終わったの?」
「ああ、終わった。何かな・・気が抜けちゃったみたいだ。
なあ・・俺って・・誰だったっけ・・・」
「何言ってんだよ。今回は、いつにもまして、壮絶だね。
ヒョン?僕は・・誰?」
「君は・・・俺の息子。自慢の息子だ・・レウォン」
「うん。そうだよ。・・よかった。大丈夫そうだね。
ねえ、シャワー浴びる?」
「そうだな・・ちょっと疲れた・・
笑は・・・・ま、だ・・
現・・・・・場・・・・・」
「ヒョン!!!!!!!」
ヒョンは僕の目の前で、静かに倒れた。
その頃母さんは、まださっきまでヒョンがいた撮影現場にいて、
クランクアップの余韻の中これから打ち上げに向かう・・
そんな時だった。
今回の映画は、母さんの会社でヒョンが初めて撮ったもので、
広報の責任者になっている母さんは、力の入れ方が断然違った。
世間的には、まだヒョンは独身の俳優で、母さんと僕の存在は
知られていなかったから、ヒョンと行動を共にする事はできず、
具合の悪そうなヒョンが帰るのを見送るしかなかったんだ。
僕は、母さんの携帯にヒョンが入院した事をそっとメールした。
社長には、携帯で直接話した。
社長はほかのスタッフに気遣いながら、母さんが病院へ行ける様
なんとか計らってくれた。
真夜中の病院。
母さんの走る靴音。
あわててドアを開ける母さんを、ヒョンは例の悪戯小僧の顔で
(ちょっと、引きつってたけどね)ベッドから見上げた。
「ジュン!!」
「笑・・無理して来る事ないのに。大丈夫。ただの過労だ。
明日には退院できるって。あの孝行息子が教えたんだな?
・・お前、黙ってればいいのに。」
「バカ!当たり前でしょ?もう!無茶するんだから・・
どう?インスはもう、いなくなった?」
「どうかな・・・でも、苦しかったんだ。
わかってはいるんだよ、頭ではね。だけど、ほら・・
僕は寝取られ亭主だから。
こんな事、現実にあったら耐えられないよ」
「バカね。そんな事あるわけ無いじゃない。
あなたの笑さんは、そんなにモテないわよ。」
「バカ、バカって言うなよ・・・・よけい落ち込む」
「ふふ、よかった、大丈夫そうね。もう、心配させて・・
明日からこっちは大変なのよ。ただでさえ、撮影大幅に延びて
公開まで間が無いって言うのに。明日は芸能ニュースも大騒ぎね。
“ヨンジュン緊急入院!”って!」
「そうだね・・ゴメン、笑。もう平気だよ。
忙しいだろ?帰っていいよ。笑に知らせたバツとして、レウォンに
残ってもらうから。お前としばらく話もしてないしな。
さ、もう行って!少し眠るよ。レウォン・・・笑を送って・・・」
母さんを送って病室に入ると、ヒョンは眠っていた。
“綺麗な人だよな”・・・親父を形容する言葉じゃないけど。
本当の父親を知らない僕にとって、ヒョンは兄のようではあるが、
父そのものだ。血こそ繋がってないけど、僕にとって父はこの人だけ。
でも未だ“父さん”とは呼んでいない。呼べない訳じゃない。
心ではそう思っているんだから。でも・・・・
「レウォン君のお父さんって、どんな人?一度も逢ったことないよね。
出張の多いサラリーマン?お店やさん?ねえ、何やってる人?」
僕が中学一年の冬、ヒョンと母さんは、結婚した。
僕に父親がいなかったのは、結構有名な話だったから、
(なにしろ、僕が喧嘩するたびに、相手の親がそれをネタに家に
乗り込んできたし、その相手は、あ、の、母さん・・だろ?
ま、みんな、返り討ちにあって帰っていったけど)
母さんが再婚して、僕の苗字が変わったっていうのは、
かなり、あの近辺じゃ、センセーショナルな事件だったわけ。
すぐに、引っ越せばよかったんだけど、その時、ヒョンは難しい
一人二役(三役?)のドラマを抱えていて、地方ロケも多かったし、
母さんも、チーフに昇進したばかりで忙しく、一学期間だけ、
そこに留まることになったんだ。
【春になったら一緒に暮らせる】
その頃の僕たちは、それを合言葉の様にして、過ごしていた。
(実際は、近所の問題なんかじゃなくて、もっとス・ゴ・イ波が、
その後、僕達家族にやってくるんだけどね)
その冬。僕のクラスに一人の転校生がやってきた。
長い髪に、桜色の頬をした、色白の女の子。
「初めまして。キム・ミナです。よろしくお願いします。」
僕は、ひと目で・・ヤラレタ!
彼女は、商社勤務の父親の転勤に伴って、転校を繰り返していた。
久しぶりに帰ってきたこの祖国にも、何年いられるか判らないと、
小さいため息を漏らした。
僕は、彼女の関心をひきたくて、
わざと、意地悪な言葉を耳元で言ったり、
必要以上にふざけて、仲間とはしゃいだりしていた。
しかし、僕の言葉に、知らん顔される事も多く、
顔には出さないが、結構凹んだりしていた。
「僕と、友達になってください。」
この一言が、どうも言えない。
「ああ~~、僕もヒョンみたいに、ハンサムならいいのに・・」
僕の、ため息は、漢江より長かった。
学校からの帰り道。
漢江公園のブロックの上。
僕は一人で、歌を歌う。
ヒョンがいつも、鼻歌のように歌う、この曲。
≪椿咲く~、春なのに~、あーなーたーはー帰らない~~♪≫
「その歌、知ってるわ、でもなんで、日本語なの?」
驚いて振り向くと、・・・・・そこには彼女がいた。
僕はあんまり驚きすぎて、あやうく、ブロックから落ちそうになった。
「レウォン君だっけ?家、この方角なの?
・・・どうしたの?私の顔になにか付いてる??」
僕はあまりにもポカンとした顔をしていたんだろう。
彼女が笑っている。
「あ!あ!・・えーと・・ミナの家もこっちなのか。
変なとこ見られちゃったな」
「ふふっ、いい声ね。でも少し音程外れてたわよ」
「うるさいな、よけいな、お・せ・わ!だったらお前は、
ちゃんと歌えるのか?」
「うん・・この歌知ってるけど、日本語じゃ歌えないわ。
ねえ、どうして日本語なの?」
「あぁ、この歌?父さんの思い出の歌なんだって。
僕の母さんは日本人なんだ。」
「思い出の歌?・・どんな思い出?」
「何度聞いても、教えてくれないんだ。
秘密・・とか言っちゃって・・昔を思い出して笑ってる」
「ふふ、素敵なお父さんね。・・かっこいい??」
「ああ・・・かっこいいよ。
あんなかっこいい男、他に知らない」
僕は今、ミナと話している。
しかも、話題はヒョンのことだ。
僕は自然に“父さん”と言い、
その“父さん”を自慢している。
「歌かぁ・・・私ね、ホントは歌手になりたいの。オペラのね。
レウォン君、オペラ見たことある?」
「ん~、ゴメン・・無い・・」
「ううん、いいの。小さい時、両親に連れて行ってもらって。
憧れたなぁ。あの舞台で綺麗なドレスを着てアリアを歌いたいって」
「そうか、なればいいじゃないか。
音楽の成績もいいんだろ?悩む事ないよ」
「そうね・・私ね、左の耳、聞こえないんだ・・
小さいとき病気でね。だからこっちから後ろの感覚もないんだよね」
ミナは、身体の左半分を示した。
「・・・あっ!だから時々、知らん顔・・」
「そう。右は普通だから、よく誤解されるんだよね。
母たちは、耳が悪いと音楽の世界では苦労するって。
反対されてるの。
実際左側から伴奏が聞こえてくると、音取れないことあるんだ・・
諦めなくちゃいけないのかな?時々ここに考え事しに来るの」
そう言って、ミナは鉄柵に手をかけて、漢江の流れを見つめていた。
その横顔が、かわいくて、寂しそうで・・僕の胸がちくっと痛んだ。
「あのさ・・・・僕、尊敬してる人がいるんだ。
その人は、とても強い人で、いつも真っ直ぐ前を向いて
少しのことでは動じない。どんなに皆が無謀だからやめろって言っても、
自分がいったん決めたら絶対に諦めない。自分を信じてるから。
・・・結局は自分なんだよ。誰がなにを言ったって。
“自分で決めた事は、自分で責任を取る”言葉では簡単だけどね。
それをやってしまうヒョンを僕は、世界で一番スゴイと思う。
やってみればいいじゃん。だめだったら、またやり直せばいいよ。
ハハハ!僕が説教してるよ。僕のキャラじゃないよな。」
「レウォン君・・・・ありがと。
なんか、少し勇気出てきた。もう一回両親と話してみるね。
だって・・諦めたくないもん。
レウォン君の周りはすてきな人がいるんだね、羨ましいな。
ね、さっきの歌、教えてくれない?日本語で。
弱気になったら、歌えるように。
だって・・レウォン君が励ましてくれてるような気がするでしょ?」
僕はそのあと、なんて答えたか正直憶えていない。
気がついたら、彼女と一緒に歌い、
彼女と一緒に、笑っていた。
「今日は、ありがとう・・・帰るね・・じゃ、学校で」
「あぁ・・学校で」
僕は、見えなくなるまで、彼女の後姿をずっと見送った。
「おい!・・・・なんて顔してるんだ?ボーっとして。」
「・・ヒョン!!あ・・起きたの?」
いつの間にか、ヒョンが僕を見ていた。ベッドから身を乗り出して。
「ニタニタ笑ったり、切なそうな顔したり・・
何考えてたんだよ!まったく、お前といると飽きないなぁ」
「くそ!また変なとこ見られた・・あ!そうだ。
前から聞いてみたかったんだ。
ねぇ、ヒョン、よく歌ってるよね。“釜山港へ帰れ”。
なんであの歌が思い出の歌なの?
しかも、ヒョンが歌ってるの、日本語じゃない。」
「あぁ。あれか?話してやろうか・・あの歌はな、
俺が笑に惚れた記念の歌なんだ」
「どういうこと?」
「前に、電話の声に惚れた話、しただろ?
その後、しばらくして、会社の廊下の奥から聞こえてきたんだ、
この曲が。誰もいない、廊下で、窓の外見ながら、笑が歌ってた。
日本語でな。普段のバリバリやってる笑からは想像できない、
寂しそうな顔でさ・・・ヤラレタよ。俺の心、鷲掴み・・ハハハ」
「母さんが?」
「ああ。お前のお父さんに教えてもらったんだそうだ。大学で。
たどたどしい日本語で、祖国の歌を。
日本人でも、あの曲は知ってる人多いしな。彼を想っていたんだろうな。
あの時の、笑の顔は、今でも憶えてる。
俺は・・・もう決してあんな顔は笑にさせない。
“ツバキサク・・ハルナノニ・・アナタハ・・カエラナイ・・・”
な、悲しい歌だよな。」
「ヒョン」
ああ・・この人は本当に母さんが好きなんだな。
わかってはいたけれど。
「おい!それはそうと、さっきの百面相は、な・ん・だ・よ!
・・・女の事でも考えてたか?」
「ヒョン!!ちがうよ、何言ってんだよ!」
「お!!図星かぁ~・・はぁ~、あの小さかったレウォンがな~。
どんな娘だ??同じクラスの、すらっとして背の高い、髪が長くて、
いいにおいがする・・・だろ?」
「ヒョン!!どうして??」
「さすが親子だな。俺と同じ。ま、俺の場合は、
どこの誰かもわからなくて、声も掛けられなかったけど」
「そんなにかっこいいのに?ヒョン、モテたんじゃないの?」
「こればかりはな。そう自分の思うようにはいかない。
俺が笑と結婚するのに、何年かかったか忘れたか?
しかも、最後はおまえのおかげだ。でもこれだけは、はっきり言えるよ。
俺が本気で惚れたのは笑だけだ・・これまでも、これからも。
レウォン、本気で惚れたら絶対逃がすな。男は勝負だぞ。」
「うん、肝に銘じるよ。ヒョンみたいに苦労しないように。」
「ああ、そうしろ・・・・あんな想いはもうたくさんだ。」
「ヒョン、母さん選ぶなんて、物好きだね。
他にいっぱい良い人いるだろうに。」
「そうだな。自分でも時々思うよ。なんで、笑なんだろうって。」
「あ、の、母さんだよ?」
「あぁ、あ、の、笑さんだ」
「フフフッ・・・・」
「ハハハハッ・・・・」
僕は笑った。
ヒョンも笑った。
あぁ、この笑顔だ。
この人は、僕も幸せにしてくれる。
ヒョン・・・
母さんを好きになってくれて、ありがとう。
僕の“家族”になってくれて、ありがとう。
世界一大好きだよ。
“父さん”・・・・
これって、ヘルシー?
毎日、何食べてるんでしょうね。殆ど外食なんだろうなあ。
体にいい物食べてはいるんだろうけど・・
昨日の寒さに続いて、今日も寒かったですね。
お休みだった今日は、一日家の中でウダウダしておりました。
っていう事は、昨日に引き続き、買い物には行っていない訳で。
ああ・・
ブログで私のダメ主婦っぷりを毎日露呈しているなあ・・
この頃の私は、蒸し料理に嵌っております。
冷蔵庫整理にもなるし、簡単だし。
何ていっても超ヘルシー!
かなりのLサイズ家族の我々4人には、
オススメの調理法でもありますね♪
今日は、冷凍庫にあった鶏肉を解凍して、野菜室のキャベツと、
男爵いも。蒸し器にぶち込んで、待つ事、20分。
主食は鶏がらスープと塩コショウ、少しのお醤油を入れて
炊き込みご飯に。
超手抜きの夕食です。
蒸すから油が落ちてヘルシーなんだけど、私はね~、
蒸した後の蒸し汁をスープにするんですよ。
鶏の味も野菜の味も出てて、塩コショウだけでもすんごく美味しい!
・・・そうなんです。これって結局全部食べてるのと同じですよね。
全然ヘルシーじゃないじゃん!って。(爆)
何かの本でヨンジュンは、あっさりした味が好きだと読んだ覚えが
ありますが・・
私も薄味が好きで、基本塩味が好きなんです^^
ちょっとでも共通点があったみたいで、嬉しかったですね~。
味覚の不一致って、一緒に暮らすには辛いですもん。
アハハ、これってやっぱり妄想癖の極みですか~?
無理せず、焦らず
・・何故かしらね。彼を見ていると元気が出てきます。
落ち込んでいる時も、体調が悪い時も。どんな薬より効き目抜群!
今日は寒かったですねえ。
雪が降るなんて言われた関東地方ですが、
私の住む多摩地区は、みぞれまじりの雨が降っただけでした。
やっぱり雪予報が出ていたからか、職場のレストランは来客
も少なくて・・だって店の前、人が歩いてないんですもん。
実は私、冬は苦手なんですよ。(太ってるから?^^)
夏は、ベタベタの湿気や暑さで嫌になるんですが、
何とか耐えられるんです。体調が1番いいのも夏ですしね。
35才を過ぎてから喘息になった私は、冬が天敵なんです。
冷たい空気が気管に入ると、ヤバイんですよね。
油断してマスクしなかったりすると、夜中に発作おこしますから。
なのでこんな寒い日は、買い物に行きたくても速攻家に帰ります^^
夕食は、ありあわせの野菜と豚こまを炒めて大量の豚汁。
辛いものが大好きな私は、七味とラー油を入れて・・・
そしてさっき、ゆっくりお風呂に入ってきました。
お風呂にゆっくり浸かって、また例の妄想がむくむく(笑)
忘れないようにネタ帳(芸人さんみたいでしょ?)に書き込んで、
今日は湯冷めしないように、このまま寝ちゃいましょう。
昔は、「あれやらなきゃ」「これもやりっぱなし」と気になる所が
沢山あったりしたけれど、最近ではまるで焦らなくなっちゃいました。
気をつけているおかげで、この冬はまだ薬のお世話にもなってません。
油断さえしなければ、うまく付き合えるようになったんですよ。
自分を知って無理せず焦らない。
それが1番大事だと、身をもって感じます♪
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